香川県 › 東部(二次医療圏)
CrossHealth / 薬局持久度レポート
圏の薬局の81.5%が、高松市にあります
東部医療圏5市町の薬局を、供給・高齢化・経営体力で見える化。市区町村ごとの詳細レポートは順次公開します。
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東部医療圏の市区町村レポート(A4・6ページ)
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東部医療圏(高松市・さぬき市・東かがわ市・三木町・直島町)は、薬局286軒。香川県の薬局の54.5%がこの圏にあり、うち81.5%は高松市に集まっています。65歳以上人口は2045年までに+3.8%と増え、ピークは2045年——香川県3医療圏で唯一まだ増える側にいる圏です。ただしそれは圏の合計の話で、5市町のうち4市町はすでにピークを過ぎ、4市町は65歳以上人口そのものが減ります。
東部医療圏を一言でいうと高松市の圏です。薬局286軒のうち233軒=81.5%、65歳以上人口の75.9%が高松市にあります。圏全体の65歳以上人口が+3.8%と増えるのも、高松市が+10.1%と増えるからで、残る4市町(さぬき市・東かがわ市・三木町・直島町)はすべて減ります。経営体力(薬局1軒あたり処方せんの2025→2045変化・圏内での相対値)で見ると、いちばん伸びるのが高松市(+6.1%)、いちばん沈むのが東かがわ市(-30.4%)で、その差は36.5ポイント。香川県の3医療圏どうしの差(29.6ポイント)より大きく、圏の平均は圏の中身を語らないことがここでも見えます。いまの水準も見ておきます。薬局8軒以上の4市町にかぎってみると、薬局1軒あたりの処方せんがいちばん多いのはさぬき市の19,570枚、いちばん少ないのが高松市の11,753枚です(直島町1軒は分母が小さすぎるため、1軒あたりの数字を本文では扱いません)。機能の届出では、かかりつけ薬剤師指導料の届出率が71.0%(県平均71.2%)、在宅患者訪問薬剤管理指導が55.9%で県平均50.5%を上回ります。院外処方せん率は75.9%で、圏内の医療機関ではいまも年間1,147,022枚が院内で出ています。閉局については、この12ヶ月に出た廃止届は15件で、うち6件は移転・承継。そのまま消えたのは9軒でした。ただし市町ごとの閉局の多寡は読まないでください。件数が少なく、圏どうしの閉局率の順位づけも香川県ではしていません(廃止届が5件未満の圏があり、順位の母集団が成立しないためです)。件数は2026年07月29日時点の値で、名簿の掲載遅れにより今後増える可能性があります。多年に広げて件数を増やすこともできません——廃止名簿の収録が2024年11月以降しか確認できないためです。
地図 ── 地域差を見る薬局1軒あたり処方せんの、市町ごとの将来
色は薬局1軒あたり処方せんの2025→2045変化(=経営体力)。緑=圏内で相対的に増える、赤=減る。いちばん緑なのが高松市(+6.1%)、いちばん赤いのが東かがわ市(-30.4%)で、同じ東部医療圏の中に36.5ポイントの開きがあります。この色は圏内での相対値である点にご注意ください。圏全体では処方せん需要が+3.8%と増える推計です(絶対量の変化は各市町の chg_abs をご覧ください)。
離島 ── 島の外の薬局まで海を渡らないと、次の薬局はありません
直島(直島町・薬局1軒)は、島の外にある最寄りの薬局まで直線で11.1km。この距離は海上を含む直線距離であって、所要時間ではありません。香川県の離島はいずれも架橋されていないので、実際には航路とその便数が効きます。橋・フェリーの有無や便数はこのデータに入っていません。
徒歩アクセス ── 歩いて行けるか徒歩10分圏に住んでいるのは68.3%
最寄り薬局まで徒歩10分以内に住んでいる人は、東部医療圏で68.3%(香川県全体は61.8%)。20分以内なら89.6%で、10分を超える人は159,420人います。市町別に徒歩10分圏カバー率を見ると、高松市の74.4%から三木町の41.4%まで開きます。直島(直島町)は薬局が1〜2軒の町なので、島内のみの参考値は機械可読データ(island_ref)にだけ持たせ、本文では扱いません——供給点が1軒だと、その数字がそのまま1店舗のカバー範囲の話になってしまうためです。この数字は直線距離による近似です——直線距離×迂回係数1.3÷分速80mで、実際の道路網(OSRM)で測ったものではありません。実測にすると数ポイント下がる傾向があります。最寄りの薬局は市町・医療圏の境界を越えて探していますが、県境は越えていません。
人口動態 ── 需要の源東部医療圏は香川県で唯一「まだ増える」側にいます
なぜこうなるのか。もとをたどると人口の動きです。東部医療圏全体では、総人口が50.3万→43.4万人(-13.8%)と減り、65歳以上は15.9万→16.5万人(+3.8%)と増えます。高齢化率は31.7%→38.2%へ上がります。65歳以上のピークは2045年で、まだ先にあります。圏内5市町のうち4市町がすでにピークを過ぎています。香川県全体では3医療圏のうち2圏がピーク済みで、県の65歳以上人口は2045年までに-1.7%減ります。
ランキング ── 市町の差圏内で相対的に厚くなる市町・薄くなる市町
東かがわ市(-30.4%)から高松市(+6.1%)まで36.5ポイントの開き。ただし薬局8軒未満の市町は率として読まないでください(直島町1軒)。とくに薬局が1〜2軒の直島町は、市町単位の集計がそのまま個店の記述になってしまうため、本文の主役にも、詳細版(Lv3)の対象にもしていません。
県の医療計画県の医療計画は、この圏域をどう書いているか
県が公表した保健医療計画の本文を、原文のまま引用しています(要約・言い換えはしていません)。
また、医師確保の方針としては、引き続き医師多数区域である東部保健医療圏や西部保健医療圏からの医師派遣が継続されるよう香川大学医学部をはじめとする関係機関に働きかけるとともに、地域枠医師及び自治医科大学卒業医師の重点的な配置を行います。
香川県保健医療計画 第4章 医師確保計画 PDF 18ページ
【課題】(1)圏域別の歯科医師従事者数をみると、全体の59.0%を東部圏域が占めており、人口10万人当たりの歯科医師数も81.3人と、他の圏域に比べ多く、東部圏域への集中傾向にあり、今後とも地域の実情に即した歯科医師の適正な確保が求められます。
香川県保健医療計画 第5章 PDF 1ページ
3香川県における外来医師偏在指標及び外来医師多数区域の状況上記により、本県では、東部保健医療圏、西部保健医療圏が外来医師多数区域に該当することとなります。
香川県保健医療計画 第6章 外来医療計画 PDF 7ページ
並べているのは「県の計画にこう書いてある」という事実と、実データの数字です。計画の是非は論じません。
くわしい数字5市町データ一覧
| 市区町村 | 薬局 | 高齢率 2025 | 1軒あたり処方せん 2025 → 2045 | 変化 |
|---|---|---|---|---|
| 高松市 | 233 | 29.9% | 11,753 → 12,467 | +6.1% |
| さぬき市 | 20 | 39.5% | 19,570 → 16,175 | -17.3% |
| 東かがわ市 | 19 | 45.7% | 13,782 → 9,592 | -30.4% |
| 三木町 | 13 | 33.3% | 15,075 → 14,120 | -6.3% |
| 直島町 | 1 | 32.7% | 21,760 → 15,400 | -29.2% |
※処方せん需要は東部医療圏全体の実績(NDB)を市町の高齢人口で按分した推計です。閉局は圏の合計としてのみお読みください(市町別は件数が少なすぎます)。徒歩10分圏カバー率は直線距離による近似です。個店のランキングは作りません。
この地図の使い方(3段階のドリルダウン)
- 香川県(ひとつ上・Lv1)=3つの二次医療圏で「どの地域が細るか」をざっくり。
- 東部医療圏(このページ・Lv2)=5市町で「同じ圏域の中の差」を見る。
- 市町(詳細・Lv3)=境界・薬局分布・経営シナリオまで。
医療圏の型 ── 競争で減るのか、需要で減るのかこの圏は郊外型(需要減)です
薬局が閉じていく筋道には、大きく2つあります。ひとつは近くに薬局が多く、競争のなかで数が絞られていく道(都市型)。もうひとつは周りに薬局が少ないまま、患者そのものが減っていく道(郊外型)。東部医療圏にいまある286軒それぞれについて、どちらの効き方が強いかを計算し、閉局の起こりやすさで重みづけて足し上げると、競争側の比率は0.45です(0.5以上なら都市型、それ未満なら郊外型)。この地域は郊外型(需要減)にあたります。需要の側は、この地域の総人口が2025→2045で-13.8%です。全国47都道府県・335の二次医療圏・65,634行(うち移転や承継を除いた本当の閉局3,952件)を学習した統計モデルによる分類です。特定の地方だけで学んだモデルを他の県に当てはめたものではありません。共通の係数は47都道府県すべての実データから学習しており、この地域の値は、この地域に実際にある薬局の実測値から計算しています。名簿の欠号が54%あります。閉局の件数は下限値(実際はこれ以上)として扱ってください。この分類は「どの筋道で薬局が減りやすい地域か」を示すもので、個々の薬局の見通しではありませんし、出店や撤退の判断もしません。
機能の届出 ── 厚生局の名簿で数える地域支援・医薬品供給対応体制加算の届出は90.2%です
薬局の機能は、これまで薬局機能情報提供制度(GMIS)の自己申告で数えていましたが、ここからは地方厚生局の「施設基準届出受理医療機関名簿」で数え直しています。東部医療圏でこの名簿に載っている保険薬局は285軒で、そのうち届出があるのは──地域支援・医薬品供給対応体制加算 257軒=90.2%、かかりつけ薬剤師(服薬管理指導料の注1)(推定) 190軒=66.7%、在宅薬学総合体制加算 151軒=53.0%、電子的調剤情報連携体制整備加算(推定) 216軒=75.8%です。名簿の版は令和8年7月1日版(東北厚生局=青森・岩手・宮城・秋田・山形・福島の6県のみ令和8年6月1日版。7月分が未公開のため入手可能な最新を使用)。8つの厚生局・47都道府県をすべて同じ月の版でそろえてあるので、県どうしを並べて比べられます(GMISの自己申告は県によって取り込みの穴があり、これができませんでした)。推定を含む項目があります。「かかりつけ薬剤師(服薬管理指導料の注1)」は令和8年度改定でかかりつけ薬剤師指導料・包括管理料は服薬管理指導料に統合され、単独の届出名称が無くなりました。新様式の名簿にある「服薬管理指導料の注1」を代理指標として数えた推定値です(告示・通知文の逐語確認はしていません)。「電子的調剤情報連携体制整備加算」は令和8年度改定で「医療DX推進体制整備加算」の後継と判断して数えた推定値です(同一制度の後継という対応関係は未確認)。このページがこれまで載せていた届出率は、改定前の版の名簿を店名で突き合わせて数えたものでした。並べると、かかりつけ薬剤師(服薬管理指導料の注1)は今回66.7%/これまで71.0%(差-4.3ポイント)、地域支援・医薬品供給対応体制加算は今回90.2%/これまで53.1%(差+37.1ポイント)、在宅薬学総合体制加算は今回53.0%/これまで55.9%(差-2.9ポイント)です。差の主な理由は3つで、(1)令和8年度改定で後発医薬品調剤体制加算が地域支援・医薬品供給対応体制加算に統合されたこと(地域支援の届出率が跳ね上がる)、(2)かかりつけ薬剤師指導料が服薬管理指導料に統合され、代理指標に切り替えたこと、(3)これまでが店名の突き合わせ、今回が医療機関コードでの集計であること。どちらかが誤りという意味ではありません。これから先は、47都道府県を同じ月の版でそろえた今回の数え方を主に使います。分母は名簿に載っている薬局の数で、このページの他の場所に出てくるGMIS由来の薬局数とは出典が違うため一致しません。また届出は「その体制をとると届け出た」という記録で、実際に提供された量ではありません。
このレポートの範囲と、正直な限界
- 薬局数は `pharmacies`(香川県・調剤あり)のうち東部医療圏の286軒。調剤をしないドラッグストア専業は除いています。
- 市町→二次医療圏の対応は `medical_area_master` を唯一の正としています。
- 薬局の位置は届出上の市町村コード。286軒すべてにあり、座標からの推定で補った店は0軒です。
- 地図の色(chg)は圏内での相対値です。圏全体では需要が+3.8%と増える推計なので、色が赤でも絶対量が減るとは限りませんし、緑が増加を保証するものでもありません。絶対量の変化は各市町の `chg_abs` を見てください。
- 閉局は2025年5月〜2026年4月(12ヶ月)の12ヶ月。廃止届15件のうち6件は移転・承継(新しい機関コードの記載あり)で、真の閉局は9件です。件数は2026年07月29日時点の値で、名簿の掲載遅れにより今後増える可能性があります。
- ★市町ごとの閉局の多寡は読まないでください。また香川県では圏どうしの閉局率・承継率の順位づけもしていません(廃止届が5件未満の圏があり、順位の母集団が成立しないためです)。
- ★閉局率を他の地方厚生局ブロックの県と比べることはできません。比較してよいのは中国四国9県どうしだけです。承継率はブロックの中でも県間比較しません(取り込みソースが違うためです)。
- ★暦年ごとの推移や複数年の窓は出していません。廃止名簿の号が確認できるのは2024年11月以降で、それ以前は収録が部分的だからです。
- 市町別の処方せん枚数は実測ではありません。NDBの最小公表単位が二次医療圏のため、65歳以上人口で按分した推計です。
- 薬局数は2025年で固定しています。将来の開局・閉局は見込んでいません。
- 徒歩10分圏カバー率は直線距離による近似です(直線距離×迂回係数1.3÷分速80m)。OSRM実道路網での実測ではなく、実測にすると数ポイント下がる傾向があります。最寄り薬局は市町・医療圏の境界を越えて探しますが、県境は越えません。
- 面積は国土数値情報の行政区域ポリゴンから球面積を積算したものです。面積・密度の比較は中国四国9県の中でのみ行っています。
- 機能の届出(かかりつけ・地域連携・在宅)はGMISの届出ベースで、東部医療圏の286軒すべてに申告があります(欠測ゼロ)。
- 2045年の薬局店数の推計は、いまも掲載していません(参入と退出の数え方がそろわないため)。医療圏の「都市型/郊外型」の分類は、供給の統計モデルが47都道府県フル学習になったので掲載に切り替えました。
- 個店のランキング・名指しの閉局予測・出店戦略の助言は一切含んでいません。地域単位の事実のみを扱っています。
- 離島(直島町)の「島の外の最寄り薬局まで」の距離は海上を含む直線距離で、所要時間ではありません。香川県の離島は架橋されていないため、実際には航路と便数が効きます。徒歩カバー率でも直線は海をまたぐので、島の中の薬局だけを供給点にした参考値(island_ref)を併記しています。
- 薬局が1〜2軒の市町(直島町)は、市町単位の集計がそのまま個店の記述になるため、本文の主役にせず、Lv3(詳細版)の対象からも外しています。
- 薬局8軒未満の市町(直島町1軒)については、1軒あたり処方せん・閉局比率・届出率といった「率」を本文で語らない(分母が小さく、1軒の動きで大きく振れるため)。数値表には載せる。
- このページで言えないこと:将来の薬局店数、市町ごとの閉局の多寡、圏どうしの閉局率・承継率の順位、暦年ごとの推移、他ブロックの県との比較、実道路網で測った徒歩時間。いずれも手元のデータからは言えません。
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