介護保険制度の持続可能性と負担見直しを議論 ケアマネ資格更新制の廃止や要介護認定の簡素化案も提示
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第137回社会保障審議会介護保険部会の資料について
4:12 / この記事を読み上げた回です。番組について
社会保障審議会の介護保険部会が開かれ、今後の制度設計に向けた重要な議題が話し合われました。
今回の会議では、高齢化が進む中での介護保険制度の持続可能性の確保や、要介護認定手続きの改善が取り上げられました。
さらに、現場で働くケアマネジャーの負担軽減を目指した研修制度の抜本的な見直しについても報告が行われました。
制度の安定的な運営と現役世代の負担軽減を目指し、多角的な検討が進められています。
令和8年10月26日
(議事次第.pdf, Page 1)
介護保険制度の安定性・持続可能性を確保していく視点がますます重要となっている。
(資料1 持続可能性の確保(給付と負担)について.pdf, Page 3)
一つ目の重要な論点は、介護保険における給付と負担のあり方や金融資産の反映についてです。
持続可能な制度を維持するため、利用者の負担割合が2割となる「一定以上所得」の判断基準の見直しが検討されています。
具体的には、対象範囲を広げる検討が進められる一方で、急激な負担増を防ぐための上限額設定などの配慮措置が示されました。
また、確定申告を行わない場合の金融所得や預貯金などの保有状況を、保険料や窓口負担へ公平に反映させる仕組みも議論されています。
マイナンバーを活用して資産を把握する環境整備を進め、能力に応じた公平な負担を実現することが目指されています。
能力に応じた負担と、現役世代を含めた保険料負担の上昇を抑える観点から、「一定以上所得」の判断基準の見直しについて検討する必要がある。
(資料1 持続可能性の確保(給付と負担)について.pdf, Page 7)
確定申告を行わない場合(源泉徴収で課税が終了する場合)は課税所得に含まれず、保険料や窓口負担等の算定においても勘案されない不公平な取扱いとなっており、その是正に取り組む必要がある。
(資料1 持続可能性の確保(給付と負担)について.pdf, Page 8)
政府として預貯金等へのマイナンバーの付番を推進し、その状況を踏まえて、預貯金等の確認でのマイナンバーの活用について、引き続き検討を行うことが適当である。
(資料1 持続可能性の確保(給付と負担)について.pdf, Page 8)
二つ目の重要な論点は、要介護認定手続きの簡素化と迅速化です。
介護認定審査会での審査を簡素化する条件として、現行の「前回認定の有効期間が12か月以上」という要件を「6か月以上」に緩和する案が示されました。
この緩和により、新たに約6万件が簡素化の対象となり、判定結果が変わる割合も極めて低いと分析されています。
また、がんなどの疾病により心身の状態が急激に悪化する方に対しては、速やかに認定を行うための体制強化が求められています。
具体的には、申請から認定までの期間短縮に向けた自治体ごとの取組状況を一覧化し、厚生労働省のウェブサイトで公表する方針が打ち出されました。
介護認定審査会の簡素化が可能な範囲について、以下の通り条件を緩和し、簡素化の範囲を拡大することとしてはどうか。
・「前回認定の有効期間が12か月以上である」⇒「前回認定の有効期間が6か月以上である」
(資料2 要介護認定について.pdf, Page 13)
がん等の疾病により心身の状態が急激に悪化する方の認定審査期間(認定申請日から二次判定日まで)等について、今後、都道府県毎及び保険者毎の一覧表として、厚生労働省HPにおいて公表することとしてはどうか。
(資料2 要介護認定について.pdf, Page 30)
三つ目の重要な論点は、ケアマネジャーの資格更新制度の廃止と法定研修の再編です。
これまで5年ごとに行われていた介護支援専門員証の有効期間と資格更新の仕組みが廃止されることになりました。
更新制は撤廃されますが、専門職としての質を保つため、実務に従事するケアマネジャーへの定期的な研修受講義務は存続します。
受講者の時間的・経済的負担を軽減するため、5年間の期間内で希望に応じて分割受講できる仕組みや、オンライン・オンデマンド研修が導入されます。
さらに、事業主に対してケアマネジャーが研修を受講するための機会を確保する義務が新たに課されます。
この新しい研修体制は、令和9年12月1日からの施行が予定されています。
法定研修の受講を要件とした介護支援専門員証の有効期間の更新の仕組みは廃止(主任ケアマネジャーについても同様)とすることが適当である。
(資料3 介護支援専門員法定研修の見直しの検討状況について(報告).pdf, Page 3)
一定期間(就業開始から5年)を一区切りとして、その間に受講者の希望に応じて、柔軟に研修を分割して受講することができるものとし、基本的にオンライン・オンデマンド形式での受講とする。
(資料3 介護支援専門員法定研修の見直しの検討状況について(報告).pdf, Page 6)
ケアマネジャーを雇用する事業者に対して、雇用しているケアマネジャーについての都道府県への報告及び研修受講機会確保のために必要な措置を講ずる義務を課すこととしている。
(資料3 介護支援専門員法定研修の見直しの検討状況について(報告).pdf, Page 8)
早期の制度施行と都道府県による準備期間の双方を考慮した上で、「令和9年12月1日」を施行日とする。
(資料3 介護支援専門員法定研修の見直しの検討状況について(報告).pdf, Page 10)
今回の部会では、給付と負担のバランス調整から現場で働く人材の支援まで、介護保険の根幹に関わる議論が行われました。
各種見直し案は、今後の法改正や省令改正、自治体の準備期間を経て順次実行に移される予定です。
超高齢社会の中で安心できる介護体制を維持できるか、今後の動向が注目されます。
保険料・公費・利用者負担により支えられている介護保険制度の安定性・持続可能性を確保していく視点がますます重要となっている。
(資料1 持続可能性の確保(給付と負担)について.pdf, Page 3)
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