福祉職員の退職手当共済制度をどう維持するか、第2回検討会で示された課題と見直しの方向性
みなさん、こんにちは。
令和8年5月29日に、第2回「社会福祉施設職員等退職手当共済制度の在り方に関する検討会」が開催されました。
今回の検討会では、制度の持続可能性や財政運営について、関係者へのヒアリングを交えた具体的な議論が行われています。
日時:令和 8 年 5 月 29 日( 金 ) 15: 00~ 17: 0 0
場所:TKP 新橋カンファレンスセンターホール 14E
(議事次第.pdf, Page 1)
最初の重要な論点は、退職手当共済制度の加入状況と、未加入となっている理由についてです。
全国老人福祉施設協議会による特別養護老人ホーム等を対象としたアンケート結果が報告されました。
これによると、加入要件を満たす職員が全員加入していると回答した法人は約50.8%にとどまることが明らかになっています。
また、未加入である理由としては、掛金が負担になっているという回答が85.7%と圧倒的多数を占めました。
①加入要件を満たす職員は全員が加入している 50.8%(65)
(資料2 瀬戸構成員提出資料.pdf, Page 3)
掛金が負担となっているため 85.7%(54)
(資料2 瀬戸構成員提出資料.pdf, Page 5)
2つ目の論点は、制度の持続可能性に向けた支給基準や掛金設定の見直し案です。
全国社会福祉法人経営者協議会からは、人材の定着を促進する観点から、支給基準を調整する提案がなされました。
具体的には、勤続5年未満の職員に対しては退職手当を不支給とする方向での見直しが示されています。
さらに、頻繁な掛金改定を避けるため、10年程度の将来推計に基づき、一定期間は掛金設定を固定する例などが挙げられました。
2.支給の見直し
例)・人材の定着促進の観点から、勤続5年未満を不支給とする方向で見直す必要がある
(資料3 山田構成員提出資料.pdf, Page 4)
1.将来推計を踏まえた掛金設定
例)・できる限り精緻な将来推計(10年程度)に基づき、一定期間(3年程度)は
固定する掛金設定を行う
(資料3 山田構成員提出資料.pdf, Page 4)
3つ目の論点は、民間企業における退職給付制度の現状と、インフレに伴う実質価値の低下です。
三井住友信託銀行の参考人からは、物価上昇が退職給付の実質的な価値に与える影響が説明されました。
現在、従業員の賃金は物価上昇に追随して増加しつつあるものの、退職給付の対応は遅れています。
その結果、名目および実質的な退職給付の価値はともに減少傾向にあることがデータで示されました。
賃金は物価に追随しつつある一方で、退職給付は対応が進んでおらず、名目・実質価値ともに減少傾向となっています。
(資料4 小西参考人提出資料.pdf, Page 11)
名目退職金の減少(デフレ期)に加えて足元ではインフレにより実質価値値減
(資料4 小西参考人提出資料.pdf, Page 11)
最後に、今後のスケジュールについてお伝えします。
検討会では、令和8年6月以降に2回目の退職手当制度に関するヒアリングを行う予定です。
その後、ヒアリング結果を踏まえた議論を重ね、秋頃にとりまとめを行うスケジュールとなっています。
とりまとめられた報告内容は、社会保障審議会の福祉部会へ報告されることになっています。
6月以降~ 退職手当制度に関するヒアリング②
ヒアリングを踏まえた議論
秋頃 とりまとめ
⇒とりまとめについては、福祉部会に報告。
(参考資料2 今後の検討会スケジュール.pdf, Page 1)
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