令和7年度の概算医療費は49.2兆円に増加、受診延日数減少も一日当たり費用が上昇する構造が鮮明に
厚生労働省が公表した最近の医療費の動向についてお伝えします。
今回の公表では、令和7年度3月号として、概算医療費および医療保険医療費の最新データがまとめられました。
全体的な傾向として、医療費の総額は増加傾向が続いています。
最近の医療費の動向 [概算医療費] 令和7年度3月号
(ダウンロード.pdf, Page 1)
令和7年度(4月〜3月)の概算医療費は、49.2兆円となりました。
この数値は、前年同期比で2.6%の増加を示しています。
前年度である令和6年度の概算医療費は48.0兆円でした。
比較すると、令和7年度はさらに医療費が増大していることが分かります。
また、令和7年度3月単月の医療費は4.3兆円で、対前年同月比で3.7%の伸びを記録しました。
・令和7年度3月の医療費は4.3兆円(対前年同月比+3.7%)
・令和7年度(4月~3月)の医療費は49.2兆円(対前年同期比+2.6%)
(令和6年度は48.0兆円、対前年度比 +1.5%)
(ダウンロード.pdf, Page 1)
医療費の伸びの内訳を見ると、一日当たりの医療費と受診延日数で異なる動きをしています。
令和7年度(4月〜3月)における「一日当たりの医療費」は、対前年同期比でプラス3.3%となりました。
これに対し、同期間の「受診延べ日数」はマイナス0.7%となっています。
この傾向は3月単月でも同様に見られます。
3月の一日当たり医療費はプラス3.9%と上昇した一方、受診延日数はマイナス0.2%と減少しました。
受診する日数は減少しているものの、一日当たりの費用が増加したことで、全体の医療費を押し上げる結果となっています。
2 「一日当たりの医療費」の伸び
・令和7年度3月の対前年同月比 +3.9%
・令和7年度(4月~3月)の対前年同期比 +3.3%
3 「受診延べ日数」の伸び
・令和7年度3月の対前年同月比 ▲0.2%
・令和7年度(4月~3月)の対前年同期比 ▲0.7%
(ダウンロード.pdf, Page 1)
医療保険が適用された医療費の総額についても、同様の伸びが見られます。
令和7年度(4月〜3月)の医療保険医療費の総額は、46兆3,575億円に達しました。
これは対前年同期比で2.6%の増加となります。
制度別に見ると、75歳未満の被用者保険計が16兆2,652億円で、対前年同期比3.4%増となりました。
また、75歳以上の後期高齢者医療制度に係る医療保険適用医療費は20兆1,334億円に上り、対前年同期比で3.8%増加しています。
高齢者医療における医療費の増加が、全体の伸びに大きな影響を与えている状況が示されています。
令和7年度4~3月
総計 463,575
75歳未満 被用者保険計 162,652
医療保険適用 75歳以上 201,334
1-2.医療費総額の伸び率(対前年同期比)
総計 2.6
被用者保険計 3.4
医療保険適用 75歳以上 3.8
(ダウンロード_1.pdf, Page 2)
診療種類別の概算医療費の伸びについても、詳細なデータが公表されています。
令和7年度(4月〜3月)の対前年同期比で、調剤がプラス3.9%と最も高い伸びを示しました。
次いで、歯科がプラス3.5%、医科入院がプラス2.3%と続いています。
医科入院外はプラス1.6%の伸びにとどまりました。
調剤医療費の増加や歯科医療費の伸びが目立つ結果となっています。
4 診療種類別医療費の伸び
・令和7年度(4月~3月)の対前年同期比
医科入院 +2.3%
医科入院外 +1.6%
歯科 +3.5%
調剤 +3.9%
(ダウンロード.pdf, Page 1)
医療保険適用分における医科入院医療費についても、詳細が明らかになっています。
令和7年度(4月〜3月)の医科入院医療費は18兆1,809億円となりました。
これは対前年同期比で2.3%の増加となります。
医科入院の受診延日数はマイナス0.5%と減少しました。
一方で、一日当たりの医療費はプラス2.8%と増加しています。
入院日数自体は減少しているものの、一日当たりの入院費用が上昇していることが確認できます。
2-1.医科入院医療費 令和7年度4~3月 総計 181,809
2-2.医科入院医療費の伸び率(対前年同期比) 令和7年度4~3月 総計 2.3
2-4.医科入院受診延日数の伸び率(対前年同期比) 令和7年度4~3月 総計 ▲ 0.5
2-6.医科入院1日当たり医療費の伸び率(対前年同期比) 令和7年度4~3月 総計 2.8
(ダウンロード_1.pdf, Page 3, 4, 5)
今回の発表により、医療費総額の増大とともに、受診日数の減少と一日当たり医療費の増加という構造的な変化が改めて浮き彫りとなりました。
特に後期高齢者医療や調剤、歯科などの分野での伸びが顕著です。
今後もこの傾向が続くのか、また医療制度の持続可能性にどのような影響を与えるのか、注視していく必要があります。
令和7年度(4月~3月)の医療費は49.2兆円(対前年同期比+2.6%)
(ダウンロード.pdf, Page 1)
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