← 医療政策ウォッチャー 記事一覧

医師の労働時間短縮は着実に進展、令和8年度第1回検討会で示された現状と3つの重要論点

引用元:https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_74139.html

引用元: https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_74139.html


令和8年7月13日に、第1回令和8年度医師の働き方改革の推進等に関する検討会が開催されました。

この検討会では、令和6年4月から始まった時間外労働の上限規制の適用状況や、医師の勤務実態に関する最新の調査結果をもとに、今後の推進策について議論が行われました。

令和8年度医師の働き方改革の推進等に関する検討会 開催要綱

2.検討事項

医師の働き方改革をさらに推進するための方策について

(資料1 令和8年度医師の働き方改革の推進等に関する検討会 開催要綱[143KB].pdf, Page 1)

主要な論点1:医師の週労働時間の縮減と診療科ごとの状況

最新の調査結果によると、週労働時間が60時間以上の病院・常勤勤務医の割合は、平成28年調査時の39.2%から令和7年調査では15.0%へと大幅に減少しています。

診療科別に見ると、外科や救急科、産婦人科において長時間労働の割合が高い傾向が続いていますが、全体としては着実に労働時間の短縮が進んでいることが確認されました。

週労働時間区分ごとの病院・常勤勤務医の割合は、週50時間以上の全区分で着実に減少している。

週労働時間が60時間以上(時間外・休日労働;年960時間換算)の病院・常勤勤務医の割合は、39.2%【H28調査】から15.0%【R7調査】まで減少。

(資料2-1 医師の働き方改革に係る現状等[9.7MB].pdf, Page 13)

主要な論点2:勤務間インターバルと代償休息の管理体制の強化

適切な労務管理の面では、勤怠管理システムの導入や機能強化が進んでいます。

システム上で勤務間インターバルや代償休息の可否を確認できると答えた特定労務管理対象機関の割合は、令和6年度調査の56.2%から令和7年度調査では79.9%に上昇しており、制度の整備状況が改善していることが示されました。

R7調査ではR6調査と比べ、勤怠管理システムにおいて勤務間インターバル及び代償休息の可否が確認できる割合が増加しており、制度の整備・運用状況が全体として改善されていることが示唆された。

(資料2-1 医師の働き方改革に係る現状等[9.7MB].pdf, Page 40)

主要な論点3:C-2水準の適用の現状と今後の運用改善

集中的技能向上水準のうち、高度な技能を修得するための「C-2水準」については、適用されている医師や医療機関が限定的である現状が報告されました。

アンケート調査では、約8割の学会が「連携B水準やB水準が適用されており、わざわざC-2水準を申請する必要がないため」と回答しており、今後は申請負担の軽減や手続きの簡略化、マニュアルの充実といった運用の改善を図る方針が示されました。

C-2水準技能の申請の医師数が多くない原因として、約8割 of 学会で連携B水準やB水準が適用されている現状があるためと考えていた。

(資料2-1 医師の働き方改革に係る現状等[9.7MB].pdf, Page 110)

結び

今後は、段階的な時間外労働の上限時間の引き下げに向けた検討を行うとともに、地域医療提供体制への影響を慎重に見極めていく必要があります。

国や都道府県、医療機関が一体となって、医師の健康確保と持続可能な医療提供体制の両立を目指す取り組みが引き続き注視されます。

また、国は、地域医療確保暫定特例水準について、段階的な見直しの検討を行いつつ、労働基準法に基づく時間外・休日労働時間の上限時間数の必要な引下げを実施するとともに、短縮目標ラインについても、3年ごとに見直しを検討することとする。

(資料2-1 医師の働き方改革に係る現状等[9.7MB].pdf, Page 6)


← 記事一覧へ