← 医療政策ウォッチャー 記事一覧

令和6年度後期高齢者医療制度の財政状況を公表、被保険者数は2,000万人を突破し収支は350億円の赤字に

引用元:https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_75858.html

引用元: https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_75858.html


厚生労働省は、令和6年度の後期高齢者医療制度における財政状況を取りまとめて公表しました。

この制度の実施主体である、全国の都道府県の後期高齢者医療広域連合のデータを集計したものです。

高齢化の進展に伴い、制度の財政規模は拡大を続けています。

今回の公表資料からは、収入と支出の双方が増加している実態が明らかになりました。

この度、厚生労働省では、後期高齢者医療制度の実施主体である都道府県後期高齢者医療広域連

合の財政状況(令和6年度分)を取りまとめたので公表します。

(令和6年度後期高齢者医療制度(後期高齢者医療広域連合)の財政状況について[280KB].pdf, Page 1)

まず、具体的な収支状況について見ていきます。

令和6年度における単年度の収入額は18兆3,498億円となりました。

これは前年度と比較して4.0%の増加であり、金額にして7,135億円増えています。

主な収入の内訳としては、保険料が1兆7,394億円で前年度比12.5%増、国庫支出金が5兆9,267億円で4.2%増、後期高齢者交付金が7兆2,246億円で1.7%増となっています。

一方、単年度の支出額は18兆3,453億円に達しました。

前年度比で3.7%の増加となり、金額では6,585億円の増額です。

支出の大部分を占める保険給付費は、17兆9,900億円で前年度比3.8%増となっています。

この結果、精算後の単年度収支差引額は350億円の赤字となりました。

前年度の赤字額から152億円減少しているものの、依然として赤字の状態です。

ただし、前年度からの繰越金などを反映した収支差引合計額については、3,714億円の黒字を確保しており、こちらは前年度から224億円増加しています。

1.収支状況

① 単年度収入額:18 兆 3,498 億円(前年度比 4.0%(7,135 億円)増)

② 単年度支出額:18 兆 3,453 億円(前年度比 3.7%(6,585 億円)増)

③ 精算後単年度収支差引額:350 億円の赤字(前年度から 152 億円減)

※前年度からの繰越金等を反映した収支差引合計額は 3,714 億円の黒字

(前年度から 224 億円増)

(令和6年度後期高齢者医療制度(後期高齢者医療広域連合)の財政状況について[280KB].pdf, Page 1)

保 険 料 15,456 17,394 1,938 12.5

国 庫 支 出 金 56,861 59,267 2,406 4.2

後 期 高 齢 者 交 付 金 71,059 72,246 1,188 1.7

保 険 給 付 費 173,367 179,900 6,533 3.8

(令和6年度後期高齢者医療制度(後期高齢者医療広域連合)の財政状況について[280KB].pdf, Page 2)

次に、被保険者数の推移について説明します。

令和6年度の被保険者数は、2,039万人を記録しました。

前年度の人数と比較すると、50万人の増加となっています。

また、参考資料に示された各年5月31日時点の被保険者数の詳細な推移データも公表されています。

それによると、令和5年の被保険者数は19,241,412人でした。

令和6年には19,885,150人となり、さらに令和7年には20,389,760人に達する見込みです。

このように、被保険者の規模は年々拡大しており、制度の対象者が着実に増加していることがデータから読み取れます。

2.被保険者数 : 2,039 万人(前年度から 50 万人増)

(令和6年度後期高齢者医療制度(後期高齢者医療広域連合)の財政状況について[280KB].pdf, Page 1)

被保険者数(A) 19,241,412人 19,885,150人 20,389,760人

(令和6年度後期高齢者医療制度(後期高齢者医療広域連合)の財政状況について[280KB].pdf, Page 4)

3つ目の重要事項は、保険料の収納率と滞納被保険者の状況です。

令和6年度の後期高齢者医療保険料収納率は、全国平均で99.47%となりました。

前年度の収納率は99.51%であったため、0.04ポイント低下したことになります。

また、滞納被保険者数の推移についてもデータが示されています。

令和5年における滞納被保険者数は211,756人で、被保険者全体に占める割合は1.10%でした。

令和6年には滞納者数が213,401人、割合は1.07%となっています。

さらに、令和7年の見込みでは、滞納被保険者数が224,507人に増加し、割合も1.10%に上昇する見通しです。

都道府県別の滞納被保険者数の割合を見ると、全国平均が1.10%であるのに対し、最も高い沖縄県では2.80%に達しています。

3.後期高齢者医療医療保険料収納率:99.47%(前年度から 0.04 ポイント低下)

(令和6年度後期高齢者医療制度(後期高齢者医療広域連合)の財政状況について[280KB].pdf, Page 1)

滞納被保険者数(B) 211,756人 213,401人 224,507人

割合(B/A) 1.10% 1.07% 1.10%

(令和6年度後期高齢者医療制度(後期高齢者医療広域連合)の財政状況について[280KB].pdf, Page 4)

全 国 合 計 20,389,760 224,507 1.10

沖 縄 県 163,025 4,557 2.80

(令和6年度後期高齢者医療制度(後期高齢者医療広域連合)の財政状況について[280KB].pdf, Page 5)

最後に、今後の見通しについて整理します。

今回の公表により、被保険者数の増加に伴って財政規模が拡大している現状が示されました。

単年度の収支差引は赤字を記録しているものの、繰越金を含めた全体の収支は黒字を維持しています。

しかし、保険料収納率の微減や滞納者数の増加傾向など、注視すべき課題も存在します。

厚生労働省は、今後も各都道府県の広域連合と連携し、制度の安定的な運営に向けた管理を継続していく方針です。

この度、厚生労働省では、後期高齢者医療制度の実施主体である都道府県後期高齢者医療広域連

合の財政状況(令和6年度分)を取りまとめたので公表します。

(令和6年度後期高齢者医療制度(後期高齢者医療広域連合)の財政状況について[280KB].pdf, Page 1)


← 記事一覧へ