山梨県 › 富士・東部(二次医療圏)
CrossHealth / 薬局持久度レポート
薬局が1軒もない村が3つ、すべてこの圏域にあります
富士・東部医療圏12市町村の薬局を、供給・高齢化・経営体力・徒歩圏で見える化。市区町村ごとの詳細レポートは順次公開します。
この記事の数字について:出所は公開データ(厚生局・薬局機能情報提供制度=GMIS・NDBオープンデータ・社会保障人口問題研究所の将来推計人口など)。分析期間は上の「対象・期間」のとおりで、将来値は推計であり幅があります。検算のやり方と不確実性の扱いは方法論のページ →で説明しています。
無料レポート
富士・東部医療圏の市区町村レポート(A4・6ページ)
ここから先の数字を、出典と作成時点をつけてA4・6ページにまとめたものをお送りします。そのまま社内やご相談の資料にお使いいただけます。受け取る地域をお選びください。
無料・パスワード不要です。ご登録のメールに確認リンクをお送りし、そこからレポートをお読みいただけます。あわせて、隔週の便り(街の数字をひとつ、薬剤師の目で翻訳したもの)もお届けします。登録済みの方はログイン(対象地域は順次拡大しています)
富士・東部医療圏は12市町村=県内でいちばん多くの自治体からなる圏域で、薬局は87軒(山梨県486軒の17.9%)です。この圏域のいちばん大きな特徴は、薬局が1軒もない自治体が3村あること——道志村・小菅村・丹波山村で、山梨県の薬局0軒の自治体3つは、すべてこの圏域にあります。もうひとつの特徴は院外処方せん率71.1%=県内4医療圏でいちばん低いことで、県計83.0%・全国80.7%を大きく下回ります。薬局1軒あたりの処方せんは年9,506枚で県内でいちばん少なく、65歳以上人口は2045年までに-3.4%です。
富士・東部医療圏のかたちは、12市町村の内訳を見ると分かります。薬局は富士吉田市の31軒(圏の35.6%)を筆頭に、5市町が8軒以上。いっぽうで薬局1〜2軒の町村が4つ、薬局0軒の村が3つあります。つまり12市町村のうち7が、市町村単位で比べても意味を持たない規模です。薬局0軒の3村について。住民が薬局を使えないという意味ではなく、隣接自治体の薬局が受け皿になっていると考えられます。ただしその受け皿は自動車などの移動を前提としています——250mメッシュで測ると、3村の住民2,534人のうち徒歩20分圏に薬局がある人は0人で、人口の半分が収まる時間は道志村145.1分・小菅村261.8分・丹波山村304.9分です。経営体力(圏内での相対値)は大月市の-22.8%から富士河口湖町の+25.2%まで48.0ポイント開きます。絶対量(65歳以上人口の変化)で見ると-43.4%〜+20.9%で、7市町村は65歳以上人口そのものが減ります。閉局は、この12ヶ月の廃止届2件のうち1件が移転・承継で、そのまま消えたのは1軒。4年に広げると廃止届14件・真の閉局10件です。市町村ごとに割ると比較に耐えないので、圏の合計としてお読みください。
地図 ── 地域差を見る薬局1軒あたり処方せんの、市町村ごとの将来
色は薬局1軒あたり処方せんの2025→2045変化(=経営体力)。緑=圏内で相対的に増える、赤=減る。いちばん緑なのが富士河口湖町(+25.2%)、いちばん赤いのが大月市(-22.8%)で、同じ富士・東部医療圏の中に48.0ポイントの開きがあります。この色は圏内での相対値である点にご注意ください。圏全体では処方せん需要が-3.4%と見込まれるので、緑の市町村でも絶対量が増えるとは限りません(絶対量の変化は各市町村の chg_abs をご覧ください)。薬局0軒の3村(道志村・小菅村・丹波山村)は1軒あたりが計算できないため色をつけていません。
徒歩圏 ── 「近くの薬局」の実像(直線近似)徒歩10分圏に住む人は51.5%(直線近似)
250mメッシュの推計人口(2025年)で見ると、富士・東部医療圏で最寄りの薬局まで徒歩10分圏(直線近似で約615m)に住む人は51.5%、20分圏(約1,231m)で76.7%です(山梨県全体は61.4%・82.0%)。徒歩10分圏の外には79,588人、20分圏の外には38,177人が住んでいます。人口の半分が収まる時間(人口重み付き中央値)は9.7分です。10分圏カバー率は山梨県4医療圏のなかで2番目です(最も高い中北が72.3%、最も低い峡南が28.1%)。市町村別では富士河口湖町の69.0%から道志村の0.0%まで開きます(道志村は薬局0軒の村で、この0.0%は未算出ではなく計算した値です)。この値は直線距離×迂回係数1.3÷分速80mの近似で、OSRMの実道路網による実測ではありません(実測化すると数ポイント下がる傾向があります)。自動車・公共交通は含まず、冬期の積雪や通行止めも考えていません。また山梨県は薬局の座標の9.1%(44店)が番地ではなく大字・丁目の代表点に丸められています。その44店を供給点から外して計算すると51.0%で、差は0.5ポイントでした——実勢はこの幅の中とお読みください。なお隣接5県(東京・埼玉・長野・静岡・神奈川)の薬局を足しても、10分圏・20分圏の判定が変わるメッシュは0セルでした(県境が稜線に沿っているため)。
人口動態 ── 需要の源富士・東部医療圏の65歳以上人口のピークは2035年です
富士・東部医療圏全体では、総人口が16.4万→12.6万人(-23.5%)と減り、65歳以上は5.6万→5.4万人(-3.4%)です。高齢化率は34.1%→43.0%へ。65歳以上のピークは2035年で、圏内12市町村のうち5市町村はすでにピークを過ぎています(推計期間の最後=2050年まで増え続けるのは1市町村)。65歳以上人口が2045年までに減るのは7市町村です。山梨県全体では4医療圏のうち1圏が65歳以上人口のピークをすでに通過しており、県の65歳以上人口は2045年までに+3.8%とほぼ横ばいです。
医療計画 ── 県の記述県の医療計画は、この圏域をどう書いているか
県が公表した保健医療計画の本文を、原文のまま引用しています(要約・言い換えはしていません)。
医師偏在指標では、流出した患者が流出先の医療圏の患者として扱われるため、流出患者の多い峡南及び富士・東部医療圏では、医療需要が少ないと見なされ、医師偏在指標が上位になっている。
山梨県地域保健医療計画 第8次山梨県地域保健医療計画 第3章 人材確保と資質の向上 PDF 4ページ県内二次医療圏では、峡南医療圏及び富士・東部医療圏を外来医師多数区域に該当します。
山梨県地域保健医療計画 第8次山梨県地域保健医療計画 第3章 人材確保と資質の向上 PDF 22ページ並べているのは「県の計画にこう書いてある」という事実と、実データの数字です。計画の是非は論じません。
ランキング ── 1軒あたりの厚み薬局1軒あたりの処方せんは、県内4医療圏でいちばん少ない9,506枚です
薬局1軒あたりの処方せん(2025年推計)は圏全体で年9,506枚。薬局が8軒以上ある5市町だけで比べると、富士河口湖町の6,433枚から上野原市の13,885枚まで2.2倍です。薬局が1〜2軒しかない町村の「1軒あたり」は事実上その数軒の数字になるのでここでは使いません(表には注記付きで載せています)。広さで見ると、薬局1軒あたりの面積は圏全体で15.1km²、同じ5市町では富士吉田市の4.1km²から大月市の23.3km²まで開きます。ここで院外処方せん率をもう一度見ます。この圏域の71.1%は都道府県に置き換えると低いほうから9番目に入る水準で、院内で年間336,297枚が出ています。仮にこの圏域の分業率が全国平均(80.7%)まで上がったとすると院外は年111,773枚増える計算で、薬局87軒あたり1,285枚。いっぽう高齢化による20年ぶんの需要の変化はこの圏域の1軒あたり-321枚です。人口動態が20年かけて動かす量より、いま院内に残っている量のほうが4.0倍ほど大きい——というのが、この圏域を見るときの縮尺です。これは「そうなる」という予測ではなく、桁を比べるための算術です。分業率が動くかどうかは制度と地域の医療提供体制の問題で、このレポートはその是非を判断しません。
くわしい数字12市町村データ一覧
| 市区町村 | 薬局 | 高齢率 2025 | 1軒あたり処方せん 2025 → 2045 | 変化 |
|---|---|---|---|---|
| 富士吉田市 | 31 | 33.5% | 7,059 → 7,398 | +4.8% |
| 富士河口湖町 | 17 | 28.0% | 6,433 → 8,053 | +25.2% |
| 大月市 | 12 | 44.8% | 11,074 → 8,551 | -22.8% |
| 都留市 | 12 | 30.7% | 11,109 → 11,155 | +0.4% |
| 上野原市 | 9 | 40.5% | 13,885 → 12,098 | -12.9% |
| 西桂町 | 2 | 34.5% | 9,517 → 9,604 | +0.9% |
| 忍野村 | 2 | 21.4% | 14,789 → 18,405 | +24.5% |
| 山中湖村 | 1 | 37.0% | 27,640 → 29,724 | +7.5% |
| 鳴沢村 | 1 | 37.0% | 14,981 → 17,311 | +15.6% |
| 道志村 | 0 | 42.7% | 薬局なし | ― |
| 小菅村 | 0 | 46.6% | 薬局なし | ― |
| 丹波山村 | 0 | 44.1% | 薬局なし | ― |
※処方せん需要は富士・東部医療圏全体の実績(NDB 2023年)を市町村の高齢人口で按分した推計です。閉局は圏の合計としてのみお読みください(市町村別は件数が少なすぎます)。届出率は他県の値と並べられません(GMIS申告の取込状況が違うため)。徒歩カバー率は直線近似で、OSRM実測ではありません。薬局8軒未満の4市町村の「1軒あたり」「届出率」は事実上その数軒の数字です。薬局0軒の自治体は1軒あたりの欄を空欄にしています。個店のランキングは作りません。
この地図の使い方(3段階のドリルダウン)
- 山梨県(ひとつ上・Lv1)=4つの二次医療圏で「どの地域が細るか」をざっくり。
- 富士・東部医療圏(このページ・Lv2)=12市町村で「同じ圏域の中の差」を見る。
- 市町村(詳細・Lv3)=境界・薬局分布・経営シナリオまで。
医療圏の型 ── 競争で減るのか、需要で減るのかこの圏は郊外型(需要減)です
薬局が閉じていく筋道には、大きく2つあります。ひとつは近くに薬局が多く、競争のなかで数が絞られていく道(都市型)。もうひとつは周りに薬局が少ないまま、患者そのものが減っていく道(郊外型)。富士・東部医療圏にいまある87軒それぞれについて、どちらの効き方が強いかを計算し、閉局の起こりやすさで重みづけて足し上げると、競争側の比率は0.25です(0.5以上なら都市型、それ未満なら郊外型)。この地域は郊外型(需要減)にあたります。需要の側は、この地域の総人口が2025→2045で-23.5%です。社人研の推計では、この地域は減り方が急な側(20年で15%超の減少)に入ります。全国47都道府県・335の二次医療圏・65,634行(うち移転や承継を除いた本当の閉局3,952件)を学習した統計モデルによる分類です。特定の地方だけで学んだモデルを他の県に当てはめたものではありません。共通の係数は47都道府県すべての実データから学習しており、この地域の値は、この地域に実際にある薬局の実測値から計算しています。名簿の欠号が32%あります。閉局の件数は下限値(実際はこれ以上)として扱ってください。この分類は「どの筋道で薬局が減りやすい地域か」を示すもので、個々の薬局の見通しではありませんし、出店や撤退の判断もしません。
機能の届出 ── 厚生局の名簿で数える地域支援・医薬品供給対応体制加算の届出は87.1%です
薬局の機能は、これまで薬局機能情報提供制度(GMIS)の自己申告で数えていましたが、ここからは地方厚生局の「施設基準届出受理医療機関名簿」で数え直しています。富士・東部医療圏でこの名簿に載っている保険薬局は85軒で、そのうち届出があるのは──地域支援・医薬品供給対応体制加算 74軒=87.1%、かかりつけ薬剤師(服薬管理指導料の注1)(推定) 40軒=47.1%、在宅薬学総合体制加算 18軒=21.2%、電子的調剤情報連携体制整備加算(推定) 60軒=70.6%です。名簿の版は令和8年7月1日版(東北厚生局=青森・岩手・宮城・秋田・山形・福島の6県のみ令和8年6月1日版。7月分が未公開のため入手可能な最新を使用)。8つの厚生局・47都道府県をすべて同じ月の版でそろえてあるので、県どうしを並べて比べられます(GMISの自己申告は県によって取り込みの穴があり、これができませんでした)。推定を含む項目があります。「かかりつけ薬剤師(服薬管理指導料の注1)」は令和8年度改定でかかりつけ薬剤師指導料・包括管理料は服薬管理指導料に統合され、単独の届出名称が無くなりました。新様式の名簿にある「服薬管理指導料の注1」を代理指標として数えた推定値です(告示・通知文の逐語確認はしていません)。「電子的調剤情報連携体制整備加算」は令和8年度改定で「医療DX推進体制整備加算」の後継と判断して数えた推定値です(同一制度の後継という対応関係は未確認)。このページがこれまで載せていた届出率は、改定前の版の名簿を店名で突き合わせて数えたものでした。並べると、かかりつけ薬剤師(服薬管理指導料の注1)は今回47.1%/これまで52.9%(差-5.8ポイント)、地域支援・医薬品供給対応体制加算は今回87.1%/これまで23.0%(差+64.1ポイント)、在宅薬学総合体制加算は今回21.2%/これまで23.0%(差-1.8ポイント)です。差の主な理由は3つで、(1)令和8年度改定で後発医薬品調剤体制加算が地域支援・医薬品供給対応体制加算に統合されたこと(地域支援の届出率が跳ね上がる)、(2)かかりつけ薬剤師指導料が服薬管理指導料に統合され、代理指標に切り替えたこと、(3)これまでが店名の突き合わせ、今回が医療機関コードでの集計であること。どちらかが誤りという意味ではありません。これから先は、47都道府県を同じ月の版でそろえた今回の数え方を主に使います。分母は名簿に載っている薬局の数で、このページの他の場所に出てくるGMIS由来の薬局数とは出典が違うため一致しません。また届出は「その体制をとると届け出た」という記録で、実際に提供された量ではありません。
このレポートの範囲と、正直な限界
- 【このレポートで言えること】地域単位(二次医療圏・市区町村)の薬局供給と、将来の高齢人口から見た需要の傾き。地域の持続可能性を映すためのものです。
- 【言えないこと】個々の薬局の経営状態・存続の見通しは一切わかりませんし、扱いません。個店のランキングや「この店は無くなる」といった予測は作りません。出店・撤退の判断はしません。事実をお見せし、判断は読み手に委ねます。
- 【処方せんの推計方法】富士・東部医療圏の院外処方せん実績(NDB 2023年・年間827,040枚)を、市町村ごとの65歳以上人口シェアで按分した推計です。実際の処方せんは市区町村別には公表されていません(NDBの最小単位が二次医療圏のため)。
- 【院内処方は含みません】この圏域では年間336,297枚が院内で出ており、院外処方せん率は71.1%です(山梨県計83.0%・全国80.7%)。上の枚数はすべて院外=薬局に来た分だけの数字で、院内の枚数は含みません。
- 【「経営体力の変化」の意味】圏域全体の処方せん総数を現在の水準に固定したうえで、圏内での高齢人口シェアの移動だけを見た相対値です。マイナスでも、その市町村の処方せんが絶対量で減るという意味ではありません。圏全体として処方せんが増えるか減るかは、ひとつ上の階層(山梨県=Lv1)の需要指数で別に示しています(この圏域は2025年を100として2045年に96.6)。
- 【★薬局が0軒の自治体】道志村・小菅村・丹波山村には調剤薬局がありません(山梨県の薬局0軒の自治体3つは、すべてこの圏域にあります)。住民が薬局を使えないという意味ではなく、隣接自治体の薬局が受け皿になっていると考えられます。ただしその受け皿は自動車などの移動を前提としています——250mメッシュで測ると、この3村の住民2,534人のうち徒歩20分圏(直線で約1,231m)に薬局がある人は0人で、人口の半分が収まる時間は145.1分・261.8分・304.9分です。これは未算出の0ではなく計算した結果で、隣接5県の薬局を足しても変わらないことを実測しました。1軒あたりの数値は計算できないので、地図では色をつけず空欄にしています。また薬局0軒の自治体の高齢人口(圏の2.0%)はどの薬局にも按分されないため、市町村の「1軒あたり×薬局数」を圏内で合計しても圏のNDB実績の100%には閉じず、98.0%に閉じます。
- 【薬局数は2025年で固定】市区町村別の推計では、薬局の数はいまのまま変わらないと置いています。新規開局・閉局による将来の店舗数の変化は含みません。
- 【高齢人口=需要の代理指標】処方せんの多くを高齢者が占めるという前提を置いています。受診率・在宅化率・オンライン服薬指導・後発品比率などの制度変更は織り込んでいません。
- 【閉局の数え方と集計期間】関東信越厚生局の保険薬局廃止情報のうち、移転・承継を除いた「真の閉局」だけを数えています(富士・東部医療圏で1件)。廃止届は全部で2件出ており、そのうち1件は新しい機関コードが記載されている=別の担い手が事業を引き継いだ、と読めます。集計期間は完全な12ヶ月がそろう2025年5月〜2026年4月(12ヶ月)で、名簿アーカイブに欠号が無いことを確認したうえで2022年5月〜2026年4月(4年)の値(真の閉局10件・廃止届14件)も併記しています。
- 【★閉局の件数は下限です】ここに出した件数は2026-07-30時点の名簿による値です。名簿には掲載遅れ(廃止日から実際にデータベースに載るまでのタイムラグ)があり、山梨県分では最大8ヶ月・97.8%が3ヶ月以内でした。固定した窓の件数は今後も静かに増える可能性があります。
- 【★閉局データの限界】関東信越厚生局の名簿は欠号なくそろっていますが、地方厚生局ごとに廃止名簿の捕捉率が違い、同じ12ヶ月窓で薬局1軒あたりの廃止届を数えると東海北陸ブロックだけが他のどのブロックの最小値にも届かず、分離します(収録窓が12ヶ月に満たない東北6県・徳島県・岡山県・鳥取県は比較から除く。2026-07-28時点)。この圏域や山梨県の閉局率を、他の地方の都道府県と直接比べてはいけません。また山梨県は12ヶ月窓の真の閉局が県計4件しかなく、4年窓の年率(1.75%)は12ヶ月窓(0.82%)の2.1倍あります。単年の値を実勢として読まないでください。
- 【閉局は市町村別に読まないでください】この圏域の真の閉局1件は、山梨県全体でも4件しかない事象の一部です。市町村ごとに割ると0〜1件、4年窓でも0〜7件で、1件の増減で率が大きく動きます。市町村別の件数はJSONには入れていますが、市町村どうしの順位づけや「ここは閉局が多い」という読み方には使えません。圏別の閉局率もJSONには持っていますが、本文では県計だけを語ります(廃止届が5件未満の圏が3圏あります)。
- 【★届出率は他県と並べられません】かかりつけ・地域連携・在宅の届出率は薬局機能情報提供制度(GMIS)の自己申告に基づきます。山梨県は9つの機能フラグがすべて0の店が県全体で20.8%あり(比較13県は5.2〜12.4%)、申告そのものが取り込まれていない疑いが濃いためです。この圏域でも12/87店=13.8%が全項目0でした。1つ以上フラグが立つ75店だけを分母にした感度値(かかりつけ61.3%・地域連携26.7%・在宅26.7%)を併記しています。実勢はこの間で、市町村どうしの届出率の差にも欠測が混ざっています。届出=実際の提供実績でもありません。 なお本文の厚生局名簿版(施設基準届出受理医療機関名簿)は47都道府県を同じ月の版でそろえてあるので、そちらは県どうしの比較に使えます。
- 【薬局の範囲】調剤を行う薬局のみを対象とし、ドラッグストア専業(調剤なし)は含みません。薬局の位置は届出上の市区町村コードで割り当てています。
- 【面積の使い方】薬局1軒あたりの面積(km²/軒)は、行政区域ポリゴンの球面積を薬局数で割ったものです。人の住んでいない山地も面積に含まれるため、「住民から薬局までの距離」ではありません。山梨県は面積の大半が山地で、この注記は既刊のどの県より重く効きます。距離の話は下の徒歩カバー率をご覧ください。
- 【★徒歩カバー率は直線近似です】徒歩10分圏カバー率51.5%は、250mメッシュの推計人口(2025年・圏内164,120人)と山梨県内の薬局486店から、直線距離×迂回係数1.3÷分速80mで近似した値です(walk_access.access_method = "fallback_haversine")。OSRM(実道路網)による実測ではなく、実測化すると数ポイント下がる傾向があります(大阪・千葉での新旧比較より)。徒歩10分は直線で約615m、20分は約1,231mに相当します。最寄りの薬局は市区町村・医療圏の境界を越えて探しています(越境あり)。自動車・バス・鉄道は含みません。
- 【★徒歩カバー率とジオコードの粗さ】山梨県は薬局の座標の9.1%(44店・13ヶ所)が、番地ではなく大字・丁目の代表点に丸められています(比較13県は0.0〜1.4%)。市区町村・医療圏の割当てや薬局数・閉局・需要・届出率には影響しませんが、距離の計算には影響します。その44店を供給点から外して計算するとこの圏域の徒歩10分圏カバー率は51.0%で、差は0.5ポイントでした。実勢はこの幅の中にあります。住所の再ジオコードは引き続き宿題です。
- 【★県境について実測しました】供給点は山梨県内の薬局だけですが、隣接5県(東京都・埼玉県・長野県・静岡県・神奈川県)の薬局16,866店を足して計算し直しても、徒歩10分圏・20分圏の判定が変わるメッシュは0セルでした。山梨県の県境は関東山地・奥秩父・富士山麓・南アルプスの稜線に沿っており、県境をまたいだ徒歩圏がそもそも成立しないためです。他県版にある「県境を越えないので下限気味」という注記は、山梨県には当てはまりません。
- 【将来人口】国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(2023年推計)」。推計であり、実績ではありません。250mメッシュ人口は mesh_backbone_250m(2025年推計)で、山梨県分は2026-07-28に投入されました。
- 【名前が似ている単位】山梨県の「峡東医療圏」はローマ字にすると京都府と同じ綴り(kyoto)になるため、スラッグを kyotou として区別しています。このページの圏域名を京都府と取り違えないでください。
- 【いま出していない数字】2045年の薬局店数の推計は、いまも出していません(参入と退出の数え方がそろわず、そのまま回すと全国で薬局が2割以上増える計算になってしまうため)。医療圏の「都市型/郊外型」分類は、供給の統計モデルが47都道府県フル学習になったので掲載に切り替えました。
- 【薬局1〜2軒の自治体】西桂町・山中湖村・鳴沢村・忍野村は薬局が1〜2軒です。届出率が0.0%/100.0%に張り付き、「1軒あたり」も徒歩カバー率もその1〜2店の位置で決まります。個店の指標として読まないでください。Lv3(市区町村詳細)の対象にもしません。
- 【階層で意味が違う数字】このページ(Lv2)の `chg` は圏内での相対値(圏の処方せん総量を65歳以上人口のシェアで分け直したときの移動)です。県ページ(Lv1)の `chg` は絶対値で、意味が違います。各ページの凡例に従ってお読みください。
- 【憲法】個店のランキング・名指しの閉局予測・出店戦略の助言は含みません。地域単位の事実のみを載せています。
無料レポート
富士・東部医療圏の市区町村レポート(A4・6ページ)
薬局の分布と、同じ医療圏の市区町村どうしの落差を1冊にまとめました。出典と作成時点を入れてあるので、そのまま社内やご相談の資料にお使いいただけます。受け取る地域をお選びください。
無料・パスワード不要です。ご登録のメールに確認リンクをお送りし、そこからレポートをお読みいただけます。あわせて、隔週の便り(街の数字をひとつ、薬剤師の目で翻訳したもの)もお届けします。登録済みの方はログイン(対象地域は順次拡大しています)
似ている地域
全国335の二次医療圏から、人口規模・高齢化率・薬局の薄さ・医薬分業率で似ている圏を、同じ県を除いて探しました。
お仕事のご依頼
自治体・薬剤師会・研究者の方へ。この地域のより詳しい分析や、地域医療構想調整会議・研修でそのまま使える資料の作成を承ります(圏域ブリーフ ¥100,000〜)。個店のランキングや出店指南は行いません。
お問い合わせ →