世界の飢餓人口は3年連続で減少するも地域格差が鮮明に、国連が最新報告書を公表
国連の5つの専門機関は、世界の食料安全保障と栄養に関する最新の報告書を公表しました。
この報告書によりますと、世界の飢餓レベルは3年連続で減少しており、一定の進捗が見られます。
しかし、その改善のペースは緩やかであり、地域ごとの格差も依然として大きい状況です。
また、2030年までの持続可能な開発目標の達成に向けては、現在の進捗では不十分であると指摘されています。
Global hunger declined for a third consecutive year in 2025, demonstrating that progress is possible. However, the improvements remain fragile, unevenly distributed and insufficient to achieve the Sustainable Development Goals by 2030
(UN report: Global hunger levels ease)
2025年の世界の飢餓人口の割合は7.8パーセントと推定され、前年の8.1パーセントから減少しました。
飢餓に直面した人口は約6億4500万人となり、2024年と比べて約1400万人の減少を記録しています。
その一方で、地域ごとの回復状況には大きな隔たりが存在します。
アジアや中南米、カリブ海地域では着実な改善が見られる一方、アフリカの飢餓人口は約3億900万人に達しました。
この数値はアジアの約2億9200万人を上回り、アフリカが絶対数で最も多くの飢餓人口を抱える地域となっています。
The report estimates that 7.8 percent of the global population faced hunger in 2025, down from 8.1 percent in 2024 and 8.6 percent in 2022, confirming a sustained, albeit slow, improvement.
(UN report: Global hunger levels ease)
健康的な食事を摂取するために必要な世界平均のコストが大幅に上昇しています。
2025年における健康的な食事の1日あたりの平均コストは、4.28購買力平価(PPP)ドルに達しました。
これは、2021年の3.44ドルや2017年の2.94ドルと比較して、明確な上昇傾向を示しています。
一方で、健康的な食事を購入できない人の数は、2021年の29.7億人から2025年には26.9億人へと減少しました。
しかし、アフリカ地域では購買困難な層の割合が66.6パーセントに達しており、アジアや中南米の2倍以上の水準で推移しています。
In 2025, the average global cost of a healthy diet rose to 4.28 purchasing power parity (PPP) dollars per person per day, up from 3.44 PPP dollars in 2021 and 2.94 PPP dollars in 2017
(UN report: Global hunger levels ease)
妊産婦や子どもの栄養状態に関する世界的な改善スピードは、国際的な目標達成には届かない見通しです。
子どもの発育阻害や消耗症、過体重などの指標は、わずかな改善にとどまっています。
さらに、15歳から49歳までの女性における貧血は悪化傾向にあります。
成人の肥満率についても、2012年の12.1パーセントから2024年には16.2パーセントへと一貫して増加しました。
これは、2025年までに肥満の増加を食い止めるという国際目標に反する結果となっています。
Indicators such as child stunting, wasting, overweight, low birthweight and exclusive breastfeeding show only marginal improvements and progress is too slow to meet the targets.
(UN report: Global hunger levels ease)
報告書は、今後5年間の飢餓予測において、中東での紛争による影響を懸念しています。
エネルギーや肥料価格の高騰に伴う食料インフレの長期化により、2030年時点でも多くの人々が飢餓に直面する可能性があります。
さらに、2026年や2027年に懸念されるエルニーニョ現象などの異常気象は、この予測に含まれていません。
これらの新たなかく乱要因や、政府開発援助および人道支援資金の減少が、これまでの進捗を脅かす恐れがあります。
関係機関は、食料システムの回復力を高め、健康的な食事をすべての人に届けるための政策支援と投資を呼びかけています。
Depending on the length of the impact of the crisis on food inflation – which is driven by higher energy and fertilizer prices – approximately 510 to 520 million people may still be facing hunger in 2030
(UN report: Global hunger levels ease)
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