令和8年度診療報酬改定と指導・監査 of 最新動向、知っておくべき3つの重要変更点
引用元:https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/shidou_kansa.html
引用元: https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/shidou_kansa.html
厚生労働省は、令和8年度の診療報酬改定に基づき、保険診療および保険調剤の適正な運用を促すための新しい指導・監査方針を公表しました。
医療機関や薬局において、診療報酬の請求はルールに則って正確に行われる必要があります。
しかし、実際の請求にあたっては誤りが生じやすく、個別指導で指摘を受けるケースが後を絶ちません。
そのため、厚生労働省は誤りやすい事項をまとめた確認事項リストを整備し、適正化を呼びかけています。
保険診療(保険調剤)確認事項リスト(以下「本リスト」という)は、診療報酬(調剤報酬)の請求に際して誤りがおきやすく、また、個別指導において指摘する機会が比較的多い事項を集めたものであり、保険診療(保険調剤)の質的向上及び適正化を図るためのものです。
(保険診療(保険調剤)確認事項リストについて.pdf, Page 1)
今回の改定において、医療関係者が特に注目すべき変更点は大きく3つあります。
それぞれの変更点について、具体的な内容を詳しく見ていきましょう。
まず1つ目の重要な変更点は、保険医療機関における「管理者の要件」の厳格化です。
この新しい要件は、令和8年4月1日から施行されることになっています。
今回の改定により、管理者に求められる実務経験などの基準が新しく整理されました。
特に、臨床研修を終えている時期や状況によって、必要な診療経験の年数などが細かく規定されています。
これにより、医療安全や適切な管理運営体制の確保がこれまで以上に強く求められることになります。
要件(令和8年4月1日時点で臨床研修を終えている方)
保険医療機関の管理者は、次に掲げる要件のいずれにも該当する者でなければならない。
① 保険医であること。
② 臨床研修期間を含め、保険医療機関(病院・診療所どちらでも可)において保険医として3年以上診療その他管理及び運営に関する業務に従事した経験その他の厚生労働省令で定める要件を備える者であること。
(保険診療の理解のために_医科[2.1MB].pdf, Page 14)
次に2つ目の変更点は、医療現場における「賃上げと物価高騰への対応」に向けた評価の新設です。
昨今の急激な物価上昇や、医療従事者の処遇改善を求める声に対応するため、今回の改定では特例的な措置が講じられました。
具体的には、医療従事者のベースアップを直接的に支援する「調剤ベースアップ評価料」が新設されています。
この評価料による収入は、対象となる職員の基本給や手当の引き上げ以外に用いることはできません。
また、光熱水費をはじめとする物価高騰への対応として、「物価対応料」が新たに設けられました。
賃上げ余力の回復・確保のための特例的な対応を含む必要な措置を講じるとともに、医療現場での生産性向上の取組みと併せ、必要な措置を講じることで、以下のベースアップ実現を支援。
薬局の対象職員
令和8年度:+3.2%
令和9年度:+3.2%(事務職員は+5.7%)
(保険調剤の理解のために_薬局[3.2MB].pdf, Page 74)
①物価対応料
2点(3月に1回)(R9)
1点(3月に1回)(R8)
(保険調剤の理解のために_薬局[3.2MB].pdf, Page 74)
3つ目の変更点は、「医療DXの推進」に伴う評価の一本化と、電子資格確認のさらなる普及促進です。
これまでの医療DX推進体制整備加算が廃止され、新たに「電子的調剤情報連携体制整備加算」へと一本化されました。
この新設された加算では、電子処方箋システムなどを活用した重複投薬チェックの実施体制などが評価されます。
さらに、患者がマイナンバーカードを健康保険証として利用する「オンライン資格確認」への対応が、原則として義務付けられています。
医療機関や薬局は、患者から求められた場合に速やかに電子資格確認を行える体制を整備しなければなりません。
医療DX推進体制整備加算を廃止し、電子的調剤情報連携体制整備加算として一本化と電子処方箋システムによる重複投薬等チェックを行う体制 of 評価を新設
(新)電子的調剤情報連携体制整備加算 8点(月に1回)
(保険調剤の理解のために_薬局[3.2MB].pdf, Page 75)
受給資格の確認等(第3条)
・保険医療機関は、患者の受給資格を確認する際、患者が電子資格確認(注)により療養の給付を受ける資格があることの確認を受けることを求めた場合は、電子資格確認によって受給資格の確認を行わなければならない。
(保険診療の理解のために_歯科[3.4MB].pdf, Page 25)
最後に、これまでの指導・監査の実施状況について確認しておきましょう。
直近の令和6年度の実施状況によりますと、監査を受けた保険医療機関や保険医等は34施設、83人に上っています。
このうち、指定の取り消しや登録の取消処分を受けたのは23施設、18人となっており、返還を求められた金額は約48.5億円に達しています。
不適切な請求や不正な請求に対しては、厳しい行政処分や経済的な措置がとられるのが実態です。
厚生労働省は、独自の解釈に基づいて請求を行わず、分からない点があれば地方厚生局に問い合わせるよう強く呼びかけています。
監査を受けた保険医療機関・保険医等 34施設、83人
指定・登録の取消(取消相当含む)を受けた保険医療機関・保険医等 23施設、18人
適時調査、指導、監査により返還を求めた金額 約48.5億円
(保険診療の理解のために_医科[2.1MB].pdf, Page 81)
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