← 医療政策ウォッチャー 記事一覧

政府が進める死因究明の最新施策とは人材育成とデジタル活用で体制強化へ

引用元:https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/shiinkyuumei/26/index.html

引用元: https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/shiinkyuumei/26/index.html


厚生労働省は、政府が講じた死因究明や身元確認に関する施策をまとめた報告書を公表いたしました。

この報告書は、死因究明等推進基本法に基づき、令和7年度に実施された取り組みについてまとめられたものです。

安全で安心して暮らせる社会の実現に向けて、九つの基本的施策に基づき、関係省庁が連携して施策を推進しています。

この文書は、死因究明等推進基本法(令和元年法律第 33 号)第 9 条の規定に基づき、令和7年度に政府が講じた死因究明等に関する施策について報告を行うものである。

(全体版[5.7MB].pdf, Page 2)

一つ目の重要な取り組みは、死因究明等を担う医師や歯科医師などの人材育成と資質向上です。

文部科学省では、法医学分野を目指す大学院生の養成や、臨床医等の学び直しを行う教育拠点の構築を支援しています。

また厚生労働省では、日本医師会に委託して死体検案研修会を実施しており、受講者の募集人員を拡大して対応能力の向上を図っています。

さらに、医師臨床研修指導ガイドラインにおいて、法医解剖の実施施設を研修施設とすることも可能であることを明示しました。

令和7年5月1日時点で約170名の大学院生等が法医学や歯科法医学等の死因究明等に関する専門的教育を受けている。

(第1 章 死因究明等に係る人材の育成等[1.5MB].pdf, Page 2)

厚生労働省においては、令和6年度以降、研修医が死因究明に係る医師の社会的役割やその重要性を認識できる機会の創出に資するよう、臨床研修において保健・医療行政の選択研修を行う場合に、法医解剖の実施施設を研修施設とすることも可能であること等を医師臨床研修指導ガイドラインにおいて明示している。

(第1 章 死因究明等に係る人材の育成等[1.5MB].pdf, Page 10)

二つ目の重要な取り組みは、警察や海上保安庁における死因究明の実施体制の充実と科学調査の推進です。

警察においては、死体取扱数の増加に対応するため、現場の状況をリアルタイムで確認できる映像伝送装置の整備や活用を進めています。

また、薬毒物検査を迅速かつ的確に行うため、科学捜査研究所の分析機器や鑑定用標準品の整備を推進しています。

さらに、DNA型記録や歯科所見情報を活用した身元確認照会システムを運用し、身元不明死体の確認作業を進めています。

警察においては、今後見込まれる死体取扱数の増加に対応すべく、一層効果的かつ効率的な検視官の運用について検討するとともに、検視官が現場に臨場していない場合であっても、警察署捜査員から送信された映像等によって死体や現場の状況をリアルタイムに確認し、現場臨場の要否や優先順位を判断すること等ができる映像伝送装置の整備・活用推進している。

(第4 章 警察等における死因究明等の実施体制の充実[920KB].pdf, Page 2)

警察においては、身元不明死体情報と行方不明者情報を対照するに当たって、DNA型記録及び歯科所見情報を含む身体特徴等の照会により身元確認に活用する「身元確認照会システム」を構築し、その適正かつ効果的な運用を図っている。

(第4 章 警察等における死因究明等の実施体制の充実[920KB].pdf, Page 5)

三つ目の重要な取り組みは、解剖実施体制の強化と地域における専門的機関の整備です。

厚生労働省では、都道府県が行う解剖や死亡時画像診断などの費用を補助する異状死死因究明支援事業を実施しています。

また、死因究明で中核的な役割を果たす医療機関等に対し、CT画像診断装置などの設備整備費用の支援を行っています。

さらに、地方公共団体における取組を促進するため、すべての都道府県に設置された地方協議会の活用や計画改定を促しています。

厚生労働省においては、平成22年度以降、都道府県における死因究明の体制づくりを推進することを目的として、都道府県知事等が必要と判断する解剖や死亡時画像診断の実施等に要する費用を補助する異状死死因究明支援事業を実施している。

(第5 章 死体の検案及び解剖等の実施体制の充実[757KB].pdf, Page 3)

令和7年度は、14都道府県から、CT画像診断装置の購入に要する経費等に係る補助金の交付申請を受け付け、交付決定した。

(第5 章 死体の検案及び解剖等の実施体制の充実[757KB].pdf, Page 7)

死因究明等推進計画は3年に1回検討が加えられることになっており、令和9年度における計画変更に向けた検討が進められています。

今後は、高齢化に伴う死亡数の増加や大規模災害への備えとして、各地域における持続可能な死因究明体制の構築が引き続き注視されます。

死因究明等推進計画は、3年に1回、検討を加え、必要があると認めるときは、これを変更することとされており、本部の下に設置された死因究明等推進計画検証等推進会議を開催するなどして、死因究明等推進計画の令和9年度における変更に向けた検討を進めている。

(全体版[5.7MB].pdf, Page 5)


← 記事一覧へ