【医療政策ニュース】令和7年度の特定機能病院立入検査結果が公表、53病院で指摘事項を検出
厚生労働省は、令和7年度に実施した特定機能病院に対する立入検査の結果を公表しました。
この内容は、令和8年9月18日に報道関係者に向けて発表されたものです。
検査は、医療法の規定に基づいて行われました。
全国の特定機能病院における、人員や構造設備、および管理状況の実態が明らかになっています。
医療法の規定に基づき、令和7年度に各地方厚生(支)局が実施した特定機能病院に対する立入検査結果の概要について公表します。
(特定機能病院に対する立入検査結果(令和7年度).pdf, Page 1)
令和8年9月 18 日
(特定機能病院に対する立入検査結果(令和7年度).pdf, Page 1)
1. 立入検査の目的と実施の体制
まず、この立入検査がどのような目的と体制で行われたのかを説明します。
検査の目的は、特定機能病院が法令で定められた人員や構造設備を備えているか確認することです。
さらに、病院が適正な管理を行っているかを検査し、不適正な点があれば指導を通じて改善を図ることも目指しています。
実施主体は厚生労働大臣であり、各地方厚生局長や地方厚生支局長が検査を行いました。
実際の検査は、都道府県や保健所設置市が実施する検査と合同で行われるのが原則となっています。
対象となったのは88の特定機能病院です。
毎年6月から翌年2月までの期間に、原則として年に1回実施されました。
特定機能病院が法令により規定された人員及び構造設備を有し、かつ、適正な管理を行っているか否かについて検査し、不適正な場合は指導等を通じ改善を図ることにより、病院を良質で適正な医療を行う場にふさわしいものとすることを目的とする。
(特定機能病院に対する立入検査結果(令和7年度).pdf, Page 1)
医療法第 25 条第3項の規定に基づき、厚生労働大臣(各地方厚生(支)局長)が実施。(原則として、医療法第 25 条第1項に基づき都道府県・保健所設置市が行う立入検査と合同で実施)
(特定機能病院に対する立入検査結果(令和7年度).pdf, Page 1)
特定機能病院 88 病院に対し、毎年6月~翌年2月の期間において、原則年1回実施。
(特定機能病院に対する立入検査結果(令和7年度).pdf, Page 1)
2. 指摘事項の有無と病院の全体状況
次に、検査結果の全体的な状況についてお伝えします。
令和8年3月31日現在、検査を行った88病院すべてに対して、すでに結果の通知が完了しています。
この通知は、検査の実施後、おおむね1ヶ月以内に行われました。
通知の宛先は、各施設の病院管理者、および各都道府県の衛生主管部局の長となっています。
結果をみますと、何らかの指摘事項があった病院は53病院でした。
これに対して、指摘事項が全くなかった病院は38病院となっています。
指摘があった53病院のうち、「不適切な事項」を通知されたのは3病院でした。
また、「検討を要する事項」を通知されたのも3病院となっています。
「口頭指摘事項」があったのは50病院ですが、このうち3つの病院は、先ほどの「不適切な事項」や「検討を要する事項」と重複して指摘を受けています。
・令和8年3月31日現在、立入検査を実施した88病院に対して、検査結果を通知済み。
1.実施結果
(1)指摘事項等があった病院 ・・・・・・・・・・・・ 53病院
①「不適切な事項」を通知した病院 ・・・・・・・・ 3病院
②「検討を要する事項」を通知した病院 ・・・・・・ 3病院
③「口頭指摘事項」のあった病院 ・・・・・・・・・ 50病院(うち3病院が①②と重複)
(2)指摘事項等がなかった病院 ・・・・・・・・・・・ 38病院
(特定機能病院に対する立入検査結果(令和7年度).pdf, Page 3)
立入検査実施後、概ね1ヶ月以内に実施施設の病院管理者及び各都道府県衛生主管部(局)長宛、立入検査結果を通知。
(特定機能病院に対する立入検査結果(令和7年度).pdf, Page 1)
3. 指摘された具体的な内容と件数
それでは、具体的にどのような項目が指摘されたのかを見ていきましょう。
まず、「不適切な事項」として指摘されたのは、全部で4件ありました。
その内訳は、医療の安全管理のための体制確保が2件、職員研修の実施が1件、そして事故等報告書の作成や登録分析機関への提出が1件となっています。
次に、「検討を要する事項」として指摘されたのは、全部で3件でした。
具体的には、医薬品や医療機器の安全管理体制の確保が1件、事故等報告書の作成や提出が2件となっています。
さらに、「口頭指摘事項」は、全体で115件に上りました。
その中で最も多かったのは、事故等報告書の作成や登録分析機関への提出に関するもので、30件を占めています。
これに続いて、医療の安全管理体制の確保が15件でした。
また、院内感染対策、および医薬品や医療機器の安全管理体制の確保が、それぞれ11件となっています。
このほかにも、インフォームドコンセントや診療録に関するものが9件ありました。
さらに、管理者の業務における法令適合確保体制が6件、患者相談窓口の設置が5件となっています。
職員の研修実施については5件、高難度新規医療技術や未承認新規医薬品に関するものは3件でした。
情報提供受付窓口については1件となっています。
それ以外の項目として、職員の健康診断の実施や、輸血療法委員会の出席率などを含む19件が指摘されました。
2.主な指摘(指導)事項
○「不適切な事項」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4件
①医療の安全管理のための体制の確保 (2件)
②職員研修の実施 (1件)
⑤事故等報告書の作成、登録分析機関への提出等 (1件)
○「検討を要する事項」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3件
④医薬品、医療機器の安全管理のための体制の確保 (1件)
⑤事故等報告書の作成、登録分析機関への提出等 (2件)
○「口頭指摘事項」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 115件
①医療の安全管理のための体制の確保 (15件) ⑦情報提供受付窓口 (1件)
②職員研修の実施 (5件) ⑧高難度新規医療技術・未承認新規医薬品 (3件)
③院内感染対策 (11件) ⑨患者相談窓口の設置 (5件)
④医薬品、医療機器の安全管理のための体制の確保 (11件) ⑩管理者の業務の法令適合確保体制等 (6件)
⑤事故等報告書の作成、登録分析機関への提出等 (30件) ⑪その他 (19件)
⑥インフォームドコンセント、診療録 (9件) ・職員の健康診断の実施について
・輸血療法委員会の出席率について など
(特定機能病院に対する立入検査結果(令和7年度).pdf, Page 3)
結び
今後のスケジュールや対応についてお伝えします。
今回、何らかの指摘を受けた病院に対しては、改善に向けた取り組みが求められます。
厚生労働省は、指摘のあった病院を対象に、翌年度に行う立入検査の中で改善状況を確認する予定です。
特定機能病院がより良質で適正な医療を提供する場となるよう、今後の動向が注目されます。
※ 指摘のあった病院に対しては、翌年度の立入検査で改善状況を確認することとしている。
(特定機能病院に対する立入検査結果(令和7年度).pdf, Page 3)
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