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令和9年度厚生労働省予算概算要求が公表、一般会計は36兆円超で「強く豊かな日本」投資枠や医療DX・創薬支援を重点化

引用元:https://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/27syokan/index.html

引用元: https://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/27syokan/index.html


導入

厚生労働省は、令和9年度の予算概算要求の概要を公表しました。

今回の概算要求では、一般会計の総額が前年度を大きく上回る規模となっています。

成長型経済への移行や、物価・賃金の上昇を適切に反映しつつ、必要な医療や介護の提供体制を確保することを目指しています。

特に、新たに創設された「強く豊かな日本」投資枠を積極的に活用し、戦略的な分野への重点的な予算配分を行う姿勢が鮮明に打ち出されました。

持続可能な社会保障制度の構築と、安全で安心な地域社会の実現に向けた、大きな一歩となる要求内容です。

令和9年度予算概算要求の概要

(令和9年度厚生労働省予算概算要求の概要.pdf, Page 1)

主要な論点1:「強く豊かな日本」投資枠の創設と一般会計・特別会計要求額の拡大

令和9年度の厚生労働省予算概算要求における一般会計の要求額は、365,803億円となりました。

これは、令和8年度の予算額である350,433億円と比較して、15,370億円の増加となります。

この大幅な増加の背景には、新たに創設された「強く豊かな日本」投資枠の存在があります。

この投資枠には、10,337億円が計上されており、戦略分野への国内投資や賃上げ環境の整備に充てられます。

また、高齢化に伴う自然増が懸念される年金や医療等に係る経費は、336,872億円が要求されました。

これは、前年度当初予算額に自然増を加算した範囲内での要求となっています。

一方、特別会計の要求額についても詳細が明らかになりました。

労働保険特別会計は34,687億円、年金特別会計は758,518億円、子ども・子育て支援特別会計は11,290億円、東日本大震災復興特別会計は622億円となっています。

これらは、それぞれの特別会計の勘定における歳出額から、他会計への繰入分を除いた純計額として算出されています。

一般会計

一 般 会 計 350,433 365,803 15,370

うち 「強く豊かな日本」投資枠 - 10,337 10,337

労働保険特別会計 34,292 34,687 395

年金特別会計 744,280 758,518 14,237

子ども・子育て支援特別会計 10,966 11,290 324

東日本大震災復興特別会計 95 622 527

(令和9年度予算概算要求の姿.pdf, Page 2)

主要な論点2:ドラッグロス解消と創薬力向上、感染症対策に向けた大規模支援

2つ目の重要な変更点は、創薬・先端医療分野における主要施策として、1,969億円と事項要求が盛り込まれたことです。

このうち、新設された投資枠からは1,883億円が充てられる計画です。

この施策は、ドラッグロスの解消など、患者アクセスの改善に向けて我が国の創薬力を向上させることを目的としています。

具体的には、有望な創薬シーズの実用化支援やスタートアップ支援、創薬人材の育成に355億円が配分されます。

また、国際水準の治験や臨床試験を国内で確実に実施できる環境を整えるため、155億円を計上しました。

さらに、創薬プロセスや薬事審査におけるAIの利活用を推進するための環境整備に、541億円と事項要求を盛り込んでいます。

加えて、感染症危機対応医薬品等(MCM)の確保支援等には、4,157億円のうち投資枠から4,103億円と事項要求が要求されました。

これには、国産ワクチンの大規模生産体制の構築や、原料血しょうの国内自給体制の整備などが含まれます。

バイオ医薬品や再生医療等製品の開発・製造体制の整備には286億円、革新的デバイスを活用した先端医療の推進には192億円が要求されました。

0 ドラッグロスの解消など患者アクセスの改善に向けて、我が国の創薬力を向上させるため、創薬スタートアップ支援・人材育

成、治験倍増、 AI創薬・審査などに重点支援。 1,969億円+事項要求

(うち投資枠 1,883億円)

(令和9年度厚生労働省予算概算要求の概要.pdf, Page 13)

主要な論点3:医療情報システムのクラウドネイティブ化と医療DXの推進

3つ目の変更点として、医療DXの推進に向けた予算が大幅に拡充されました。

医療情報システムのクラウドネイティブ化やサイバーセキュリティの強化、全国的なデータ連携基盤の整備などに、934億円と事項要求が計上されています。

このうち、投資枠からは928億円が充てられる予定です。

現状の課題として、小規模な病院や診療所を中心に電子カルテが未導入であることや、中規模以上の病院でもオンプレミス型システムが主流であることが指摘されています。

これらを刷新するため、標準仕様に準拠したクラウドネイティブ型電子カルテの普及支援に約604億円を投じます。

また、医療機関における外部接続点の点検や適正化など、サイバーセキュリティ対策の強化に約132億円を配分する計画です。

さらに、全国的な電子カルテデータ連携の推進に約128億円、医療等データ利活用基盤の構築の加速化に約65億円が計上されています。

大病院向けのクラウドネイティブ型システムの開発支援については、事項要求として盛り込まれました。

医療DXの推進(主な令和 9年度予算概算要求事項) 934億円+事項要求

(うち投資枠 928億円)

・標準仕様に準拠した電子カルテ(クラウドネイティブ型)の認証制度の

創設、認証電子カルテ製品の普及支援等 【約604億円】

(令和9年度厚生労働省予算概算要求の概要.pdf, Page 15)

結び

今回の概算要求は、デジタル技術の導入や創薬力の強化といった、医療分野の構造改革を強く推進する姿勢が示されたものと言えます。

今後は、財務省との予算編成過程において、高齢化に伴う自然増の伸びや、経済・物価動向を踏まえた具体的な調整が行われる見通しです。

特に、事項要求として示されている項目の具体的な予算化や、実際の予算編成に向けた議論の行方が注目されます。

国民の命と健康を守るための基盤整備が、どのように具体化していくのか、今後の動向を注視していく必要があります。

(注3)年金・医療等については、前年度当初予算額にいわゆる自然増を加算した範囲内で要求し、

予算編成過程において、高齢化による増加分に相当する伸びに、経済・物価動向等を踏まえた対

応に相当する増加分を加算。

(令和9年度予算概算要求の姿.pdf, Page 2)


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