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おたふくかぜワクチンの定期接種化へ大きな一歩、国の小委員会が科学的評価をとりまとめ

引用元:https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_76495.html

引用元: https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_76495.html


厚生労働省の専門部会において、おたふくかぜワクチンの科学的評価がとりまとめられました。

おたふくかぜは数年ごとに全国規模の流行が発生しており、無菌性髄膜炎などの重い合併症も知られています。

このような病気の負担を踏まえ、広く予防接種を促進することが重要であるとの見解が示されました。

今回のとりまとめは、定期接種化に向けた大きな一歩となります。

○おたふくかぜは直近の数年は過去と比較すると報告数は少ないものの、4~5年毎に全国規模の流行が起こっていた。

○おたふくかぜの主な症状は発熱や耳下腺腫脹であるが、合併症として無菌性髄膜炎(1~10%)、ムンプス脳炎(0.02~0.5%)、ムンプス難聴(0.01~0.5%)等があり、思春期以降に初めて罹患すると、精巣炎や卵巣炎の合併頻度が高くなる。

(おたふくかぜワクチンについての議論のまとめ.pdf, Page 1)

○おたふくかぜの疾病負荷を踏まえると、おたふくかぜに対して広く予防接種を促進することは重要である。

(おたふくかぜワクチンについての議論のまとめ.pdf, Page 2)

主要な論点の1つ目は、新たなMMRワクチンと既存の単味ワクチンの評価です。

新たなMMRワクチンは、既存の単味ワクチンと比較して免疫原性の非劣性基準(既存のワクチンと比べて効果が劣っていないことを示す基準)を満たさなかったものの、海外では広く使われており一定の有効性が示されています。

既存の単味ワクチンについては、国内の調査で80%から90%程度の高い有効率が確認されました。

安全性や費用対効果なども含めて総合的に評価した結果、どちらのワクチンについても、定期接種に使用することを妨げる大きな懸念はないと判断されています。

○新たなMMRワクチンについては、

・既存の単味おたふくかぜワクチンと比較した免疫原性の非劣性基準を満たさなかったものの、RIT 4385株を含有する他のMMRワクチンは諸外国において広く使用されており、一定の有効性が示されていること、

・国内での安全性に係る知見の蓄積が少ないことに留意が必要なものの、諸外国で使用されているRIT 4385株含有ワクチンにおいては、無菌性髄膜炎の発生頻度は極めて低いと報告されていること、

・定期接種に導入する場合の費用対効果は既存の単味おたふくかぜワクチンと比較すると劣るものの、定期接種への導入を否定するほどのものではないこと、

等を踏まえ、科学的知見を総合的に評価すると、定期接種に使用できるようにすることについて、これを妨げる大きな懸念はない。

○既存の単味おたふくかぜワクチンについては、

・国内の観察研究において高い有効性が確認されており、

・国内の大規模調査研究において、無菌性髄膜炎の発生は10万接種当たり13.4例とされているほか、国内の安全性に係る知見が蓄積されていること、

・定期接種に導入する場合の費用対効果は良好であること

等を踏まえ、科学的知見を総合的に評価すると、定期接種に使用できるようにすることについて、これを妨げる大きな懸念はない。

(おたふくかぜワクチンについての議論のまとめ.pdf, Page 2)

主要な論点の2つ目は、定期接種の具体的な接種スケジュールについてです。

流行状況やワクチンの科学的知見をもとに、2回の接種時期が提案されました。

第1期接種は、生後12か月から24か月未満の子供を対象とします。

第2期接種は、小学校に入学する前年の1年間を対象とすることが、科学的な観点から妥当であると合意されました。

○おたふくかぜワクチンを定期接種に位置づける場合のプログラムは、おたふくかぜの流行状況並びに新たなMMRワクチン及び既存の単味おたふくかぜワクチンの科学的知見の評価や、第3回基本方針部会(平成25年7月)における接種年齢等の具体的なプログラムに関する議論を踏まえ、

第1期接種:生後12月から24月に至るまでの間にある者を対象

第2期接種:小学校就学の始期に達する日の1年前の日から当該始期に達する日の前日までにある者を対象

とすることが、科学前観点から妥当である。

(おたふくかぜワクチンについての議論のまとめ.pdf, Page 2)

主要な論点の3つ目は、キャッチアップ接種の対象とワクチンの選び方についてです。

キャッチアップ接種は、第1期の機会を逃し、これまで一度もおたふくかぜワクチンを接種していない、第2期接種前の子供を対象とすることが妥当とされました。

使用するワクチンについては、費用対効果から単味ワクチンが合理的であるという意見がありました。

一方で、海外の安全性データなどを踏まえ、MMRワクチンも選択肢に含めてよいという意見も示されています。

結果として、両方のワクチンを選択できるようにすることについて、大きな懸念はないとされています。

○おたふくかぜワクチンのキャッチアップ接種については、科学的観点からの実施の意義は認められるほか、キャッチアップ接種を実施する場合のプログラムは、おたふくかぜの流行状況や年齢別の報告状況、ワクチンの安全性に係る知見等を踏まえると、科学前観点からは、第1期接種の機会を逃し、今までに一度もおたふくかぜワクチンを接種したことのない、第2期接種前の者を対象とすることが妥当である。キャッチアップ接種に使用するワクチンについては、対象者の多くが既にMRワクチンの接種を受けていることや、費用対効果分析の知見を踏まえると、単味おたふくかぜワクチンを用いることが合理的との意見があった。一方、海外におけるMMRワクチンの第3回接種の安全性に関する知見や、単味おたふくかぜワクチンと比較した相対的な安全性を踏まえ、MMRワクチンも選択肢としてよいとの意見があった。以上から、単味おたふくかぜワクチン及びMMRワクチンの双方を使用可能とすることについて、科学的観点から大きな懸念はない。

(おたふくかぜワクチンについての議論のまとめ.pdf, Page 2)

最後に、今後のスケジュールと注視すべきポイントです。

今回の科学的なとりまとめを受け、今後は予防接種基本方針部会において、具体的な定期接種化への審議が進められます。

また、ワクチンの安定供給の観点から、新たなMMRワクチンと既存の単味ワクチンの両方を使用可能とすべきだという意見も出されています。

定期接種への移行時期や具体的な運用方法について、今後の議論が注目されます。

○上記の科学的なとりまとめを踏まえ、予防接種法上の定期接種に位置付けるかについて、具体的な運用も含め、予防接種基本方針部会において審議をすることが妥当である。

○なお、科学的観点以外の観点からの意見として、おたふくかぜワクチンのみならず麻しん・風しんワクチンも含めた安定供給の観点から、新たなMMRワクチン及び既存の単味おたふくかぜワクチンの双方を定期接種として使用可能とすることが望ましいとの意見があった。

(おたふくかぜワクチンについての議論のまとめ.pdf, Page 2)


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