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財務省が提示した社会保障改革の全体像と医療提供体制見直しの重要論点

引用元:https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/20261104zaiseia.html

引用元: https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/20261104zaiseia.html


財務省は、社会保障制度の持続可能性を確保するための新たな改革案をまとめました。

急速に進む少子高齢化や物価・賃金の動向を踏まえ、現役世代の負担を抑制することが大きな狙いです。

医療や介護の分野では、これまでの給付と負担のあり方を根本から見直す具体的な提案が盛り込まれました。

今回は、その中から特に影響が大きい3つの重要論点について詳しくお伝えいたします。

社会保障制度が果たす機能を損なわないよう配慮しつつ、社会保障負担率の目標の検討を進め、これとあわせて、社会保障改革について2026年度中に改革項目の具体化と工程の明確化を図り、順次実施

(社会保障(PDF_10656KB).pdf, Page 5)

1つ目の論点は、高齢者医療における患者自己負担の引き上げと制度の見直しです。

現在、70歳以上の窓口負担割合は1割または2割が大半を占めていますが、これを年齢によらず原則3割へと順次引き上げることが提案されています。

あわせて、70歳以上の一般所得者や低所得者を対象に個人単位で設けられている高額療養費の外来特例について、政策的合理性が乏しいとして廃止が求められています。

能力に応じた負担を徹底することで、現役世代の保険料負担を軽減する狙いがあります。

低所得者等の必要な受診が確保されるよう適切に配慮することを前提として、窓口負担は年齢によらず「原則3割」とすることを目指し、着実に引き上げていくべき。

(社会保障(PDF_10656KB).pdf, Page 29)

70歳以上の方のみを対象とし、2002年に激変緩和措置として導入された高額療養費制度の外来特例は、高額療養費制度本体において月額上限・多数回該当・年間上限による重層的セーフティネットが別途存在することも踏まえ、廃止すべき。

(社会保障(PDF_10656KB).pdf, Page 29)

2つ目の論点は、医薬品にかかる費用適正化とイノベーション評価の両立です。

過去の奇数年度改定では対象品目が限定されていましたが、今後は革新的新薬を除き、すべての医薬品を対象に実勢価格へ合わせた改定を完全実施すべきだと主張されています。

また、市場規模が大きい医薬品などに限定されている現行の費用対効果評価制度について、対象となる薬剤の範囲や価格調整の範囲を拡大する方針が示されました。

イノベーションを適切に評価する一方で、国民負担の軽減に向けた薬価の適正化を徹底する姿勢が明確にされています。

革新的新薬を除き、乖離率による限定なく、全ての医薬品を対象に実勢価格に合わせた改定を完全実施すべき。

(社会保障(PDF_10656KB).pdf, Page 40)

費用対効果評価を実施する薬剤の範囲や価格調整対象範囲を拡大するとともに、諸外国の例も踏まえ、保険収載前に費用対効果評価を実施し、その結果を保険償還の可否の判断に用いることも検討すべき。

(社会保障(PDF_10656KB).pdf, Page 42)

3つ目の論点は、過剰な地域での医師・診療所の偏在対策と医療DXの推進です。

人口減少下でも増え続ける無床診療所に対し、外来医師過多区域での保険医の新規参入への制限や既存機関を含めた需給調整を行う新たな仕組みの創設が提唱されています。

さらに、従来のオンプレミス型電子カルテからの脱却を図り、クラウドネイティブ型電子カルテの普及を2030年までに推進する工程が提示されました。

限られた医療人材やリソースを有効活用し、質の高い医療を効率的に提供する体制づくりを目指しています。

外来医師多数区域での保険医の新規参入に一定の制限を設けることはもとより、更に、既存の保険医療機関も含めて需給調整を行う仕組みを創設するなど、真に実効性のある医師偏在対策となるよう、これまでにない踏み込んだ対応を行うべき。

(社会保障(PDF_10656KB).pdf, Page 53)

カルテ情報の共有は参加機関が多いほど政策効果が高い等の公益性を理由に、早期の移行推進のための支援を行う場合でも、期限を2030年と明確に区切ったうえで、それ以降はクラウドネイティブ型電子カルテの利用を原則とすることを支援決定と併せて決定すべき。

(社会保障(PDF_10656KB).pdf, Page 59)

今回の財務省案では、社会保障制度の持続可能性と現役世代の負担増の抑制が強く意識されています。

これらの改革項目は、2026年度中に具体化と工程表の明確化が進められ、順次実行される見通しです。

今後は、関係省庁や現場の医療関係者との議論がどのように深まり、制度設計へと反映されるかが焦点となります。

患者や国民の暮らしに直結する大きな見直しだけに、今後の動きを引き続き注視していく必要があります。

2026年度中に具体的な制度設計を行い、順次実行する。

(社会保障(PDF_10656KB).pdf, Page 6)


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