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地球と人の健康を両立する「プラネタリーヘルスダイエット」とは?日本の食料システム転換に向けた新たなアプローチ

引用元:https://hgpi.org/lecture/column-73.html

引用元: https://hgpi.org/lecture/column-73.html


近年、地球環境と人々の健康を同時に守るための新しい食生活指針が注目されています。

それが、2019年に提唱された「プラネタリーヘルスダイエット」です。

この指針は、環境負荷の低減と健康増進を同時に達成するための包括的な政策的フレームワークとして位置づけられています。

個人の意志や努力だけに頼るのではなく、社会全体の食環境を整える動きが世界中で加速しています。

日本においても、持続可能な食料システムへの転換を後押しする仕組みづくりが求められています。

プラネタリーヘルスダイエットは、科学的根拠に基づき「環境負荷の低減」と「ヒトの健康増進」を同時に達成するための包括的な政策的フレームワークとして位置づけられる。

(プラネタリーヘルスダイエット:地球と人が健やかでいるための食生活指針)

主要な論点1:食料システムが抱える「温室効果ガス排出」と「気候変動被害」の二重の脆弱性

世界の温室効果ガス排出量の約3分の1は、食料システムに起因するとされています。

しかし、食料システムは排出の大きな要因であると同時に、気候変動の影響を直接受けるという二重の脆弱性を抱えているのです。

日本でも、高温障害によるコメの品質低下や、異常気象による農林水産業への被害が既に顕在化しつつあります。

さらに、カロリーベースの食料自給率が約38%にとどまる我が国にとって、世界規模での食料生産の不安定化は、国内の食料安全保障や公衆衛生上の大きなリスクとなっています。

世界の温室効果ガス排出量の約3分の1は、食料システムに起因するとされています。

しかし、食料システムは排出の要因であると同時に、気候変動の影響を直接受けるという二重の脆弱性を抱えています。

その影響は、日本の食料生産においても既に顕在化しつつあります。

(プラネタリーヘルスダイエット:地球と人が健やかでいるための食生活指針)

主要な論点2:文化的多様性を考慮した「プラネタリーヘルスダイエット2.0」への進化

プラネタリーヘルスダイエットは、動物性食品や砂糖の消費を控え、野菜や植物性たんぱく質、非精製穀物の積極的な摂取を促すものです。

2019年の発表当初は、欧米中心的な視点や文化、宗教背景への考慮が不足しているといった批判もありました。

こうした批判を踏まえ、2025年には、公平性に基づくアクセシビリティや経済性、文化的多様性を盛り込んだ「バージョン2.0」が発表されました。

この新たな指針の実装や食の大転換によって、2050年における農業由来の温室効果ガス排出量の増加トレンドを約50%防ぐことができると指摘されています。

このプラネタリーヘルスダイエット1.0への批判を踏まえ、2025年には、社会実装のため、公平性に基づくアクセシビリティ、経済性、文化的多様性、多面的な健康の定義を盛り込む内容に発展したプラネタリーヘルスダイエット2.0が発表されました。

(プラネタリーヘルスダイエット:地球と人が健やかでいるための食生活指針)

主要な論点3:公共調達や制度設計を通じた国内外における社会実装の加速

世界では、個人の選択に頼るのではなく、公共調達を通じて社会全体の食環境を整える動きが広がっています。

例えば、フランスでは週1回の菜食給食提供が法的に義務化され、コペンハーゲン市では公共食堂の食材の90%をオーガニックに転換する方針が示されました。

日本においても、既存の「みどりの食料システム法」を学校給食法などと連携させ、環境負荷の低い食材の調達を促す仕組みづくりが求められています。

学校給食だけでなく、公的保険制度下で提供される病院食や介護施設での食事も同様に、持続可能な公共調達として横断的に連動させることが提案されています。

世界では個人の意志に頼るのではなく、学校給食や病院食、介護施設での食事など公的保険制度下で提供される食サービスを含む公共調達など、社会全体の「食環境(Food Environment)」を整える動きが加速している。

(プラネタリーヘルスダイエット:地球と人が健やかでいるための食生活指針)

結び:日本における今後の展望と制度的アプローチ

今後は、日本がすでに整備している充実した法制度に、プラネタリーヘルスの視点をいかに統合していくかが注視されます。

具体的には、従来の栄養成分表示だけでなく、環境負荷を表示する食品表示制度の変革などが考えられます。

また、地産地消が環境保全に繋がり、それが人間の健やかさにも直結するという理解を促す包括的な食育体制の構築も求められています。

これらの制度整備と並行して、食生活と地球環境の結びつきを理解するためのきめ細やかな社会対話を進めることが重要です。

管理栄養士などの専門職の知見を活かしながら、社会全体で持続可能な食料システムへの転換を着実に進めることが期待されます。

プラネタリーヘルスダイエットを通した食料システムの転換は、環境と人々の健康を同時に実現するための有効な手段です。

そして、その社会実装には、生産者、流通、消費者を支える制度設計が不可欠であり、学校給食のみならず病院食や介護施設での食事といった公的保険制度下の食サービスも含めて、食料システムを考える上でプラネタリーヘルス及びプラネタリーヘルスダイエットの視点を組み込むことで、社会全体でプラネタリーヘルスダイエットを「選びやすい」食環境を整えることができます。

(プラネタリーヘルスダイエット:地球と人が健やかでいるための食生活指針)


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