愛媛県宇摩(二次医療圏)

CrossHealth / 薬局持久度レポート

ひとつの市が、そのままひとつの医療圏です

宇摩医療圏(四国中央市)の薬局を、供給・高齢化・需要の絶対量・徒歩圏で見える化。

対象 宇摩医療圏 1市(四国中央市)薬局 39軒(ドラッグストア専業を除く)2025 → 2045(社人研 2023年推計)

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四国中央市の薬局持久度レポート(A4・6ページ)

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宇摩医療圏は、四国中央市だけで構成される圏域です。薬局は39軒(愛媛県634軒の6.2%)。愛媛県6医療圏で唯一、ひとつの市がそのままひとつの二次医療圏になっています。65歳以上人口は2025年がピークで、2045年までに8.6%減ります=すでに減少局面です。

1
宇摩医療圏の市
39
圏内の薬局数
0
12ヶ月に閉じた薬局(承継・移転を除く)
-9%
65歳以上人口の変化(→2045・絶対量)

この圏を構成する自治体は四国中央市ひとつだけです。圏=市なので、圏の数字はそのまま四国中央市の数字になります。薬局は39軒、2045年までに総人口-26.3%・65歳以上-8.6%とどちらも減ります。圏内で取り分を比べる相手がいないため、経営体力の変化(圏内での相対値)は定義上0になり、見るべきは絶対量(-8.6%)のほうです。機能の届出率は、かかりつけ51.3%・地域連携30.8%・在宅33.3%で、3つとも県内6医療圏で最も低い値です(愛媛県計はそれぞれ67.5%・45.3%・47.3%)。届出は自己申告であり、届出が無いことがその機能を果たしていないことを意味するわけではありません。閉局については、この12ヶ月(2025年5月〜2026年4月)に出た廃止届は0件でした。薬局が消えなかったという事実そのものは静かな朗報ですが、廃止届が無いため「引き継がれなかった割合」は分子分母が存在せず、定義できません(率はnull・0%ではありません)。件数は2026年7月29日時点の名簿による値で、名簿の掲載遅れにより後から件数が立つ可能性があります。

地図 ── 地域差を見る四国中央市ひとつの圏域

この圏は四国中央市ひとつで構成されるため、圏内の色分け(経営体力の相対比較)はありません。地図は圏域=市の範囲を示します。65歳以上人口の変化(絶対量)は-8.6%です。

四国中央市:薬局39/1軒あたり処方せん 0.0%中央市
色=65歳以上人口の変化(1市のみ・単色)
-8.6%(絶対量)-8.6%(絶対量)
市区町村そのものの形で塗り分けています。
★この圏は1市のみのため、圏内相対値は定義上0です。県のページ(Lv1)の絶対値をご覧ください。

徒歩圏 ── 「近くの薬局」の実像(直線近似)徒歩10分圏に住む人は55.7%(直線近似)

250mメッシュ人口(2025年推計)で見ると、宇摩医療圏で最寄り薬局まで徒歩10分圏(直線近似)に住む人は55.7%(愛媛県全体63.3%)、20分圏で79.8%です。徒歩10分圏の外には33,894人が住んでいます(人口で重みづけした中央値は8.8分)。この値は直線距離×迂回係数1.3÷分速80mの近似で、OSRMの実道路網による実測ではありません(実測化すると数ポイント下がる傾向があります)。リアス式海岸・半島・離島の多い愛媛県では、直線と実際の道路の差が他県より大きく出る地形である点にもご注意ください。フェリー・渡船・公共交通は含みません。

人口動態 ── 需要の源圏=市。65歳以上人口は、もうピークを過ぎている

なぜ地域で差が出るのか。もとをたどると人口の動きです。宇摩医療圏全体では、総人口は7.7万→5.6万人(-26.3%)と減り、65歳以上人口も2.8万→2.6万人(-8.6%)と減ります。高齢化率は37.1%→46.0%へ。65歳以上人口のピークは圏全体で2025年です。圏=四国中央市なので、この動きはそのまま市の動きです。ピークが2025年=推計の起点なので、「これから増える」という推計ではなく、すでに減少局面にあるという意味です。

総人口65歳以上
0万2万5万8万10万2025203020352040204520505万2万
実データ(社人研 将来推計人口・2023年推計)。65歳以上人口のピークは2025年。

構成 ── ランキングは作りません四国中央市

この圏は四国中央市ひとつで構成されるため、圏内の比較・ランキングはありません(順位が定義できないため)。薬局は39軒、65歳以上人口は絶対量で-8.6%(ピーク2025年)、薬局1軒あたりの処方せんは12,088枚です。

四国中央市
0.0%

県の医療計画県の医療計画は、この圏域をどう書いているか

県が公表した保健医療計画の本文を、原文のまま引用しています(要約・言い換えはしていません)。

・宇摩圏域⇒香川県三豊圏域高度急性期で10人/日、急性期で31人/日、回復期で18人/日の流出があり、香川県との協議の結果、国通知で定める期限までに協議が整わなかったため、国通知に基づき香川県の医療需要として算出することとなりました。

愛媛県地域保健医療計画 第12章 地域医療構想 PDF 5ページ

並べているのは「県の計画にこう書いてある」という事実と、実データの数字です。計画の是非は論じません。

くわしい数字四国中央市データ一覧

市区町村薬局高齢率
2025
1軒あたり処方せん
2025 → 2050
変化
四国中央市3937.1%12,088 → 12,0880.0%

※処方せんは宇摩医療圏(=四国中央市)のNDB実績(2023年・年間471,447枚)です(圏=市なので按分の必要がありません)。※閉局は直近12ヶ月(2025年5月〜2026年4月)。★他県・他圏の閉局率と並べることはできません。※徒歩10分圏カバー率は直線近似(fallback法)です。※個店のランキングは作りません。

この地図の使い方(3段階のドリルダウン)

  • 愛媛県(ひとつ上・Lv1)=6つの二次医療圏で「どの地域が細るか」をざっくり。
  • 宇摩医療圏(このページ・Lv2)=1市の中の差を見る。
  • 市町(詳細・Lv3)=境界・薬局分布・経営シナリオまで。

宇摩医療圏 1市区町村すべての詳細レポート(薬局持久度レポート会員向け・有料)

医療圏の型 ── 競争で減るのか、需要で減るのかこの圏は郊外型(需要減)です

薬局が閉じていく筋道には、大きく2つあります。ひとつは近くに薬局が多く、競争のなかで数が絞られていく道(都市型)。もうひとつは周りに薬局が少ないまま、患者そのものが減っていく道(郊外型)。宇摩医療圏にいまある39軒それぞれについて、どちらの効き方が強いかを計算し、閉局の起こりやすさで重みづけて足し上げると、競争側の比率は0.25です(0.5以上なら都市型、それ未満なら郊外型)。この地域は郊外型(需要減)にあたります。需要の側は、この地域の総人口が2025→2045で-26.3%です。社人研の推計では、この地域は減り方が急な側(20年で15%超の減少)に入ります。全国47都道府県・335の二次医療圏・65,634行(うち移転や承継を除いた本当の閉局3,952件)を学習した統計モデルによる分類です。特定の地方だけで学んだモデルを他の県に当てはめたものではありません。共通の係数は47都道府県すべての実データから学習しており、この地域の値は、この地域に実際にある薬局の実測値から計算しています。名簿の欠号が36%あります。閉局の件数は下限値(実際はこれ以上)として扱ってください。この分類は「どの筋道で薬局が減りやすい地域か」を示すもので、個々の薬局の見通しではありませんし、出店や撤退の判断もしません。

機能の届出 ── 厚生局の名簿で数える地域支援・医薬品供給対応体制加算の届出は92.1%です

薬局の機能は、これまで薬局機能情報提供制度(GMIS)の自己申告で数えていましたが、ここからは地方厚生局の「施設基準届出受理医療機関名簿」で数え直しています。宇摩医療圏でこの名簿に載っている保険薬局は38軒で、そのうち届出があるのは──地域支援・医薬品供給対応体制加算 35軒=92.1%、かかりつけ薬剤師(服薬管理指導料の注1)(推定) 20軒=52.6%、在宅薬学総合体制加算 11軒=28.9%、電子的調剤情報連携体制整備加算(推定) 32軒=84.2%です。名簿の版は令和8年7月1日版(東北厚生局=青森・岩手・宮城・秋田・山形・福島の6県のみ令和8年6月1日版。7月分が未公開のため入手可能な最新を使用)。8つの厚生局・47都道府県をすべて同じ月の版でそろえてあるので、県どうしを並べて比べられます(GMISの自己申告は県によって取り込みの穴があり、これができませんでした)。推定を含む項目があります。「かかりつけ薬剤師(服薬管理指導料の注1)」は令和8年度改定でかかりつけ薬剤師指導料・包括管理料は服薬管理指導料に統合され、単独の届出名称が無くなりました。新様式の名簿にある「服薬管理指導料の注1」を代理指標として数えた推定値です(告示・通知文の逐語確認はしていません)。「電子的調剤情報連携体制整備加算」は令和8年度改定で「医療DX推進体制整備加算」の後継と判断して数えた推定値です(同一制度の後継という対応関係は未確認)。このページがこれまで載せていた届出率は、改定前の版の名簿を店名で突き合わせて数えたものでした。並べると、かかりつけ薬剤師(服薬管理指導料の注1)は今回52.6%/これまで51.3%(差+1.3ポイント)、地域支援・医薬品供給対応体制加算は今回92.1%/これまで30.8%(差+61.3ポイント)、在宅薬学総合体制加算は今回28.9%/これまで33.3%(差-4.4ポイント)です。差の主な理由は3つで、(1)令和8年度改定で後発医薬品調剤体制加算が地域支援・医薬品供給対応体制加算に統合されたこと(地域支援の届出率が跳ね上がる)、(2)かかりつけ薬剤師指導料が服薬管理指導料に統合され、代理指標に切り替えたこと、(3)これまでが店名の突き合わせ、今回が医療機関コードでの集計であること。どちらかが誤りという意味ではありません。これから先は、47都道府県を同じ月の版でそろえた今回の数え方を主に使います。分母は名簿に載っている薬局の数で、このページの他の場所に出てくるGMIS由来の薬局数とは出典が違うため一致しません。また届出は「その体制をとると届け出た」という記録で、実際に提供された量ではありません。

このレポートの範囲と、正直な限界

  • 【このレポートで言えること】地域単位(二次医療圏・市町)の薬局供給と、将来の高齢人口から見た需要の傾き。地域の持続可能性を映すためのものです。
  • 【言えないこと】個々の薬局の経営状態・存続の見通しは一切わかりませんし、扱いません。個店のランキングや「この店は無くなる」といった予測は作りません。出店・撤退の判断はしません。事実をお見せし、判断は読み手に委ねます。
  • 【処方せんの推計方法】宇摩医療圏の院外処方せん実績(NDB 2023年・年間471,447枚)を、市の65歳以上人口シェアで按分した推計です。実際の処方せんは市町別には公表されていません(NDBの最小単位が二次医療圏のため)。
  • 【NDBは院外だけを数えています】宇摩医療圏の院外処方率は70.4%で、処方せんのおよそ30%(年間198,042枚)は病院・診療所の中で渡されています。この分は上の推計に入っていません。愛媛県計は69.7%で、全国(80.7%)より低いほうから5番目です。
  • 【「経営体力の変化」の意味】この圏は四国中央市ひとつで構成されるため、圏内で取り分を比べる相手がおらず、経営体力の変化(圏内での相対値)は定義上0になります。見るべきは絶対量(65歳以上人口-8.6%)のほうです。圏全体として処方せんが増えるか減るかは、ひとつ上の階層(愛媛県=Lv1)の需要指数で示しています(この圏域は2025年の12,088枚から2045年に11,050枚)。
  • 【薬局数は2025年で固定】市町別の推計では、薬局の数はいまのまま変わらないと置いています。新規開局・閉局による将来の店舗数の変化は含みません。2045年の薬局店数の推計は、いまも掲載していません(参入と退出の数え方がそろわないため)。医療圏の「都市型/郊外型」の分類は、供給の統計モデルが47都道府県フル学習になったので掲載に切り替えました。
  • 【高齢人口=需要の代理指標】処方せんの多くを高齢者が占めるという前提を置いています。受診率・在宅化率・オンライン服薬指導・後発品比率などの制度変更は織り込んでいません。
  • 【閉局の定義】`shinkocode=0`=新しい機関コードの記載が無いもの=「真の閉局」(この圏で0件)。移転・承継(0件)は別建てです。
  • 【★閉局の窓と名簿の掲載遅れ】既定の集計期間は直近12ヶ月(2025年5月〜2026年4月)です。四国厚生支局の廃止機関一覧表PDFの本文ヘッダから号(処理年月)を復元し、この12ヶ月は必要な号がすべてそろっていることを確認しています(最小カバー率1.0)。号が完全な最長窓(15ヶ月・2025年2月〜2026年4月)の値も併記しました。件数は2026年7月29日時点の名簿による値で、廃止日から名簿に載るまでの掲載遅れにより、今後も静かに増える可能性があります(=ここに出ている件数は下限です)。2024年以前は欠号のため過少計上で、年次トレンドは作れません。
  • 【★廃止届0件=率が定義できない圏です】集計期間(2025年5月〜2026年4月)に、この圏域の廃止届は0件でした。真の閉局も移転・承継も0件です。「引き継がれなかった割合」は分子分母が存在しないため定義できません(JSONではnull。0%ではありません)。真の閉局率が0.00%と出るのも「分子が0件だった」という意味であって、安全・安泰という意味ではありません。掲載遅れにより今後件数が立つ可能性があります。
  • 【★他県・他圏の閉局率と並べられません】廃止名簿の捕捉率は地方厚生局ごとに構造的に違います。愛媛県はさらに、同じ中国四国ブロックの中でも収集経路が2つに割れており(四国厚生支局の県別PDF=香川・愛媛/中国四国厚生局のライブ索引=鳥取・島根・岡山・広島・山口)、徳島県・高知県は名簿PDFに廃止行が実在するのにデータベースには0件です(パーサーの表記ゆれ欠陥・README 2.5節)。比較してよいのは同一名簿の香川県と、愛媛県内の医療圏どうしだけで、「四国で最も◯◯」は原理的に書けません。
  • 【機能の届出率】薬局機能情報提供制度(GMIS)の自己申告です。愛媛県は634軒すべてに申告があり(欠測ゼロ)、この圏の分母も39軒=全店です。かかりつけ51.3%・地域連携30.8%・在宅33.3%。届出があること自体は、その機能が実際にどれだけ使われているかを意味しません。
  • 【薬局の範囲】調剤を行う薬局のみを対象とし、ドラッグストア専業(調剤なし・県内132店)は含みません。位置は届出上の市町コードで割り当てています(愛媛県は全634店に市町コードがあり、座標による補完は0件でした)。
  • 【★徒歩カバー率は直線近似】徒歩10分圏カバー率55.7%は、250mメッシュ推計人口(2025年・76,519人)と県内の薬局から、直線距離×迂回係数1.3÷分速80mで近似した値です(walk_access.access_method = "fallback_haversine")。OSRM実道路網による実測ではなく、実測化すると数ポイント下がる傾向があります。愛媛県はリアス式海岸・佐田岬半島・離島が多く、直線と道路の食い違いが他県より大きい地形です。最寄り薬局は市町・医療圏の境界を越えて探しますが、県境は越えません(しまなみ海道で広島県側に近い島などは過小になりえます)。公開済みの松山医療圏Lv2・県版Lv1にはまだこの軸が無く、次回更新で6圏そろえる予定です。
  • 【面積】km²/軒は行政区域の面積を薬局数で割った値です。人の住んでいない山地・海域も含むので、「住民から薬局までの距離」ではありません(距離の話は上の徒歩カバー率をご覧ください)。
  • 【e65_peak_year】5年刻みの推計上のピークです。「2025年ピーク」は推計の起点年なので「すでに減少局面」、「2045年ピーク」は「推計期間内はまだ増えている」の意味です。
  • 【将来人口】国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(2023年推計)」。推計であり、実績ではありません。
  • 【扱っていないこと】みかん・造船・タオルといった産業構造、道後温泉などの観光、しまなみ海道の交通は `crosshealth.db` に収録がないため扱っていません。語ったのは薬局数・閉局・人口推計・NDB処方せん(院内/院外)・面積・メッシュ人口の範囲だけです。

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薬局の分布と、同じ医療圏の市区町村どうしの落差を1冊にまとめました。出典と作成時点を入れてあるので、そのまま社内やご相談の資料にお使いいただけます。

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