滋賀県 › 湖西(二次医療圏)
CrossHealth / 薬局持久度レポート
県内でただひとつ、65歳以上がすでに減りはじめた圏
高島市=湖西医療圏。圏内の市どうしの比較は存在しないぶん、県の中での位置と、市そのものの将来を見ます。
この記事の数字について:出所は公開データ(厚生局・薬局機能情報提供制度=GMIS・NDBオープンデータ・社会保障人口問題研究所の将来推計人口など)。分析期間は上の「対象・期間」のとおりで、将来値は推計であり幅があります。検算のやり方と不確実性の扱いは方法論のページ →で説明しています。
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高島市の薬局持久度レポート(A4・6ページ)
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湖西医療圏は高島市の1市だけで構成される医療圏で、薬局は26軒(県内7圏で最少)。65歳以上人口のピークは2025年=すでに減少局面で、これは県内7医療圏でここだけ。2045年までに65歳以上は-10.2%減り、高齢化率は48.3%へ——滋賀県の「25年先」を、いちばん先に歩いている圏域です。
滋賀県は県全体では65歳以上人口が2045年まで+16.5%増える県です。その中で湖西医療圏だけが、すでにピーク(2025年)を過ぎています。総人口は4.3万人から3.1万人へ-28.1%減。薬局は26軒で県内7圏の最少、1軒あたり処方せん10,368枚も県内最少です。徒歩10分圏(直線距離からの近似)に住む人の割合は31.1%で、これも県内7圏でいちばん低い数字(県全体65.1%)。「1軒あたりが最も薄い圏」が「徒歩圏も最も薄い圏」です。一方で、かかりつけ薬剤師指導料の届出率70.8%は県内7圏で最高。需要が最も先細る圏で届出が最も厚いという事実は、「過疎=機能が薄い」という思い込みへの、滋賀県からの反例です(分母は24店と小さい点に注意)。閉局は、この12ヶ月の廃止届が1件(うち移転・承継1件・そのまま消えたのは0軒)。県全体でも13件しかない事象であり、圏別の率では語りません。
地図 ── 地域差を見るこの圏は1市構成——圏内の色分けは存在しない
湖西医療圏は高島市の1市で構成されるため、圏内の市町を塗り分ける色は存在しません(地図は単色です)。他の圏で色にしている「経営体力の変化(圏内相対値)」は、1市構成では定義上0になります。見るべきは絶対量で、この圏の処方せん需要は2025→2045年に-10.2%(65歳以上人口の変化と同じ)動く推計です。
医療計画からの引用県の医療計画は、この圏域をどう書いているか
この圏域を名指しした記述は、収録済みの計画本文からは見つかりませんでした。
県が公表した保健医療計画の本文を、原文のまま引用しています(要約・言い換えはしていません)。 並べているのは「県の計画にこう書いてある」という事実と、実データの数字です。計画の是非は論じません。
県の中での位置 ── 7医療圏で見る湖西医療圏は、県内7圏でどこにいるか
圏内ランキングの代わりに、県内7医療圏の中での位置を示します。薬局数26軒は7位、1軒あたり処方せん10,368枚は7位、需要の変化-10.2%は伸びが大きい順に7位、2045年の高齢化率48.3%は1位です(いずれも7圏中。同じ値の圏がある場合は同順位として数えています)。閉局の件数・率は圏どうしの順位づけに使いません(県計13件のため)。
くわしい数字高島市データ一覧
| 市区町村 | 薬局 | 高齢率 2025 | 1軒あたり処方せん 2025 → 2045 | 変化 |
|---|---|---|---|---|
| 高島市 | 26 | 38.6% | 10,368 → 10,368 | 0.0% |
※処方せん需要は湖西医療圏全体の実績(NDB)を市の高齢人口で按分した推計です。閉局は圏の合計としてのみお読みください(市別は件数が少なすぎます。圏どうしの閉局率の順位づけも意味を持ちません——滋賀県の真の閉局は12ヶ月で県計13件です)。個店のランキングは作りません。
人口動態 ── 需要の源湖西医療圏の人口はこう動く
湖西医療圏全体では、総人口は4.3万→3.1万人(-28.1%)、65歳以上は1.7万→1.5万人(-10.2%)と動きます。高齢化率は38.6%→48.3%へ。65歳以上のピークは2025年です。滋賀県全体では7医療圏のうち1圏(湖西)がすでにピークを過ぎており、県の中に大きな時間差があります。
この地図の使い方(3段階のドリルダウン)
- 滋賀県(ひとつ上・Lv1)=7つの二次医療圏で「どの地域が細るか」をざっくり。
- 湖西医療圏(このページ・Lv2)=高島市の1市=圏そのものを見る。
- 市町(詳細・Lv3)=境界・薬局分布・経営シナリオまで。
湖西医療圏 1市区町村すべての詳細レポート(薬局持久度レポート会員向け・有料)
医療圏の型 ── 競争で減るのか、需要で減るのかこの圏は郊外型(需要減)です
薬局が閉じていく筋道には、大きく2つあります。ひとつは近くに薬局が多く、競争のなかで数が絞られていく道(都市型)。もうひとつは周りに薬局が少ないまま、患者そのものが減っていく道(郊外型)。湖西医療圏にいまある26軒それぞれについて、どちらの効き方が強いかを計算し、閉局の起こりやすさで重みづけて足し上げると、競争側の比率は0.11です(0.5以上なら都市型、それ未満なら郊外型)。この地域は郊外型(需要減)にあたります。需要の側は、この地域の総人口が2025→2045で-28.1%です。社人研の推計では、この地域は減り方が急な側(20年で15%超の減少)に入ります。全国47都道府県・335の二次医療圏・65,634行(うち移転や承継を除いた本当の閉局3,952件)を学習した統計モデルによる分類です。特定の地方だけで学んだモデルを他の県に当てはめたものではありません。共通の係数は47都道府県すべての実データから学習しており、この地域の値は、この地域に実際にある薬局の実測値から計算しています。名簿の欠号が20%あります。閉局の件数は下限値(実際はこれ以上)として扱ってください。この分類は「どの筋道で薬局が減りやすい地域か」を示すもので、個々の薬局の見通しではありませんし、出店や撤退の判断もしません。
機能の届出 ── 厚生局の名簿で数える地域支援・医薬品供給対応体制加算の届出は95.8%です
薬局の機能は、これまで薬局機能情報提供制度(GMIS)の自己申告で数えていましたが、ここからは地方厚生局の「施設基準届出受理医療機関名簿」で数え直しています。湖西医療圏でこの名簿に載っている保険薬局は24軒で、そのうち届出があるのは──地域支援・医薬品供給対応体制加算 23軒=95.8%、かかりつけ薬剤師(服薬管理指導料の注1)(推定) 16軒=66.7%、在宅薬学総合体制加算 8軒=33.3%、電子的調剤情報連携体制整備加算(推定) 20軒=83.3%です。名簿の版は令和8年7月1日版(東北厚生局=青森・岩手・宮城・秋田・山形・福島の6県のみ令和8年6月1日版。7月分が未公開のため入手可能な最新を使用)。8つの厚生局・47都道府県をすべて同じ月の版でそろえてあるので、県どうしを並べて比べられます(GMISの自己申告は県によって取り込みの穴があり、これができませんでした)。推定を含む項目があります。「かかりつけ薬剤師(服薬管理指導料の注1)」は令和8年度改定でかかりつけ薬剤師指導料・包括管理料は服薬管理指導料に統合され、単独の届出名称が無くなりました。新様式の名簿にある「服薬管理指導料の注1」を代理指標として数えた推定値です(告示・通知文の逐語確認はしていません)。「電子的調剤情報連携体制整備加算」は令和8年度改定で「医療DX推進体制整備加算」の後継と判断して数えた推定値です(同一制度の後継という対応関係は未確認)。このページがこれまで載せていた届出率は、改定前の版の名簿を店名で突き合わせて数えたものでした。並べると、かかりつけ薬剤師(服薬管理指導料の注1)は今回66.7%/これまで70.8%(差-4.1ポイント)、地域支援・医薬品供給対応体制加算は今回95.8%/これまで41.7%(差+54.1ポイント)、在宅薬学総合体制加算は今回33.3%/これまで50.0%(差-16.7ポイント)です。差の主な理由は3つで、(1)令和8年度改定で後発医薬品調剤体制加算が地域支援・医薬品供給対応体制加算に統合されたこと(地域支援の届出率が跳ね上がる)、(2)かかりつけ薬剤師指導料が服薬管理指導料に統合され、代理指標に切り替えたこと、(3)これまでが店名の突き合わせ、今回が医療機関コードでの集計であること。どちらかが誤りという意味ではありません。これから先は、47都道府県を同じ月の版でそろえた今回の数え方を主に使います。分母は名簿に載っている薬局の数で、このページの他の場所に出てくるGMIS由来の薬局数とは出典が違うため一致しません。また届出は「その体制をとると届け出た」という記録で、実際に提供された量ではありません。
このレポートの範囲と、正直な限界
- 【このレポートで言えること】地域単位(二次医療圏・市区町村)の薬局供給と、将来の高齢人口から見た需要の傾き。地域の持続可能性を映すためのものです。
- 【言えないこと】個々の薬局の経営状態・存続の見通しは一切わかりませんし、扱いません。個店のランキングや「この店は無くなる」といった予測は作りません。出店・撤退の判断はしません。事実をお見せし、判断は読み手に委ねます。
- 【処方せんの推計方法】湖西医療圏の院外処方せん実績(NDB 2023年・年間269,555枚)を、市ごとの65歳以上人口シェアで按分した推計です。実際の処方せんは市町別には公表されていません(NDBの最小単位が二次医療圏のため)。
- 【「経営体力の変化」の意味】この圏は1市構成のため、圏内での相対値(他の圏の地図の色)は定義上0です。見るべきは絶対量で、この圏の処方せん需要は2025年を100として2045年に89.8と推計しています(65歳以上人口の変化-10.2%と同じ動き)。
- 【薬局数は2025年で固定】推計では、薬局の数はいまのまま変わらないと置いています。新規開局・閉局による将来の店舗数の変化は含みません。
- 【高齢人口=需要の代理指標】処方せんの多くを高齢者が占めるという前提を置いています。受診率・在宅化率・オンライン服薬指導・後発品比率などの制度変更は織り込んでいません。
- 【閉局の数え方と集計期間】近畿厚生局の保険薬局廃止情報のうち、移転・承継を除いた「真の閉局」だけを数えています(湖西医療圏で0件)。廃止届は全部で1件出ていますが、そのうち1件は新しい機関コードが記載されており、別の担い手が事業を引き継いだ=その場所から薬局が消えてはいない、と読めます(内訳は clo_gross / clo_relo として別に保持)。滋賀県の廃止名簿は2025年7月号からの収録のため、集計期間は暦年ではなく完全な12ヶ月がそろう2025年5月〜2026年4月(12ヶ月)としています。大阪府・千葉県の公開値(暦年2025)と件数を直接並べることはできません。
- 【閉局件数は2026年7月29日時点の値】2026年6月号までの名簿にもとづきます。名簿には掲載の遅れがあり、この期間の件数は今後さらに増える可能性があります(下限値としてお読みください)。
- 【閉局は市別・圏別に読まないでください】この圏域の真の閉局0件は滋賀県全体でも13件しかない事象の一部です。市ごと・圏ごとの閉局率や「承継されなかった割合」は1件の増減で数ポイント〜数十ポイント動くため、順位づけには使えません(数値はJSONに保持していますが、本文では県計のみを語っています)。
- 【薬局の範囲】調剤を行う薬局のみを対象とし、ドラッグストア専業(調剤なし)は含みません。薬局の位置は届出上の市区町村コードで割り当てています。
- 【機能の届出率】かかりつけ薬剤師指導料などの届出状況は薬局機能情報提供制度(GMIS)の自己申告に基づき、申告データのある24店を分母にしています(圏内全26店のうち)。届出=実際の提供実績ではありません。
- 【徒歩カバー率は直線近似】徒歩10分圏カバー率(31.1%)は、最寄り薬局までの直線距離×迂回係数1.3÷分速80mで近似した参考値です(fallback法・access_method="fallback_haversine")。OSRM実道路網による実測ではなく、実測化すると数ポイント下がる傾向があります。最寄りは市町・医療圏の境界を越えて県内の薬局から探しています(県境は越えないため、県境沿いは下限側に振れます)。公共交通は含みません。
- 【将来人口】国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(2023年推計)」。推計であり、実績ではありません。
- 【いま出していない数字】2045年の薬局店数の推計は、いまも出していません(参入と退出の数え方がそろわず、そのまま回すと全国で薬局が2割以上増える計算になってしまうため)。医療圏の「都市型/郊外型」分類は、供給の統計モデルが47都道府県フル学習になったので掲載に切り替えました。
- 【座標の注記】高島市の1店はジオコードが県庁代表点に落ちており(Lv1の geocode_fallback_note と同じ対象)、薬局重心と徒歩カバー率の供給点から除外しています。件数・率の集計(届出の市区町村コード基準)には影響しません。
- 【1市構成の医療圏】湖西医療圏は高島市だけで構成されます。圏内の市町比較(地図の色分け・ランキング)は原理的に存在しないため、このページは県内7医療圏の中での位置と、市そのものの将来を示す構成にしています(format_variant="single")。
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高島市の薬局持久度レポート(A4・6ページ)
薬局の分布と、同じ医療圏の市区町村どうしの落差を1冊にまとめました。出典と作成時点を入れてあるので、そのまま社内やご相談の資料にお使いいただけます。
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