有料老人ホームの「登録制」導入へ、サービスの質と透明性を確保する新たな基準案が提示
厚生労働省は、令和8年9月18日に「有料老人ホームにおける望ましいサービス提供のあり方に関する検討会」の第9回会合を開催しました。
今回の検討会では、有料老人ホームの登録制の施行に向け、契約、人員、設備、運営に関する具体的な登録基準の案が示され、議論が行われました。
(1)登録制の施行に向けた対応について
(2)その他
(議事次第.pdf, Page 1)
主要な論点の1つ目は、入居契約における不当な条件の禁止です。
入居者が自由なサービス選択を行えるよう、併設や関連法人の介護サービス事業所、医療機関などの利用を契約条件とすることを禁止する方針が示されました。
また、かかりつけ医や担当ケアマネジャーの変更を強要することや、特定の事業所を利用することを条件に家賃を減額するなどの優遇措置を行うことも不当な条件と位置づけられます。
入居希望者による自由なサービス選択が確保されるよう、下記の事項については不当な条件に該当するものとして、そうした条件を付さないことを登録基準としてはどうか。
○ 有料老人ホームと併設・隣接、もしくは同一・関連法人や提携関係等のある介護サービス事業所や居宅介護支援事業所、医療機関や訪問看護事業所、薬局の利用等を契約条件*とすることや、かかりつけ医や担当ケアマネジャーの変更等を強要すること
○ これらの介護サービス事業所等を利用する場合に家賃の軽減等の優遇措置を行うこと
(資料2 登録制の施行に向けた対応について.pdf, Page 12)
主要な論点の2つ目は、人員配置に関する基準の整備です。
管理者および生活相談員を1名以上配置することが義務づけられます。
さらに、夜間や緊急時における入居者の安全を確保するため、オンコールなどにより速やかに職員が出勤できる体制を整えることが求められます。
高齢者の住まいである有料老人ホームにおいて、夜間・緊急時を含め入居者の尊厳や安全性等を確保するため、現行の標準指導指針を一つの基準としつつ、人員に関して以下の基準を定めることとしてはどうか。
○ 管理者・生活相談員については、1名以上置くこと。ただし、支障がない場合、施設内及び他施設の職務に従事可能とする。
介護職員・看護職員については、提供する介護等の内容に応じ、利用者保護や入居者の健康管理の観点から、介護等の安定的な提供に支障がない職員体制を確保すること
(原則、夜間を除き、ホーム職員が常駐)
○ 夜間・緊急時については、いわゆるオンコール*により、対応できる体制を確保すること
(資料2 登録制の施行に向けた対応について.pdf, Page 13)
主要な論点の3つ目は、設備に関する基準と既存施設への特例措置です。
居室は原則として個室とし、入居者1人当たりの床面積は13平方メートル以上とすることが定められました。
ただし、既存の建築物を転用したホームなどでこの基準を満たすことが困難な場合は、代替措置を講じて入居者へ説明することを条件に、当面の間は特例が設けられます。
○ 各設備について、以下のとおりとすること
・居室については、原則個室とし、入居者1人当たりの床面積は 13㎡以上とすること。
・廊下幅については入居者が車いす等で安全かつ円滑に移動することが可能であること。
・浴室、便所、食堂等について、入居者の利用に適したものとすること(緊急通報装置の設置等)。 等
※ 既存の建築物を活用したホーム等については、基準を満たすことができない場合には、代替措置を講ずるとともにその旨を入居者へ説明すること等としたうえで、当面の間における特例を設ける。
(資料2 登録制の施行に向けた対応について.pdf, Page 14)
今後は、10月頃に予定されている第10回検討会において、登録制の施行に向けた対応のまとめが行われる見通しです。
その後、秋頃に社会保障審議会介護保険部会への報告を経て、年内には関係する政省令が公布される予定となっています。
第10回(案) 10月頃 ○登録制の施行に向けた対応について(まとめ)
秋頃 社会保障審議会介護保険部会への報告
年内(予定) 政省令の公布
(資料2 登録制の施行に向けた対応について.pdf, Page 3)
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