愛媛県 › 今治(二次医療圏)
CrossHealth / 薬局持久度レポート
薬局79軒のうち78軒が、今治市にあります
今治医療圏2市町の薬局を、供給・高齢化・経営体力・徒歩圏で見える化。
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今治医療圏の市区町村レポート(A4・6ページ)
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今治医療圏は、今治市・上島町の2市町からなる圏域です。薬局は79軒(愛媛県634軒の12.5%)。薬局79軒のうち78軒=98.7%が今治市にあります。もうひとつの上島町は、愛媛県で唯一、全域が離島の自治体です(薬局1軒=小さな分母なので、本文では主役にしません)。
圏を構成するのは今治市と上島町の2市町だけです。今治市は薬局78軒・65歳以上人口のピークは2025年、上島町は薬局1軒・ピークは2025年。絶対量では2市町とも65歳以上人口が減ります(今治市-13.0%・上島町-40.5%)。圏内での相対値(経営体力)は今治市+1.6%・上島町-30.5%ですが、圏内でどちらが取り分を増やすかより、圏全体が14.3%細ることのほうが大きい圏です。なお上島町は薬局1軒=分母が1〜2の自治体で、市町単位の集計がそのまま個店の記述になってしまいます。1軒あたりの数値は表には載せますが、本文では順位や優劣として扱いません(倫理線・下の注記)。閉局については、この12ヶ月(2025年5月〜2026年4月)に出た廃止届3件のうち1件は移転・承継で事業が続き、そのまま消えたのは2軒でした。号が完全な15ヶ月窓(2025年2月〜2026年4月)に広げると廃止届4件・真の閉局3件です。廃止届3件の中での割合・件数であり、1件の増減で大きく動く数字です。圏どうし・市町どうしの比較には使えません。件数は2026年7月29日時点の名簿による値で、掲載遅れにより今後も増える可能性があります。★この率を他県・他圏と並べることはできません(下の注記)。機能の届出は、この圏の79軒すべてがGMISに申告を出しており(欠測なし)、かかりつけ64.6%・地域連携46.8%・在宅48.1%です(愛媛県計はそれぞれ67.5%・45.3%・47.3%)。
地図 ── 地域差を見る今治市と上島町
色は薬局1軒あたり処方せんの2025→2045変化(=経営体力・圏内での相対値)。この圏は2市町のみで、今治市(+1.6%)と上島町(-30.5%)の対比になります。圏全体では処方せん需要は-14.3%と減る推計です。
徒歩圏 ── 「近くの薬局」の実像(直線近似)徒歩10分圏に住む人は54.0%(直線近似)
250mメッシュ人口(2025年推計)で見ると、今治医療圏で最寄り薬局まで徒歩10分圏(直線近似)に住む人は54.0%(愛媛県全体63.3%)、20分圏で73.9%です。徒歩10分圏の外には68,470人が住んでいます(人口で重みづけした中央値は9.3分)。徒歩10分圏カバー率を市町別に見ると、今治市の55.7%から上島町の12.8%まで開きます(上島町は薬局1軒の小さな分母です)。直線距離は海をまたぐため、全域が離島の上島町については「町内の薬局だけを供給点にした場合」の参考値も出しました。結果は12.8%で標準の計算(12.8%)と一致します——つまりこの町の徒歩圏は町内の薬局で決まっており、海またぎがこの数字を歪めてはいません。この値は直線距離×迂回係数1.3÷分速80mの近似で、OSRMの実道路網による実測ではありません(実測化すると数ポイント下がる傾向があります)。リアス式海岸・半島・離島の多い愛媛県では、直線と実際の道路の差が他県より大きく出る地形である点にもご注意ください。フェリー・渡船・公共交通は含みません。
人口動態 ── 需要の源2市町すべてが、もうピークを過ぎている
なぜ地域で差が出るのか。もとをたどると人口の動きです。今治医療圏全体では、総人口は14.9万→11.1万人(-25.5%)と減り、65歳以上人口も5.5万→4.7万人(-14.3%)と減ります。高齢化率は37.2%→42.7%へ。65歳以上人口のピークは圏全体で2025年です。圏内2市町はすべて、65歳以上人口が2025年でピークを打っています。ピークがこれから来る市町はひとつもありません。2045年の高齢化率は今治市の42.6%から上島町の44.3%まで開きます。
2市町の対比 ── ランキングは作りません今治市と上島町
この圏は2市町のみで構成されるため、圏内ランキングは作っていません(順位が事実以上の意味を持ってしまうため)。経営体力(圏内相対)は今治市+1.6%・上島町-30.5%、絶対量の65歳以上人口は今治市-13.0%・上島町-40.5%です。
県の医療計画県の医療計画は、この圏域をどう書いているか
県が公表した保健医療計画の本文を、原文のまま引用しています(要約・言い換えはしていません)。
・県立今治病院は、地域周産期母子医療センターを併設し、二次救急、周産期、小児の救急医療、脳血管疾患等の急性期医療や災害医療、感染症医療等を提供する今治圏域の中核病院としての役割を担います。
愛媛県地域保健医療計画 第4章 3~8節 PDF 3ページ
今治圏域は二次救急輪番病院の8病院による輪番体制とし、県立今治病院が当番日以外でも小児科医がいる場合は後方支援を担当しています。
愛媛県地域保健医療計画 第6章 医師の確保 PDF 37ページ
・本県の産科における医師偏在指標の結果は、都道府県単位では相対的医師少数都道府県、周産期医療圏単位では今治圏域が相対的医師少数区域に位置付けられています。
愛媛県地域保健医療計画 第6章 医師の確保 PDF 32ページ
並べているのは「県の計画にこう書いてある」という事実と、実データの数字です。計画の是非は論じません。
くわしい数字2市町データ一覧
※処方せんは今治医療圏のNDB実績(2023年・年間955,153枚)を市町ごとの65歳以上人口シェアで按分した推計です。※`chg` は圏内での相対値、「65歳以上人口の変化」が絶対値です。※閉局は直近12ヶ月(2025年5月〜2026年4月)。圏の合計としてのみお読みください。★他県・他圏の閉局率と並べることはできません。※徒歩10分圏カバー率は直線近似(fallback法)です。※個店のランキングは作りません。
この地図の使い方(3段階のドリルダウン)
- 愛媛県(ひとつ上・Lv1)=6つの二次医療圏で「どの地域が細るか」をざっくり。
- 今治医療圏(このページ・Lv2)=2市町の中の差を見る。
- 市町(詳細・Lv3)=境界・薬局分布・経営シナリオまで。
医療圏の型 ── 競争で減るのか、需要で減るのかこの圏は郊外型(需要減)です
薬局が閉じていく筋道には、大きく2つあります。ひとつは近くに薬局が多く、競争のなかで数が絞られていく道(都市型)。もうひとつは周りに薬局が少ないまま、患者そのものが減っていく道(郊外型)。今治医療圏にいまある79軒それぞれについて、どちらの効き方が強いかを計算し、閉局の起こりやすさで重みづけて足し上げると、競争側の比率は0.47です(0.5以上なら都市型、それ未満なら郊外型)。この地域は郊外型(需要減)にあたります。需要の側は、この地域の総人口が2025→2045で-25.5%です。社人研の推計では、この地域は減り方が急な側(20年で15%超の減少)に入ります。全国47都道府県・335の二次医療圏・65,634行(うち移転や承継を除いた本当の閉局3,952件)を学習した統計モデルによる分類です。特定の地方だけで学んだモデルを他の県に当てはめたものではありません。共通の係数は47都道府県すべての実データから学習しており、この地域の値は、この地域に実際にある薬局の実測値から計算しています。名簿の欠号が36%あります。閉局の件数は下限値(実際はこれ以上)として扱ってください。この分類は「どの筋道で薬局が減りやすい地域か」を示すもので、個々の薬局の見通しではありませんし、出店や撤退の判断もしません。
機能の届出 ── 厚生局の名簿で数える地域支援・医薬品供給対応体制加算の届出は90.8%です
薬局の機能は、これまで薬局機能情報提供制度(GMIS)の自己申告で数えていましたが、ここからは地方厚生局の「施設基準届出受理医療機関名簿」で数え直しています。今治医療圏でこの名簿に載っている保険薬局は76軒で、そのうち届出があるのは──地域支援・医薬品供給対応体制加算 69軒=90.8%、かかりつけ薬剤師(服薬管理指導料の注1)(推定) 45軒=59.2%、在宅薬学総合体制加算 32軒=42.1%、電子的調剤情報連携体制整備加算(推定) 57軒=75.0%です。名簿の版は令和8年7月1日版(東北厚生局=青森・岩手・宮城・秋田・山形・福島の6県のみ令和8年6月1日版。7月分が未公開のため入手可能な最新を使用)。8つの厚生局・47都道府県をすべて同じ月の版でそろえてあるので、県どうしを並べて比べられます(GMISの自己申告は県によって取り込みの穴があり、これができませんでした)。推定を含む項目があります。「かかりつけ薬剤師(服薬管理指導料の注1)」は令和8年度改定でかかりつけ薬剤師指導料・包括管理料は服薬管理指導料に統合され、単独の届出名称が無くなりました。新様式の名簿にある「服薬管理指導料の注1」を代理指標として数えた推定値です(告示・通知文の逐語確認はしていません)。「電子的調剤情報連携体制整備加算」は令和8年度改定で「医療DX推進体制整備加算」の後継と判断して数えた推定値です(同一制度の後継という対応関係は未確認)。このページがこれまで載せていた届出率は、改定前の版の名簿を店名で突き合わせて数えたものでした。並べると、かかりつけ薬剤師(服薬管理指導料の注1)は今回59.2%/これまで64.6%(差-5.4ポイント)、地域支援・医薬品供給対応体制加算は今回90.8%/これまで46.8%(差+44.0ポイント)、在宅薬学総合体制加算は今回42.1%/これまで48.1%(差-6.0ポイント)です。差の主な理由は3つで、(1)令和8年度改定で後発医薬品調剤体制加算が地域支援・医薬品供給対応体制加算に統合されたこと(地域支援の届出率が跳ね上がる)、(2)かかりつけ薬剤師指導料が服薬管理指導料に統合され、代理指標に切り替えたこと、(3)これまでが店名の突き合わせ、今回が医療機関コードでの集計であること。どちらかが誤りという意味ではありません。これから先は、47都道府県を同じ月の版でそろえた今回の数え方を主に使います。分母は名簿に載っている薬局の数で、このページの他の場所に出てくるGMIS由来の薬局数とは出典が違うため一致しません。また届出は「その体制をとると届け出た」という記録で、実際に提供された量ではありません。
このレポートの範囲と、正直な限界
- 【このレポートで言えること】地域単位(二次医療圏・市町)の薬局供給と、将来の高齢人口から見た需要の傾き。地域の持続可能性を映すためのものです。
- 【言えないこと】個々の薬局の経営状態・存続の見通しは一切わかりませんし、扱いません。個店のランキングや「この店は無くなる」といった予測は作りません。出店・撤退の判断はしません。事実をお見せし、判断は読み手に委ねます。
- 【処方せんの推計方法】今治医療圏の院外処方せん実績(NDB 2023年・年間955,153枚)を、市町ごとの65歳以上人口シェアで按分した推計です。実際の処方せんは市町別には公表されていません(NDBの最小単位が二次医療圏のため)。
- 【NDBは院外だけを数えています】今治医療圏の院外処方率は69.0%で、処方せんのおよそ31%(年間429,369枚)は病院・診療所の中で渡されています。この分は上の推計に入っていません。愛媛県計は69.7%で、全国(80.7%)より低いほうから5番目です。
- 【「経営体力の変化」の意味】この圏ページの `chg` は圏内での相対値(圏域全体の処方せん総数を現在の水準に固定したうえで、圏内での高齢人口シェアの移動だけを見た値)です。プラスでも、その市町の処方せんが絶対量で増えるという意味ではありません。絶対量は `chg_abs`(65歳以上人口の変化)をご覧ください。県ページ(Lv1)の `chg` は絶対値で、意味が違います。この圏全体では2025年の12,091枚から2045年に10,356枚(-14.3%)です。
- 【薬局数は2025年で固定】市町別の推計では、薬局の数はいまのまま変わらないと置いています。新規開局・閉局による将来の店舗数の変化は含みません。2045年の薬局店数の推計は、いまも掲載していません(参入と退出の数え方がそろわないため)。医療圏の「都市型/郊外型」の分類は、供給の統計モデルが47都道府県フル学習になったので掲載に切り替えました。
- 【高齢人口=需要の代理指標】処方せんの多くを高齢者が占めるという前提を置いています。受診率・在宅化率・オンライン服薬指導・後発品比率などの制度変更は織り込んでいません。
- 【閉局の定義】`shinkocode=0`=新しい機関コードの記載が無いもの=「真の閉局」(この圏で2件)。移転・承継(1件)は別建てです。
- 【★閉局の窓と名簿の掲載遅れ】既定の集計期間は直近12ヶ月(2025年5月〜2026年4月)です。四国厚生支局の廃止機関一覧表PDFの本文ヘッダから号(処理年月)を復元し、この12ヶ月は必要な号がすべてそろっていることを確認しています(最小カバー率1.0)。号が完全な最長窓(15ヶ月・2025年2月〜2026年4月)の値も併記しました。件数は2026年7月29日時点の名簿による値で、廃止日から名簿に載るまでの掲載遅れにより、今後も静かに増える可能性があります(=ここに出ている件数は下限です)。2024年以前は欠号のため過少計上で、年次トレンドは作れません。
- 【★小さい分子です】この圏の廃止届は3件で、「引き継がれなかった割合」(66.7%)は1件の増減で大きく動きます。圏どうし・市町どうしの順位づけには使えません。
- 【閉局は市町別に読まないでください】この圏域の真の閉局2件は、愛媛県全体でも17件しかない事象の一部です。市町ごとに割ると廃止届0〜3件となり、1件の増減で率が数ポイント動きます。市町別の閉局数はJSONには入れていますが、市町どうしの順位づけや「この市町は閉局が多い」という読み方には使えません。
- 【★他県・他圏の閉局率と並べられません】廃止名簿の捕捉率は地方厚生局ごとに構造的に違います。愛媛県はさらに、同じ中国四国ブロックの中でも収集経路が2つに割れており(四国厚生支局の県別PDF=香川・愛媛/中国四国厚生局のライブ索引=鳥取・島根・岡山・広島・山口)、徳島県・高知県は名簿PDFに廃止行が実在するのにデータベースには0件です(パーサーの表記ゆれ欠陥・README 2.5節)。比較してよいのは同一名簿の香川県と、愛媛県内の医療圏どうしだけで、「四国で最も◯◯」は原理的に書けません。
- 【機能の届出率】薬局機能情報提供制度(GMIS)の自己申告です。愛媛県は634軒すべてに申告があり(欠測ゼロ)、この圏の分母も79軒=全店です。かかりつけ64.6%・地域連携46.8%・在宅48.1%。届出があること自体は、その機能が実際にどれだけ使われているかを意味しません。
- 【薬局の範囲】調剤を行う薬局のみを対象とし、ドラッグストア専業(調剤なし・県内132店)は含みません。位置は届出上の市町コードで割り当てています(愛媛県は全634店に市町コードがあり、座標による補完は0件でした)。
- 【小さい分母】この圏には薬局8軒未満の市町が1市町あります(上島町)。1軒あたりの数値・率が1軒で大きく動くので、順位づけには使わないでください。薬局が0軒の市町は愛媛県には1つもありません(20市町すべてに薬局があります)。
- 【倫理線】薬局が1〜2軒の市町(この圏では上島町)は、市町単位の集計がそのまま個店の記述になるため、本文の主役・見出しにせず、Lv3(市町詳細)の対象からも外しています。表には数字を載せますが、必ず小さい分母である旨を添えています(沖縄版6章で新設した運用)。愛媛県全体では上島町(1軒)・伊方町(1軒)・松野町(2軒)が該当します。
- 【離島】上島町は全域が離島で、四国本土と橋でつながっていない愛媛県で唯一の自治体です(弓削・生名・岩城・魚島)。「歩いて行けるか」より「その島に在るか」が効く場所であり、徒歩カバー率には町内の薬局だけを供給点にした参考値(island_ref)を併記しています。
- 【★徒歩カバー率は直線近似】徒歩10分圏カバー率54.0%は、250mメッシュ推計人口(2025年・148,970人)と県内の薬局から、直線距離×迂回係数1.3÷分速80mで近似した値です(walk_access.access_method = "fallback_haversine")。OSRM実道路網による実測ではなく、実測化すると数ポイント下がる傾向があります。愛媛県はリアス式海岸・佐田岬半島・離島が多く、直線と道路の食い違いが他県より大きい地形です。最寄り薬局は市町・医療圏の境界を越えて探しますが、県境は越えません(しまなみ海道で広島県側に近い島などは過小になりえます)。公開済みの松山医療圏Lv2・県版Lv1にはまだこの軸が無く、次回更新で6圏そろえる予定です。
- 【面積】km²/軒は行政区域の面積を薬局数で割った値です。人の住んでいない山地・海域も含むので、「住民から薬局までの距離」ではありません(距離の話は上の徒歩カバー率をご覧ください)。
- 【e65_peak_year】5年刻みの推計上のピークです。「2025年ピーク」は推計の起点年なので「すでに減少局面」、「2045年ピーク」は「推計期間内はまだ増えている」の意味です。
- 【将来人口】国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(2023年推計)」。推計であり、実績ではありません。
- 【扱っていないこと】みかん・造船・タオルといった産業構造、道後温泉などの観光、しまなみ海道の交通は `crosshealth.db` に収録がないため扱っていません。語ったのは薬局数・閉局・人口推計・NDB処方せん(院内/院外)・面積・メッシュ人口の範囲だけです。
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今治医療圏の市区町村レポート(A4・6ページ)
薬局の分布と、同じ医療圏の市区町村どうしの落差を1冊にまとめました。出典と作成時点を入れてあるので、そのまま社内やご相談の資料にお使いいただけます。受け取る地域をお選びください。
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