【中医協総会】リハートなど新規製品の保険適用と歯科用貴金属価格の改定を了承
みなさん、こんにちは。
医療政策の最新動向をお伝えするニュースです。
令和8年7月22日、中央社会保険医療協議会の第653回総会が開催されました。
今回の総会では、新しい医療機器や再生医療等製品の保険適用、歯科用貴金属価格の随時改定、そして施設基準の届出状況などが主な議題となりました。
医療提供体制や患者負担に直結する重要な決定が行われています。
中央社会保険医療協議会 総会(第 653 回) 議事次第
令和8年7月 22 日(水)
保険医療材料専門部会終了後~
議 題
○ 医療機器の保険適用について
○ 再生医療等製品 of 保険適用について
○ 歯科用貴金属価格の随時改定について
○ 主な施設基準の届出状況等について
(議事次第.pdf, Page 1)
最初の重要な変更点は、新しい医療機器と再生医療等製品の保険適用が決定したことです。
令和8年9月1日に収載予定の製品として、複数の医療機器と1件の再生医療等製品が選ばれました。
具体的には、経皮的心臓弁留置に用いる「エドワーズ サピエン 3」や、植込み型除細動器である「Cobalt MRI ICD シリーズ」などが保険適用されます。
さらに、再生医療等製品として、クオリプス株式会社が開発した「リハート」が保険適用されることになりました。
この「リハート」は、ヒトiPS細胞由来の心筋細胞シートで、標準治療で効果不十分な重症心不全の治療に用いられます。
保険償還価格は53,200,000円と算定されました。
医療機器の保険適用について(令和8年9月1日収載予定)
区分C1(新機能)
① エドワーズ サピエン 3(エドワーズ サピエン 3 Ultra RESILIA システム)
保険償還価格 4,730,000 円(令和 10 年5月 31 日まで 4,940,000 円)
(総-1医療機器の保険適用について.pdf, Page 1)
再生医療等製品の保険適用について(令和8年9月1日収載予定)
区分C2(新機能・新技術)
① リハート クオリプス株式会社 53,200,000 円 原価計算方式 市場性加算(I)10% 加算係数 1.0
(総-2再生医療等製品 of 保険適用について.pdf, Page 1)
販売名 リハート
主な使用目的 薬物治療や侵襲的治療を含む標準治療で効果不十分な虚血性心筋症による重症心不全の治療
(総-2再生医療等製品 of 保険適用について.pdf, Page 2)
2つ目の重要な変更点は、歯科用貴金属価格の随時改定が実施されることです。
この随時改定は、金属価格の変動に合わせて診療報酬改定時以外にも定期的に見直しを行う仕組みです。
令和8年9月の改定では、平均素材価格の変動に基づき、告示価格の引き下げが行われます。
例えば、代表的な素材である「歯科鋳造用金銀パラジウム合金」は、令和8年6月の通常改定時の1グラム当たり5,746円から、令和8年9月には5,232円へと引き下げられます。
この改定により、歯科医療における材料費の公定価格が最新の実勢価格を反映したものへと見直されます。
歯科用貴金属価格の随時改定について
歯科用貴金属価格の随時改定は、変動幅にかかわらず、平均素材価格に応じて診療報酬改定時以外に6月、9月、12月、3月に見直しを行うもの。
(総-3歯科用貴金属価格の随時改定について.pdf, Page 1)
6 歯科鋳造用金銀パラジウム合金 (金12%以上JIS適合品)
③R8年6月通常改定 5,746
⑦R8年9月随時改定 5,232
(総-3歯科用貴金属価格の随時改定について.pdf, Page 2)
3つ目の変更点は、主な施設基準の届出状況と選定療養の報告状況が示されたことです。
届出状況の推移を見ると、医療のデジタル化や感染対策に関する項目が大きく伸びています。
「医療DX推進体制整備加算」の診療所における届出数は、令和6年の33,169件から、令和7年には47,166件へと大幅に増加しました。
また、「情報通信機器を用いた診療に係る基準」の届出も、令和7年には病院が1,434件、診療所が12,598件に達しています。
選定療養に関しては、いわゆる「差額ベッド代」と呼ばれる特別な療養環境の提供状況が報告されました。
令和7年8月1日現在、総病床数に占める特別の療養環境に係る病床数の割合は23.0%となっています。
1日当たりの平均徴収額は、1人室で8,710円、全体平均では7,026円と推計されています。
医療DX推進体制整備加算
届出医療機関数 令和6年 3,780(病院)/33,169(診療所) 令和7年 4,622(病院)/47,166(診療所)
(総-4-1(令和7年)主な施設基準の届出状況等.pdf, Page 2)
特別の療養環境の提供に係る病床数の推移
令和7年8月 1 日現在
合計病床数 287,598床 (割合 23.0%)
当該医療機関における総病床数 1,252,229床
(総-4-2(令和7年)主な選定療養に係る報告状況.pdf, Page 1)
令和7年8月1日現在
1人室 合計病床数 202,576床 1日当たり平均徴収額(推計) 8,710円
合計 合計病床数 287,598床 1日当たり平均徴収額(推計) 7,026円
(総-4-2(令和7年)主な選定療養に係る報告状況.pdf, Page 3)
今回の総会で了承された事項は、今後の医療現場に順次適用されていく予定です。
新規製品の保険適用や歯科用貴金属価格の改定は、令和8年9月1日付での実施が予定されています。
また、施設基準の届出状況や選定療養の利用動向は、今後の診療報酬制度のあり方を検討する上での基礎資料となります。
医療提供体制の効率化と患者負担のバランスをどのように取っていくのか、引き続き注目が集まります。
医療機器の保険適用について(令和8年9月1日収載予定)
(総-1医療機器の保険適用について.pdf, Page 1)
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