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CrossHealth / 薬局持久度レポート
真の閉局の比率が、県内でいちばん高い
八代医療圏2市町の薬局を、供給・高齢化・経営体力で見える化。市区町村ごとの詳細レポートは順次公開します。
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八代医療圏の市区町村レポート(A4・6ページ)
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八代医療圏は、八代市・氷川町の2市町からなる圏域です。薬局は71軒(県内3位)。真の閉局率5.63%(薬局71軒中4軒)は熊本県10医療圏で最も高い値です。2位以下と違って分母は小さくありませんが、この順位は集計期間の取り方で動きます。2市町のすべてで、65歳以上人口はすでにピークを過ぎています。
圏を構成するのは氷川町と八代市の2市町だけです。氷川町は薬局3軒・65歳以上人口のピークは2025年、八代市は薬局68軒・ピークは2025年。経営体力(薬局1軒あたり処方せんの2025→2045変化・圏内での相対値)は氷川町-4.6%、八代市+0.5%で、圏内シェアは八代市側へ動きます。絶対量では2市町とも65歳以上人口が減ります(氷川町-15.9%・八代市-11.4%)。閉局の面では、直近12ヶ月(2025年5月〜2026年4月)に出た廃止届8件のうち4件は移転・承継で事業が続き、そのまま消えたのは4軒(5.63%)でした。消えた4軒は2市町(氷川町・八代市)に分かれています。引き継がれなかった割合は50.0%で、熊本県全体(28.1%)より高い水準です。
地図 ── 地域差を見る薬局1軒あたり処方せんの、市町ごとの将来
色は薬局1軒あたり処方せんの2025→2045変化(=経営体力)。緑=圏内で相対的に増える、赤=減る。いちばん赤いのが氷川町(-4.6%)、いちばん緑なのが八代市(+0.5%)で、同じ八代医療圏の中に5.1ポイントの開きがあります。
人口動態 ── 需要の源八代医療圏は「人も減り、お年寄りも減る」
なぜ市町ごとに明暗が分かれるのか。もとをたどると人口の動きです。八代医療圏全体では、総人口は12.7万→10.0万人(-21.5%)、65歳以上は4.7万→4.1万人(-11.8%)と推移します。高齢化率は36.7%→41.2%。65歳以上のピークは圏全体で2025年——つまり起点の年で、すでに減少局面です。圏内2市町のすべてで、65歳以上人口のピークは2025年(=すでに減少局面)です。熊本県全体(-3.0%)と同じ「減る」向きで、県平均より急な変化です。
2市町の対比 ── ランキングは作りません氷川町と八代市
この圏は2市町のみで構成されるため、圏内ランキングは作っていません(順位が事実以上の意味を持ってしまうため)。経営体力は氷川町-4.6%・八代市+0.5%です。
県の医療計画県の医療計画は、この圏域をどう書いているか
県が公表した保健医療計画の本文を、原文のまま引用しています(要約・言い換えはしていません)。
【取組の方向性】・地域災害拠点病院(熊本労災病院)と地域災害医療コーディネーター、災害薬事コーディネーター、医師会、歯科医師会、薬剤師会、看護協会、二次救急医療機関、市町、保健所で構成する八代地域災害医療対策会議を定期的に開催し、関係者の情報共有、連携の強化を図ります。
熊本県保健医療計画(第8次) 第3編 圏域編 PDF 61ページ
患者の受療動向について、三次救急等は熊本及び八代圏域に一部依存しつつも、患者の88.3%が圏域内の医療機関に入院しています。
熊本県保健医療計画(第8次) 第3編 圏域編 PDF 72ページ
【取組の方向性】・限られた医療資源の中で住民が安心して地域医療を受けられるよう、医療関係者等で構成する八代地域医療構想調整会議において、病床の機能分化及び連携について協議を進めます。
熊本県保健医療計画(第8次) 第3編 圏域編 PDF 58ページ
並べているのは「県の計画にこう書いてある」という事実と、実データの数字です。計画の是非は論じません。
くわしい数字2市町データ一覧
※処方せん需要は八代医療圏全体の実績(NDB)を市町の高齢人口で按分した推計です。かかりつけ・地域連携・在宅の届出率は、熊本県では元データが未取込のため掲載していません。(→ この波で、厚生局の施設基準届出受理医療機関名簿で数え直した届出率をこのページに載せました。GMISの自己申告からは算出できないという直前の説明は、GMISについてはいまも有効です。)個店のランキングは作りません。
この地図の使い方(3段階のドリルダウン)
- 熊本県(ひとつ上・Lv1)=10の二次医療圏で「どの地域が細るか」をざっくり。
- 八代医療圏(このページ・Lv2)=2市町で「同じ圏域の中の差」を見る。
- 市区町村(詳細・Lv3)=境界・薬局分布・経営シナリオまで。
医療圏の型 ── 競争で減るのか、需要で減るのかこの圏は都市型(競争淘汰)です
薬局が閉じていく筋道には、大きく2つあります。ひとつは近くに薬局が多く、競争のなかで数が絞られていく道(都市型)。もうひとつは周りに薬局が少ないまま、患者そのものが減っていく道(郊外型)。八代医療圏にいまある71軒それぞれについて、どちらの効き方が強いかを計算し、閉局の起こりやすさで重みづけて足し上げると、競争側の比率は0.51です(0.5以上なら都市型、それ未満なら郊外型)。この地域は都市型(競争淘汰)にあたります。需要の側は、この地域の総人口が2025→2045で-21.5%です。社人研の推計では、この地域は減り方が急な側(20年で15%超の減少)に入ります。全国47都道府県・335の二次医療圏・65,634行(うち移転や承継を除いた本当の閉局3,952件)を学習した統計モデルによる分類です。特定の地方だけで学んだモデルを他の県に当てはめたものではありません。共通の係数は47都道府県すべての実データから学習しており、この地域の値は、この地域に実際にある薬局の実測値から計算しています。この分類は「どの筋道で薬局が減りやすい地域か」を示すもので、個々の薬局の見通しではありませんし、出店や撤退の判断もしません。
機能の届出 ── 厚生局の名簿で数える地域支援・医薬品供給対応体制加算の届出は94.4%です
薬局の機能は、これまで薬局機能情報提供制度(GMIS)の自己申告で数えていましたが、ここからは地方厚生局の「施設基準届出受理医療機関名簿」で数え直しています。八代医療圏でこの名簿に載っている保険薬局は71軒で、そのうち届出があるのは──地域支援・医薬品供給対応体制加算 67軒=94.4%、かかりつけ薬剤師(服薬管理指導料の注1)(推定) 18軒=25.4%、在宅薬学総合体制加算 12軒=16.9%、電子的調剤情報連携体制整備加算(推定) 65軒=91.5%です。名簿の版は令和8年7月1日版(東北厚生局=青森・岩手・宮城・秋田・山形・福島の6県のみ令和8年6月1日版。7月分が未公開のため入手可能な最新を使用)。8つの厚生局・47都道府県をすべて同じ月の版でそろえてあるので、県どうしを並べて比べられます(GMISの自己申告は県によって取り込みの穴があり、これができませんでした)。推定を含む項目があります。「かかりつけ薬剤師(服薬管理指導料の注1)」は令和8年度改定でかかりつけ薬剤師指導料・包括管理料は服薬管理指導料に統合され、単独の届出名称が無くなりました。新様式の名簿にある「服薬管理指導料の注1」を代理指標として数えた推定値です(告示・通知文の逐語確認はしていません)。「電子的調剤情報連携体制整備加算」は令和8年度改定で「医療DX推進体制整備加算」の後継と判断して数えた推定値です(同一制度の後継という対応関係は未確認)。分母は名簿に載っている薬局の数で、このページの他の場所に出てくるGMIS由来の薬局数とは出典が違うため一致しません。また届出は「その体制をとると届け出た」という記録で、実際に提供された量ではありません。
このレポートの範囲と、正直な限界
- 【このレポートで言えること】地域単位(二次医療圏・市区町村)の薬局供給と、将来の高齢人口から見た需要の傾き。地域の持続可能性を映すためのものです。
- 【言えないこと】個々の薬局の経営状態・存続の見通しは一切わかりませんし、扱いません。個店のランキングや「この店は無くなる」といった予測は作りません。出店・撤退の判断はしません。事実をお見せし、判断は読み手に委ねます。
- 【処方せんの推計方法】八代医療圏の院外処方せん実績(NDB 2023年・年間1,060,655枚)を、市町ごとの65歳以上人口シェアで按分した推計です。実際の処方せんは市区町村別には公表されていません(NDBの最小単位が二次医療圏のため)。
- 【「経営体力の変化」の意味】圏域全体の処方せん総数を現在の水準に固定したうえで、圏内での高齢人口シェアの移動だけを見た相対値です。圏全体として処方せんが増えるか減るかは、ひとつ上の階層(熊本県=Lv1)の需要指数で別に示しています(この圏域は2025年を100として2045年に88.2=実数としては減ります)。
- 【薬局数は2025年で固定】市区町村別の推計では、薬局の数はいまのまま変わらないと置いています。新規開局・閉局による将来の店舗数の変化は含みません。
- 【高齢人口=需要の代理指標】処方せんの多くを高齢者が占めるという前提を置いています。受診率・在宅化率・オンライン服薬指導・後発品比率などの制度変更は織り込んでいません。
- 【閉局の数え方と集計期間】九州厚生局の保険薬局廃止情報のうち、移転・承継を除いた「真の閉局」だけを数えています(八代医療圏で4件)。廃止届は全部で8件出ていますが、そのうち4件は新しい機関コードが記載されており、別の担い手が事業を引き継いだ=その場所から薬局が消えてはいない、と読めます(内訳は clo_gross / clo_relo として別に保持)。集計期間は直近12ヶ月(2025年5月〜2026年4月)で、九州厚生局管轄8県でそろえた共通の窓です(福岡県・佐賀県・長崎県・大分県・宮崎県・鹿児島県・沖縄県の公開値と同じ期間)。全国比較のために暦年2025(2025年1月〜12月・12ヶ月)でも数えており、この圏域では真の閉局2件・廃止届3件です。いずれも生成時点(名簿の掲載遅れにより今後増える可能性があります)の値で、どちらの期間も、集計期間を覆う名簿の号がそろっていることを確認しています。
- 【多年の件数は下限です】廃止の名簿には欠号が5号(2024-02・2024-03・2024-05・2024-06・2024-08)あり、暦年2023・2024の件数は下限(実際にはもっと多い)です。上の集計期間はこの穴の外なので影響を受けません(詳細は熊本県ページ=Lv1の data_gaps.issue_coverage)。
- 【機能の届出率】厚生局の「施設基準届出受理医療機関名簿」(8厚生局・47都道府県を同じ月の版でそろえたもの)で数え直し、掲載に切り替えました。分母は名簿に載る71軒で、地域支援・医薬品供給対応体制加算94.4%/かかりつけ薬剤師(服薬管理指導料の注1)(推定)25.4%/在宅薬学総合体制加算16.9%/電子的調剤情報連携体制整備加算(推定)91.5%です。かかりつけ薬剤師と電子的調剤情報連携体制の2項目は、令和8年度改定で届出名称が変わったため代理指標を用いた推定です(本文に明記)。届出は「その体制をとると届け出た」記録で、提供実績ではありません。
- 【徒歩圏カバー率も掲載していません】250mメッシュ人口は熊本県分が投入済みですが、カバー率の算出は本レポートにはまだ入れていません=次回更新で追加予定です。
- 【薬局の範囲】調剤を行う薬局のみを対象とし、ドラッグストア専業(調剤なし)は含みません。薬局の位置は届出上の市区町村コードで割り当てています(未割当0件)。
- 【将来人口】国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(2023年推計)」。推計であり、実績ではありません。
- 【いま出していない数字】2045年の薬局店数の推計は、いまも出していません(参入と退出の数え方がそろわず、そのまま回すと全国で薬局が2割以上増える計算になってしまうため)。医療圏の「都市型/郊外型」分類は、供給の統計モデルが47都道府県フル学習になったので掲載に切り替えました。
- 【小さすぎる分母】氷川町は薬局数が8軒に満たない自治体です。1軒あたりの数値は1店の開廃で大きく振れるため、傾向としてのみお読みください。
- 【この圏は薄型レポートです】構成が2市町のみで、圏内の順位付け・ランキングは行っていません(順位が事実以上の意味を持ってしまうため)。数値表・地図・人口動態は他圏と同じ基準で掲載しています。
- 【閉局率の県内順位について】この圏の真の閉局率5.63%は生成時点の集計期間(直近12ヶ月(2025年5月〜2026年4月))で県内10医療圏の最高値ですが、この順位は集計期間の取り方に依存します(期間を変えると順位は動きます)。件数は4件であり、1件の増減で約1.4ポイント動く規模である点にもご注意ください。
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八代医療圏の市区町村レポート(A4・6ページ)
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