令和7年度年金収支決算が公表、時価ベースの積立金は過去最高の302兆円に
引用元:https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou_kouhou/newpage_00007.html
引用元: https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou_kouhou/newpage_00007.html
厚生労働省年金局は、令和8年8月7日に厚生年金保険と国民年金の令和7年度収支決算の概要を公表しました。
今回の決算では、厚生年金保険と国民年金ともに歳入と歳出が前年度から増加していることが明らかになりました。
また、時価ベースでの年金積立金が大幅に増加し、過去最高を記録したことが注目のポイントとなっています。
年金制度の財政状況を示す重要な指標について、その詳細を詳しく見ていきましょう。
厚生年金保険・国民年金の令和7年度収支決算の概要
(厚生年金保険・国民年金の収支決算の概要.pdf, Page 1)
主要な論点の1つ目は、厚生年金保険における令和7年度の収支決算についてです。
厚生年金保険の歳入は53兆3,210億円となり、前年度に比べて2兆9,672億円増加しました。
主な変化として、基礎年金勘定への繰入増加に伴い、一般会計からの受入が1兆8,544億円増加しています。
さらに、1人当たり保険料の増加などにより、保険料収入も1兆3,237億円増加しました。
一方で、歳出は51兆5,557億円となり、前年度より4兆2,755億円増加しています。
これは、基礎年金の給付に要する費用の増加などにより、基礎年金勘定への繰入が3兆8,694億円増加したためです。
その結果、歳入と歳出の差額である歳入歳出差は1兆7,653億円となり、前年度から減少する結果となりました。
1. 厚生年金保険
(1)歳入は 53 兆 3,210 億円であり、前年度より2兆 9,672 億円増加している。
(主な変化)
・ 基礎年金勘定への繰入(基礎年金拠出金)の増加等に伴い、一般会計からの受入が1兆8,544 億円増加
・ 1人当たり保険料の増加等により、保険料収入が1兆 3,237 億円増加
(2)歳出は 51 兆 5,557 億円であり、前年度より4兆 2,755 億円増加している。
(主な変化)
・ 基礎年金の給付に要する費用の増加等により、基礎年金勘定への繰入(基礎年金拠出金)が3兆 8,694 億円増加
(3)以上の結果、令和7年度決算における歳入歳出差は、1 兆 7,653 億円となった。
(厚生年金保険・国民年金の収支決算 of the 概要.pdf, Page 3)
主要な論点の2つ目は、国民年金における令和7年度の収支決算についてです。
国民年金の歳入は4兆3,312億円となり、前年度より5,680億円増加しました。
主な変化として、年金積立金管理運用独立行政法人からの納付金が3,832億円増加しています。
また、基礎年金勘定への繰入増加に伴う一般会計からの受入も2,545億円増加しました。
一方で、歳出は4兆2,602億円を記録し、前年度より5,253億円増加しています。
こちらも基礎年金の給付に要する費用の増加などに伴い、基礎年金勘定への繰入が5,444億円増加しました。
これにより、歳入歳出差は709億円となり、前年度の282億円から427億円増加しています。
2. 国民年金
(1)歳入は4兆 3,312 億円であり、前年度より 5,680 億円増加している。
(主な変化)
・ 年金積立金管理運用独立行政法人納付金が 3,832 億円増加
・ 基礎年金勘定への繰入(基礎年金拠出金)の増加等に伴い、一般会計からの受入が 2,545 億円増加
(2)歳出は4兆 2,602 億円であり、前年度より 5,253 億円増加している。
(主な変化)
・ 基礎年金の給付に要する費用の増加等により、基礎年金勘定への繰入(基礎年金拠出金)が 5,444 億円増加
(3)以上の結果、令和7年度決算における歳入歳出差は、709 億円となった。
(厚生年金保険・国民年金の収支決算の概要.pdf, Page 4)
主要な論点の3つ目は、決算結了後における年金積立金の状況についてです。
令和7年度の決算結了後における年金積立金は、簿価ベースで130兆2,837億円となりました。
さらに時価ベースで見ると、前年度より42兆5,136億円という大幅な増加を記録しています。
その結果、時価ベースの積立金総額は過去最高となる302兆5,893億円に達しました。
内訳をみると、厚生年金保険は6年連続の増加となり、国民年金は2年ぶりの増加となっています。
具体的には、厚生年金保険で41兆2,005億円の増加、国民年金で1兆3,132億円の増加となりました。
3.決算結了後の年金積立金
令和7年度決算結了後の年金積立金は、簿価ベースで 130 兆 2,837 億円となった。
また、時価ベースでは、前年度より 42 兆 5,136 億円増加し、過去最高の 302 兆 5,893 億円となった。なお、厚生年金保険は6年連続の増加(+41 兆 2,005 億円)、国民年金は2年ぶりの増加(+1兆 3,132 億円)となった。
(厚生年金保険・国民年金の収支決算の概要.pdf, Page 2)
最後に、今後のスケジュールや注視すべき点についてお伝えします。
今回の報告における時価ベースの積立金には、厚生年金基金が代行している部分などは含まれていません。
厚生年金基金の代行部分などを含めた積立金の額については、今後報告を受けて集計が行われます。
この集計結果は、12月頃に公表される予定となっています。
年金財政の長期的な安定性を評価するためにも、今後の公表内容に注目が集まります。
注記)
・ 財政検証における年度末積立金は、厚生年金基金が代行している部分等を含んでいるが、「積立金(時価ベース)」には含まれていないため、両者を単純に比較することはできない。(厚生年金基金の代行部分等を含む積立金の額は、厚生年金基金からの報告を受けて集計した後、12 月頃に公表予定である。)
(厚生年金保険・国民年金の収支決算の概要.pdf, Page 5)
この記事はアーカイブです。無料会員登録で続きをお読みいただけます。
登録は無料・パスワード不要(メールに確認リンクが届きます)。登録済みの方はログイン