CrossHealth / 薬局持久度レポート

需要はまだ増える。問われるのは、誰が引き継ぐか

大阪府8つの二次医療圏の薬局を、供給・高齢化・需要で見える化。地図の医療圏をクリックすると、市区町村まで下りたレポートへ進めます。

対象 大阪府 8二次医療圏・72市区町村期間 2025年 → 2045年概要版・無料

大阪府の調剤薬局は4,765軒。高齢化で処方せんの需要は今後20年、府全体で+11%増える見通しです。ただし医療圏ごとに±0%から+17%まで開きがあり、さらに「薬局が閉じたあと、誰かが引き継ぐか」は圏域で5倍近く違いました

8
大阪府の二次医療圏
4,765
府内の薬局数
78
2025年に閉じた薬局(承継・移転を除く)
±0〜+17%
処方せん需要の変化レンジ(圏域差)

地図 ── クリックで深掘り薬局1軒あたり処方せんの、医療圏ごとの将来

色は薬局1軒あたり処方せんの2025→2045変化。薬局の数がいまのままだと仮定して、高齢化で処方せんがどう動くかを示しています。いちばん厳しいのが南河内医療圏(±0%)、いちばん伸びるのが豊能医療圏(+17.0%)。医療圏をクリックすると、その中の市区町村差まで下りられます。

三島:薬局377軒/2045年の1軒あたり処方せん +14.5%(クリックで詳細)三島中河内:薬局383軒/2045年の1軒あたり処方せん +8.4%(クリックで詳細)中河内北河内:薬局543軒/2045年の1軒あたり処方せん +8.8%(クリックで詳細)北河内南河内:薬局296軒/2045年の1軒あたり処方せん 0.0%(クリックで詳細)南河内堺市:薬局420軒/2045年の1軒あたり処方せん +6.5%(クリックで詳細)堺市大阪市:薬局1,813軒/2045年の1軒あたり処方せん +14.6%(クリックで詳細)大阪市泉州:薬局427軒/2045年の1軒あたり処方せん +10.0%(クリックで詳細)泉州豊能:薬局506軒/2045年の1軒あたり処方せん +17.0%(クリックで詳細)豊能
色=薬局1軒あたり処方せんの変化(→2045)
厳しい(+4%以下)
緩やかに増える(+4〜9%)
しっかり増える(+9%超)
医療圏そのものの形で塗り分けています。 医療圏をクリックすると、その中の市区町村差まで下りられます。
Requestまだ公開されていない地域も、リクエストできます公開されたら、メールでお知らせします(無料)。 今すぐ必要な方は会員の優先生成へ。
Lv1のこの色は絶対値(その医療圏の処方せんが実際に増えるか)です。医療圏ページ(Lv2)の色は圏内でのシェア移動を示す相対値で、意味が違います。各ページの凡例に従ってお読みください。

人口動態 ── 需要の源大阪府は「人が減り、お年寄りが増える」

大阪府全体では、総人口は868万→757万人(-13%)と減る一方、65歳以上は243万→270万人(+11%)と増えます。高齢化率は28.1%→35.7%へ。処方せんの多くをお年寄りが占めるため、人口が減っても医療需要は簡単には減りません。府全体の65歳以上のピークは2045年ですが、その波がいつ来るかは医療圏で違います。南河内医療圏だけは、20年たっても65歳以上が±0%——実質増えません。

総人口65歳以上
実データ(社人研 将来推計人口・2023年推計)。総人口は右肩下がり、65歳以上は2045年まで増加。

承継 ── 消えた薬局と、続いた薬局閉じた薬局の6割は、誰かが引き継いでいる

2025年に大阪府で出された薬局の廃止届は203件。ただしこのうち125件は新しい機関コードが記載されており、移転や承継で事業が続いた=その場所から薬局が消えてはいません。そのまま消えたのは78軒(薬局4,765軒の1.64%)でした。注目したいのは圏域差です。引き継がれなかった割合は三島医療圏の13.3%から北河内医療圏の64.7%まで開きます。廃止届の件数が少ない圏域が、必ずしも安心とは限りません。北河内医療圏の廃止届は17件(薬局数に対して3.13%と府内で2番目に低い)ですが、その64.7%が引き継ぎ手のないまま消えています。

下は「引き継がれなかった割合」(真の閉局 ÷ 廃止届)が低い順。低いほど、閉じても次の担い手が見つかっている圏域です。

ランキング ── 圏域差処方せんが増える医療圏・増えない医療圏

南河内(±0%)から豊能(+17.0%)まで。薬局の数がいまのままなら、1軒あたりの処方せんはこう動きます。実際には開局・閉局で店数も動きますが、その将来推計は現在再学習中です(下の注記)。

くわしい数字 ── 地域別8医療圏データ一覧

地域(医療圏)いまの
薬局数
1軒あたり処方せん
2025 → 2045(枚/年)
変化

※処方せんはNDBの医療圏別実績(2023年)に、将来推計人口の65歳以上人口の伸びを掛けた推計です。薬局数は2025年時点で固定しています。個店のランキングは作りません。

いま出していない数字供給の将来推計は、再学習中です

このページでは、2045年の薬局店数の推計と、医療圏を「都市型(競争淘汰)/郊外型(需要減)」に分ける分類を外しています。これらは開局・閉局を予測する統計モデルから出していましたが、(1)閉局の数え方を「移転・承継を除いた本当の閉局」に改めたこと、(2)吹田市が属する医療圏の誤りを修正したこと——の2点により、モデルを学習しなおす必要が生じました。できあがり次第このページに戻します。それまでは、確定している需要側の数字(将来推計人口とNDB処方せん実績)と、現在の供給の事実(薬局数・2025年の閉局)だけでお伝えします。数字を急いで出すより、間違っていた数字を下げるほうを選びました。

この地図の使い方(3段階のドリルダウン)

  • 大阪府(このページ・Lv1)=8つの二次医療圏で「どの地域が細るか」をざっくり。
  • 二次医療圏(Lv2)=圏内の市区町村で「同じ圏域の中の差」を見る。
  • 市区町村(Lv3)=境界・薬局分布・徒歩アクセス・経営シナリオまで。

このレポートの範囲と、正直な限界

  • 【このレポートで言えること】地域単位(都道府県・二次医療圏)の薬局供給と、将来の高齢人口から見た需要の傾き。地域の持続可能性を映すためのものです。
  • 【言えないこと】個々の薬局の経営状態・存続の見通しは一切わかりませんし、扱いません。個店のランキングや「この店は潰れる」といった予測は作りません。出店・撤退の判断はしません。事実をお見せし、判断は読み手に委ねます。
  • 【いま出していない数字】2045年の薬局店数の推計と、医療圏の「都市型/郊外型」分類はこのページから外しています。閉局の定義変更(移転・承継を除外)と、吹田市の医療圏所属の修正により、供給の統計モデルを再学習する必要が生じたためです。再学習が済み次第、戻します。
  • 【処方せんの推計方法】NDBオープンデータの医療圏別・院外処方せん実績(2023年・府全体で年間58,448,381枚)に、その医療圏の65歳以上人口の伸びを掛けた推計です。医療圏より細かい単位では公表されていません。
  • 【薬局数は2025年で固定】1軒あたり処方せんの将来値は、薬局の数がいまのまま変わらないと置いた場合の数字です。開局・閉局による店数の変化は含みません。
  • 【高齢人口=需要の代理指標】処方せんの多くを高齢者が占めるという前提を置いています。受診率・在宅化率・オンライン服薬指導・後発品比率などの制度変更は織り込んでいません。
  • 【閉局の数え方】近畿厚生局の保険薬局廃止情報のうち、移転・承継を除いた「真の閉局」だけを数えています(2025年・府全体で78件)。廃止届は203件出ていますが、うち125件は新しい機関コードが記載されており、別の担い手が事業を引き継いだと読めます。「薬局が無くなったか」を問うレポートなので、承継・移転は閉局に数えません。
  • 【薬局の範囲】調剤を行う薬局のみを対象とし、ドラッグストア専業(調剤なし)は含みません(府内464店を除外)。位置は国土数値情報の市区町村境界への点内判定で割り当てています。
  • 【機能の届出率】かかりつけ薬剤師指導料などの届出状況は薬局機能情報提供制度(GMIS)の自己申告に基づき、申告データのある4,128店を分母にしています(府内全4,765店のうち)。届出=実際の提供実績ではありません。
  • 【医療圏の区分】国土数値情報A38由来の医療圏マスタ(NDBの335圏と一致・第8次医療計画準拠)に従っています。
  • 【将来人口】国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(2023年推計)」。推計であり、実績ではありません。

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