厚生労働省が「U.E.N.O.Plan」を発表、攻めの予防医療で健康寿命の延伸を目指す
厚生労働省は、新しい予防医療の施策パッケージである「U.E.N.O.Plan」をまとめました。
これは、国民一人ひとりが自身の健康を自分ごととして捉え、主体的に健康づくりに取り組めるようにするためのものです。
これまでの自主的な行動変容の支援から一歩踏み込み、行政や保険者による能動的な介入を強化する「攻め」の姿勢を示しています。
このプランでは、人生100年時代をよりよく生きるために、6つの領域を重点領域として位置づけています。
具体的には、栄養・食生活、がん・循環器病等、歯科保健、認知症、リハビリテーション、そして性差に由来するヘルスケアです。
健康寿命の更なる延伸に向けて、国民一人ひとりが自身の健康を「自分ごと」として捉え、主体的に健康づくりに取り組むことができるよう、健康リテラシーの向上を図るとともに、それだけでは十分な効果が期待しにくい領域については、行政や保険者等による能動的な介入を強化し、実効的な行動変容を促進していく 「攻め」の取組を具体化するため、6つの領域を直ちに取り組むべき重点領域として位置づけた。
(別添3.本体.pdf, Page 1)
主要な変更点の1つ目は、栄養・食生活の領域における「日本人のための食事ガイド(仮称)」の作成です。
これまで国は、専門職向けの公表物を中心に情報提供を行ってきましたが、一般の国民には十分に浸透していませんでした。
そこで、疾病リスクを低減させる観点から、エビデンスに基づいた食事のポイントを分かりやすく示した食事ガイドを新たに作成します。
このガイドは、国が令和8年度内に作成し、自治体などと連携して国民に広く周知する予定です。
日本の大きな課題である食塩の過剰摂取や、野菜の摂取不足といった問題に対し、具体的な実践方法を提示することを目指しています。
疾病リスクの低減の観点から、エビデンスに基づき、留意が必要な食事のポイントや実践法について分かりやすく示した「日本人のための食事ガイド(仮称)」を国が令和8年度内に作成し、自治体等とも連携の上、国民に広く周知・活用を図る。
(別添3.本体.pdf, Page 5)
主要な変更点の2つ目は、歯科保健の領域における「簡易歯科健診」の制度化と、自治体による歯周病検診の拡大です。
生涯を通じて歯科健診を受けられる環境を整えるため、令和9年度から、自治体と医療保険者の双方で、簡易検査ツールを活用した簡易歯科健診を導入します。
さらに、自治体が実施している歯周病検診の対象を、これまでの10歳ごとから5歳ごとに細かく拡大します。
節目年齢ではない未受診の住民に対しても、毎年希望すれば簡易歯科健診を受診できるよう、自治体への支援を行う計画です。
これにより、20歳から60歳の働く世代における歯科受診率の向上を図ります。
生涯を通じた歯科健診(いわゆる国民皆歯科健診)を実現するため、希望する国民が毎年、歯科健診を受けられるよう、令和9年度から、自治体・医療保険者の双方で、簡易検査ツールを活用した方法を「簡易歯科健診」として位置づけるとともに、制度化に向けて以下の取組を進める。
(別添3.本体.pdf, Page 8)
令和9年度から、歯周病検診を10歳ごとから5歳ごとに拡大することに加え、節目年齢にかかわらず、未受診の住民等に対して、毎年希望者が簡易検査ツールを活用した歯科健診を受診できるよう、簡易歯科健診等を実施する自治体への支援や、令和10年度から、健康増進法上の制度としての普及を検討。
(別添3.本体.pdf, Page 8-9)
主要な変更点の3つ目は、性差に由来するヘルスケアの推進と、その基盤となる「AI予防医療モデル」の構築です。
更年期世代の女性を診療する一般診療医向けのガイダンスを、関係学会の協力を得て作成し、医療現場へ周知します。
これにより、専門領域を超えた適切なスクリーニングや、必要な場合の専門医への紹介がスムーズに行われる体制を整えます。
また、職場健診の問診票に女性特有の健康課題に関する質問を追加するなどの取組も進めます。
さらに、保険者による予防や健康づくりの取組を強化するため、データヘルスを基盤とした「AI予防医療モデル」を構築し、個々の健康課題に応じた効果的な保健事業を展開します。
関係学会の協力を得て作成した、一般診療医向けのガイダンスを活用し、研修等により医療機関に対して周知を進めるとともに、対応できる医療機関を検索できる取組を進める。
(別添3.本体.pdf, Page 14)
保険者による予防・健康づくりの取組を充実させるため、データヘルスを基盤とした「AI 予防医療モデル」を構築すること、また、事業主と保険者が連携し、一体となって予防・健康づくりに取り組むコラボヘルスの推進が重要であると整理された。
(別添3.本体.pdf, Page 14)
結びとして、今後のスケジュールについてお伝えします。
このプランでは、各領域における具体的な目標年度が設定されています。
例えば、がん検診については、令和10年度末までに受診率60%、精密検査受診率90%の達成を目指しています。
また、循環器病対策としての特定健診受診率70%の達成は、令和11年度までとされています。
さらに、簡易歯科健診の健康増進法上の制度としての普及は、令和10年度からの導入に向けて検討が進められます。
厚生労働省は、これらの先進的な取組を通じて健康寿命の延伸を図り、社会保障を支える基盤の維持・強化につなげていく方針です。
第4期がん対策推進基本計画の終期である令和10年度末までの目標として、国の指針に定める5がん(肺がん、胃がん、大腸がん、乳がん、子宮頸がん)のがん検診受診率を60%、精密検査受診率を90%としている
(別添3.本体.pdf, Page 5)
令和11年度までに特定健診受診率70%の達成及び受診勧奨の促進
(別添1.概要.pdf, Page 1)
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