CrossHealth / 薬局持久度レポート
1軒あたりは、いま多いほうです。その需要のピークが2025年でした
宮崎県7つの二次医療圏の薬局を、供給・高齢化・需要で見える化。地図の医療圏をクリックすると、市町村まで下りたレポートへ進めます。
この記事の数字について:出所は公開データ(厚生局・薬局機能情報提供制度=GMIS・NDBオープンデータ・社会保障人口問題研究所の将来推計人口など)。分析期間は上の「対象・期間」のとおりで、将来値は推計であり幅があります。検算のやり方と不確実性の扱いは方法論のページ →で説明しています。
宮崎県の調剤薬局は552軒。薬局1軒あたりの処方せんは年14,182枚で、47都道府県のなかで多いほうから12番目です。人口1万人あたりの薬局数5.39軒も、本記事の執筆時点で公開していた本記事の執筆時点で公開していた本記事の執筆時点で公開していた19都道府県のなかで多いほうから6番目で(47都道府県での再計算はしていません)、薬局の数も、1軒あたりの量も、いまは多い県です。ところが、その需要を支える65歳以上人口のピークは2025年——つまり今です。7つの二次医療圏のうち6圏(薬局310軒・県内の56.2%)がすでにピークを通過しており、県全体でも65歳以上人口は今後20年で-5.3%と減ります。県計のピークが2025年である県は、公開済みでは和歌山県に次いで2つめです。
地図 ── クリックで深掘り薬局1軒あたり処方せんの、医療圏ごとの将来
色は薬局1軒あたり処方せんの2025→2045変化。薬局の数がいまのままだと仮定して、高齢化で処方せんがどう動くかを示しています。いちばん厳しいのが日南串間医療圏(-25.7%)、唯一プラスなのが宮崎東諸県医療圏(+10.0%)です。7圏のうちプラスは1圏だけで、そこに県内の薬局の43.8%が集まっています。医療圏をクリックすると、その中の市町村差まで下りられます。
人口動態 ── 需要の源7つの医療圏のうち6つは、もう増えません
宮崎県全体では、総人口が102万→84万人(-17.7%)と減るのに加えて、65歳以上人口も35.5万→33.6万人(-5.3%)と減ります。高齢化率は34.7%→39.9%へ上がりますが、それは分母(総人口)が速く減るからで、高齢者の実数は2025年をピークに減少に転じます。すでに2025年でピークを打っている医療圏は日南串間・西諸・延岡西臼杵・西都児湯・日向入郷・都城北諸県の6圏(薬局310軒・県内の56.2%)。この「ピークを過ぎた側に乗っている薬局の割合」は、本記事の執筆時点で公開していた本記事の執筆時点で公開していた18都道府県のどれよりも高い値でした(次に高いのが富山県の50.8%。47都道府県での再計算はしていません)。増えるのは宮崎東諸県医療圏(+10.0%)だけです。市町村まで下りると、26市町村のうち65歳以上人口が2045年までに増えるのは2市町だけです(宮崎市・三股町)。いっぽう日之影町・椎葉村には調剤薬局が1軒もありません。
医薬分業 ── 処方せんは、どこまで薬局に届いているか県全体では83.5%が薬局へ。ただし圏内で23.7ポイント開きます
宮崎県の院外処方せん率(医薬分業率)は83.5%で、全国の80.7%を上回ります(47都道府県では低いほうから35番目=高いほうから13番目)。この軸を出した既刊は富山県(71.6%)・石川県(71.4%)で、どちらも全国平均を下回っていました。宮崎県は公開済みで初めて全国平均を上回った県です。それでも院内に残っている処方せんは年間1,544,963枚あり、薬局1軒あたりに直すと2,799枚。高齢化による20年ぶんの需要の変化が1軒あたり-758枚ですから、いま院内にある量のほうが3.7倍ほど大きい——というのが縮尺です。そして県内は一様ではありません。日向入郷医療圏の92.3%から西都児湯医療圏の68.6%まで23.7ポイント開き、西都児湯は県計も全国平均も下回る唯一の圏です(圏内の院内処方せんは年間195,913枚=圏内薬局32軒あたり6,122枚)。これは「そうなる」という予測ではなく、桁を比べるための算術です。分業率が動くかどうかは制度と地域の医療提供体制の問題で、このレポートはその是非を判断しません。
承継 ── 消えた薬局と、続いた薬局直近12ヶ月の廃止届29件のうち、そのまま消えたのは10件でした
直近12ヶ月(2025年5月〜2026年4月)に宮崎県で出された薬局の廃止届は29件。うち19件は新しい機関コードが記載されており、移転や承継で事業が続いた=その場所から薬局が消えてはいません。そのまま消えたのは10軒(薬局552軒の1.81%)でした。廃止届の65.5%が承継・移転だったことになります。名簿の健全性も確かめました。九州厚生局の8県分を合わせると、廃止日は2020年7月から2026年6月までの72ヶ月にわたり、0件の月は1つもありません。ただし最終月だけはブロック計5件(前月34件)と明らかに収録の途中なので、完全にそろう窓で数えています。念のため窓を1ヶ月ずらして数え直しましたが、廃止届29件・真の閉局10件でまったく同じでした。(なお、この「0件の月が無いか」という見方だけでは足りないことが後で分かりました。下の5年ぶんの説明をご覧ください。)それでも10件では、年による揺れなのか実勢なのかが分かりません。そこで2021年5月〜2026年4月(5年)ぶんも数えました。廃止届112件・移転承継70件・真の閉局42件——年率にすると1.52%で、12ヶ月窓の1.81%と同じ桁に収まります。引き継がれなかった割合は5年間で37.5%でした。ただし、この5年ぶんの数字は下限です。名簿のPDFファイル名から「号」を復元したところ、九州の名簿は2024年に5号が欠けていました(2024-02・2024-03・2024-05・2024-06・2024-08号)。廃止の届は出た月の1〜3ヶ月後の号に載るので、2023年12月〜2024年6月の7ヶ月は本来載るはずの号の一部が手元に無く、件数が実際より少なく出ています。この7ヶ月に宮崎県で数えられている廃止届は12件(うち真の閉局7件)で、実際はこれより多かったはずです。5年の42件・年率1.52%は「少なくともこれだけはあった」という読み方をしてください。いっぽう、上に書いた直近12ヶ月(2025年5月〜2026年4月)はこの欠けの外にあり、影響を受けていません。ここで、この数字の限界を先に書いておきます。この閉局率を、他の地方の都道府県と並べて読むことはできません。同じ12ヶ月で薬局1軒あたりの廃止届を数えると、九州8県は3.78〜9.55%なのに対し、北海道は4.58%、東北4県は3.37〜8.08%、関東信越10県は2.77〜6.62%、東海北陸6県は1.42〜2.65%、近畿7府県は2.69〜7.41%、中国四国7県は3.62〜9.17%と、厚生局ブロックごとにレンジがまとまります(九州の最小3.78%は東海北陸の最大2.65%を上回り、1点も重なりません)。これは地域差というより、名簿の捕捉率の差を多く含むと読むのが妥当です。同じ名簿の中でなら比べられます。九州8県のなかで宮崎県の真の閉局率1.81%は低いほうから2番目(8県中)です。もうひとつ、正直に書いておきます。この件数を7つの医療圏に割ることはできません。12ヶ月窓では廃止届が5件に満たない医療圏が4圏あり、真の閉局10件のうち5件は延岡西臼杵医療圏に集まっていますが、この5件から圏どうしの順位をつけることはできません。閉局・承継は県全体の数字としてだけお読みください。
規模と広さ ── いまの1軒あたり薬局は多く、1軒あたりも多い。その両方がいちどに動きます
宮崎県の薬局1軒あたりの処方せんは年14,182枚。47都道府県のなかで多いほうから12番目です(最も多いのが北海道の15,711枚)。人口1万人あたりの薬局数5.39軒も、本記事の執筆時点で公開していた19都道府県のなかで多いほうから6番目で(最も多いのが福岡県の5.73軒。47都道府県での再計算はしていません)、「薬局が少ないから1軒あたりが多い」わけではありません。高齢化率34.7%(本記事の執筆時点で公開していた19都道府県のなかで高いほうから2番目・最も高いのが和歌山県の34.9%)と、全国平均を上回る分業率が重なった結果です。圏内の落差は小さく、1軒あたりは西都児湯の13,369枚から都城北諸県の15,695枚まで1.17倍しか開きません。いっぽう広さは大きく開きます。薬局1軒あたりの面積は県全体で14.0km²、宮崎東諸県の3.6km²から日向入郷の38.0km²まで10.6倍です。同じ「1軒あたり14,182枚前後」でも、それを何km²から集めているかは圏によってまるで違います。
ランキング ── 圏域差処方せんが増える医療圏・減る医療圏
日南串間(-25.7%)から宮崎東諸県(+10.0%)まで、その幅は35.7ポイント。本記事の執筆時点で圏域差を公開していた17都道府県のなかでは小さいほうから6番目で、県内は比較的そろっているほうです(最も小さいのが富山県の15.2ポイント)。ただし内訳は偏っています。プラスは宮崎東諸県医療圏だけ、マイナスが6圏。日南串間・西諸の2圏は65歳以上人口が2割以上減ります。実際には開局・閉局で店数も動きますが、その将来推計(2045年の店数)はいまも掲載していません(下の注記)。
くわしい数字7医療圏データ一覧
| 地域(医療圏) | 薬局 | 1軒あたり処方せん 2025 → 2045(枚/年) | 変化 |
|---|---|---|---|
| 宮崎東諸県 | 242 | 13,770 → 15,153 | +10.0% |
| 都城北諸県 | 93 | 15,695 → 14,801 | -5.7% |
| 延岡西臼杵 | 71 | 13,638 → 11,349 | -16.8% |
| 日向入郷 | 43 | 14,229 → 12,766 | -10.3% |
| 西諸 | 38 | 14,991 → 11,816 | -21.2% |
| 日南串間 | 33 | 13,906 → 10,329 | -25.7% |
| 西都児湯 | 32 | 13,369 → 11,471 | -14.2% |
※処方せんはNDBの医療圏別実績(2023年)に、将来推計人口の65歳以上人口の伸びを掛けた推計です。薬局数は2025年時点で固定しています。閉局は直近12ヶ月(2025年5月〜2026年4月(12ヶ月))の集計で、移転・承継を除いています。圏ごとの閉局は件数が少ないため、率の比較には使えません。かかりつけ・地域連携・在宅の届出率は、宮崎県ではデータが未取込のため掲載していません(0%ではありません)。(→ この波で、厚生局の施設基準届出受理医療機関名簿で数え直した届出率をこのページに載せました。GMISの自己申告からは算出できないという直前の説明は、GMISについてはいまも有効です。)個店のランキングは作りません。
医療圏の型 ── 競争で減るのか、需要で減るのか都市型2圏・郊外型5圏に分かれます
薬局が閉じていく筋道には、大きく2つあります。ひとつは近くに薬局が多く、競争のなかで数が絞られていく道(都市型)。もうひとつは周りに薬局が少ないまま、患者そのものが減っていく道(郊外型)。宮崎県の7の二次医療圏を分けると、都市型が2圏・郊外型が5圏です。競争側の比率は圏によって0.11〜0.55まで開きます(0.5以上なら都市型)。同じ県のなかでも、減り方の筋道は一様ではありません。このうち5圏は、社人研の推計で20年に15%を超えて人口が減る側に入ります。県全体の総人口は2025→2045で-17.7%です。全国47都道府県・335の二次医療圏・65,634行(うち移転や承継を除いた本当の閉局3,952件)を学習した統計モデルによる分類です。特定の地方だけで学んだモデルを他の県に当てはめたものではありません。共通の係数は47都道府県すべての実データから学習しており、この地域の値は、この地域に実際にある薬局の実測値から計算しています。この分類は「どの筋道で薬局が減りやすい地域か」を示すもので、個々の薬局の見通しではありませんし、出店や撤退の判断もしません。
機能の届出 ── 厚生局の名簿で数える地域支援・医薬品供給対応体制加算の届出は90.6%です
薬局の機能は、これまで薬局機能情報提供制度(GMIS)の自己申告で数えていましたが、ここからは地方厚生局の「施設基準届出受理医療機関名簿」で数え直しています。宮崎県でこの名簿に載っている保険薬局は572軒で、そのうち届出があるのは──地域支援・医薬品供給対応体制加算 518軒=90.6%、かかりつけ薬剤師(服薬管理指導料の注1)(推定) 279軒=48.8%、在宅薬学総合体制加算 175軒=30.6%、電子的調剤情報連携体制整備加算(推定) 500軒=87.4%です。名簿の版は令和8年7月1日版(東北厚生局=青森・岩手・宮城・秋田・山形・福島の6県のみ令和8年6月1日版。7月分が未公開のため入手可能な最新を使用)。8つの厚生局・47都道府県をすべて同じ月の版でそろえてあるので、県どうしを並べて比べられます(GMISの自己申告は県によって取り込みの穴があり、これができませんでした)。推定を含む項目があります。「かかりつけ薬剤師(服薬管理指導料の注1)」は令和8年度改定でかかりつけ薬剤師指導料・包括管理料は服薬管理指導料に統合され、単独の届出名称が無くなりました。新様式の名簿にある「服薬管理指導料の注1」を代理指標として数えた推定値です(告示・通知文の逐語確認はしていません)。「電子的調剤情報連携体制整備加算」は令和8年度改定で「医療DX推進体制整備加算」の後継と判断して数えた推定値です(同一制度の後継という対応関係は未確認)。同月版でそろえた全国比較では、地域支援・医薬品供給対応体制加算は90.6%で全国47都道府県中35位、かかりつけ薬剤師(服薬管理指導料の注1)は48.8%で全国47都道府県中42位、在宅薬学総合体制加算は30.6%で全国47都道府県中39位、電子的調剤情報連携体制整備加算は87.4%で全国47都道府県中9位です。順位は名簿の数え方がそろっている範囲での並びで、地域の医療の良し悪しを表すものではありません。分母は名簿に載っている薬局の数で、このページの他の場所に出てくるGMIS由来の薬局数とは出典が違うため一致しません。また届出は「その体制をとると届け出た」という記録で、実際に提供された量ではありません。
いま出していない数字いま出していないのは、2045年の薬局店数と徒歩圏カバー率です
このページでは、次の数字をまだ出していません。(1)2045年の薬局店数 2045年に薬局が何軒になるかという推計です。供給動学モデルは47都道府県のフル学習に更新され、「どの筋道で閉じるか」の係数は検算に通りました。しかし店数の水準を出すには、閉じる側と開く側の数え方がそろっている必要があります。実際に20年ぶん回すと全国で+25.4%(薬局が2割以上増える)、薬局の少ない医療圏では最大+913%という結果になりました。原因は2つで、ひとつは新規指定の名簿がほぼ完全に取れるのに対して廃止届のほうに取りこぼしが残ること(モデルの純増+1074軒/年に対し名簿の実測は+387軒/年)、もうひとつは薬局の少ない医療圏で開局数が全国平均側に引っ張られること(20軒未満の圏では推定2.5軒/年に対し実測0.33軒/年)です。 解禁の条件は、廃止届の取りこぼしをなくすこと(東海北陸のOCR再収穫・名簿の多年化)と、小さい医療圏で開局数が平均へ引っ張られないようにモデルを直すことです。(2)徒歩圏カバー率 250mメッシュの人口データからの算出が、この県ではまだ入っていません。 解禁の条件は、メッシュ人口の投入とカバー率の算出です。数字を急いで出すより、間違っていた数字を下げるほうを選んでいます。
この地図の使い方(3段階のドリルダウン)
- 宮崎県(このページ・Lv1)=7つの二次医療圏で「どの地域が細るか」をざっくり。
- 二次医療圏(Lv2)=圏内の市町村で「同じ圏域の中の差」を見る。
- 市町村(Lv3)=境界・薬局分布・経営シナリオまで。
このレポートの範囲と、正直な限界
- 【このレポートで言えること】地域単位(都道府県・二次医療圏)の薬局供給と、将来の高齢人口から見た需要の傾き。地域の持続可能性を映すためのものです。
- 【言えないこと】個々の薬局の経営状態・存続の見通しは一切わかりませんし、扱いません。個店のランキングや「この店は無くなる」といった予測は作りません。出店・撤退の判断はしません。事実をお見せし、判断は読み手に委ねます。
- 【いま出していない数字】2045年の薬局店数の推計は、いまも出していません(参入と退出の数え方がそろわず、そのまま回すと全国で薬局が2割以上増える計算になってしまうため)。医療圏の「都市型/郊外型」分類は、供給の統計モデルが47都道府県フル学習になったので掲載に切り替えました。
- 【機能の届出率】厚生局の「施設基準届出受理医療機関名簿」(8厚生局・47都道府県を同じ月の版でそろえたもの)で数え直し、掲載に切り替えました。分母は名簿に載る572軒で、地域支援・医薬品供給対応体制加算90.6%/かかりつけ薬剤師(服薬管理指導料の注1)(推定)48.8%/在宅薬学総合体制加算30.6%/電子的調剤情報連携体制整備加算(推定)87.4%です。かかりつけ薬剤師と電子的調剤情報連携体制の2項目は、令和8年度改定で届出名称が変わったため代理指標を用いた推定です(本文に明記)。届出は「その体制をとると届け出た」記録で、提供実績ではありません。
- 【いま出していない数字(3)徒歩カバー率】250mメッシュの人口基盤(mesh_backbone_250m)に宮崎県分が19773セル投入済みです(2026-07-28時点)。ただし千葉県版で出した「徒歩10分以内カバー率」の算出は本レポートにはまだ入れていません=次回更新で追加予定です。代わりに面積(薬局1軒あたりのkm²)を載せています。
- 【処方せんの推計方法】NDBオープンデータの医療圏別・院外処方せん実績(2023年・県全体で年間7,828,596枚)に、その医療圏の65歳以上人口の伸びを掛けた推計です。医療圏より細かい単位では公表されていません。
- 【医薬分業率の扱い】院外処方せん率83.5%は、NDBの院内・院外の枚数(2023年)から計算した実績値です。宮崎県は全国平均80.7%を上回っているため、富山県版で出した「全国平均まで上がったら何枚増えるか」という算術は宮崎県では成立しません(計算すると負の値になります)。本文では、いま院内に残っている1,544,963枚を薬局1軒あたりに直した2,799枚を、高齢化が20年で動かす量と桁で比べているだけで、予測でも目標でもありません。分業率は医療機関側の体制で決まる部分が大きく、本レポートはその是非を判断しません。
- 【薬局数は2025年で固定】1軒あたり処方せんの将来値は、薬局の数がいまのまま変わらないと置いた場合の数字です。開局・閉局による店数の変化は含みません。
- 【高齢人口=需要の代理指標】処方せんの多くを高齢者が占めるという前提を置いています。受診率・在宅化率・オンライン服薬指導・後発品比率などの制度変更は織り込んでいません。
- 【閉局の数え方と集計期間】九州厚生局の保険薬局廃止情報のうち、移転・承継を除いた「真の閉局」だけを数えています。既定は完全な12ヶ月がそろう2025年5月〜2026年4月(12ヶ月)(兵庫・京都・滋賀・北海道・神奈川・埼玉・富山・石川と同じ窓)。この期間の廃止届は29件で、うち19件は新しい機関コードが記載されており、別の担い手が事業を引き継いだと読めます。そのまま消えたのは10件です。件数が少ないため、2021年5月〜2026年4月(5年)の値(真の閉局42件・年率1.52%)も併記しています。
- 【★名簿の欠号検証(2段構え)】九州厚生局分は名簿の号(source_month)が記録されていないため、まず廃止日の月次分布で確かめました。九州8県を合わせると2020-07〜2026-06の72ヶ月に0件の月は1つもありません。最終月(2026-06)だけはブロック計5件と明らかに収録途中なので、集計窓には含めていません。窓を1ヶ月ずらした2025年6月〜2026年5月(12ヶ月・別窓)で数え直しても、廃止届29件・真の閉局10件で既定窓と同数でした。ただし、この月次分布の見方だけでは足りませんでした。名簿PDFのファイル名から「号」を復元すると、九州の名簿は2024年に5号が欠けています(2024-02・2024-03・2024-05・2024-06・2024-08号)。欠けた号の分だけ件数が薄くなる月があっても、月次はゼロにならないため素通りします(実際、薄い7ヶ月はすべてブロック計1件以上ありました)。次の項目をご覧ください。
- 【★5年ぶんの数字は「下限」です】上の号の欠落により、2023年12月〜2024年6月の7ヶ月は廃止届が過少に数えられています。5年窓(2021年5月〜2026年4月(5年))はこの7ヶ月を含むので、真の閉局42件・廃止届112件・年率1.52%・引き継がれなかった割合37.5%は、いずれも下限(少なくともこれだけはあった)としてお読みください。該当7ヶ月に宮崎県で数えられている届は12件(うち真の閉局7件)です。既定の12ヶ月窓(2025年5月〜2026年4月(12ヶ月))はこの欠けの外にあり、影響を受けません。この発見は大分県の分析係が号を復元して確定させたもので、九州8県すべてに共通します。
- 【★宮崎県の閉局データの限界】同じ12ヶ月窓で薬局1軒あたりの廃止届を数えると、九州8県(福岡県・佐賀県・長崎県・熊本県・大分県・宮崎県・鹿児島県・沖縄県)が3.78〜9.55%であるのに対し、北海道は4.58%、東北4県は3.37〜8.08%、関東信越10県は2.77〜6.62%、東海北陸6県は1.42〜2.65%、近畿7府県は2.69〜7.41%、中国四国7県は3.62〜9.17%と、地方厚生局ブロックごとにレンジがまとまります。九州のレンジは東海北陸のレンジと1点も重なりません。地域差ではなく名簿の捕捉率の差を多く含むと読むのが妥当なので、宮崎県の閉局率・承継率を、他の地方の都道府県と直接比べてはいけません。九州8県どうしと、宮崎県内の医療圏どうしは同じ名簿なので比較できます。なお、廃止日の月次分布に欠落が無いこと・5年窓と12ヶ月窓の年率が同じ桁であること・県内の医療圏比較は、いずれもこの制約の影響を受けません。
- 【5年窓の限界(分母の側)】5年ぶんの年率は、分母(薬局数)を現在の552軒で固定して計算しています。過去5年の実際の店数は分かりません。分子の側の限界(号の欠落による過少計上=下限)は、ひとつ上の項目のとおりです。年率は目安としてお読みください。
- 【閉局は県計でのみ読んでください】12ヶ月窓の真の閉局10件を7医療圏に割ると1圏あたり0〜5件で、廃止届が5件に満たない医療圏が4圏(西諸・西都児湯・日向入郷・都城北諸県)あります。圏別の真の閉局率・承継されなかった割合はJSONには入れていますが、1件の増減で大きく振れるため、圏どうしの順位づけには使えません。
- 【薬局の範囲】調剤を行う薬局のみを対象とし、ドラッグストア専業(調剤なし)は含みません(県内44店を除外)。位置は届出上の市区町村コードで割り当てています(宮崎県は552店すべてに市区町村コードがあり、座標による補完は不要でした)。
- 【医療圏の区分】国土数値情報A38由来の医療圏マスタ(NDBの335圏と一致・第8次医療計画準拠)に従っています。宮崎県は宮崎東諸県・都城北諸県・延岡西臼杵・日南串間・西諸・西都児湯・日向入郷の7圏です。なお「宮崎東諸県医療圏」は宮崎市・国富町・綾町の3市町を指し、宮崎県全体のことではありません。
- 【薬局が0軒の自治体】日之影町・椎葉村には調剤薬局がありません。この2町村の住民が薬局を使えないという意味ではなく、隣接自治体の薬局が受け皿になっていると考えられます。薬局が8軒に満たない自治体も13あり、市町村別の値は1軒の増減で大きく動きます。
- 【将来人口】国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(2023年推計)」。推計であり、実績ではありません。
- 【ジオコードのフォールバック点】薬局5店の座標が宮崎県庁に落ちています(ジオコードのフォールバック)。届出の市町村コードは正しいので集計には影響しませんが、市町村・医療圏の重心からは外しています。
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