感染症危機対応医薬品の国内自立へ 厚労省がMCM戦略と令和9年度予算概算要求の主要検討事項を公表
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第27回新型インフルエンザ対策に関する小委員会 第12回危機対応医薬品等に関する小委員会 資料
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令和8年10月14日、厚生労働省の小委員会が合同で開催されました。
今回開催されたのは、第12回危機対応医薬品等に関する小委員会と、第27回新型インフルエンザ対策に関する小委員会です。
会議では、感染症危機対応医薬品、いわゆるMCMの確保に向けた支援や法制度の在り方が論点となりました。
感染症有事に備え、平時から研究開発や生産基盤を維持するための具体的な支援策が協議されています。
MCM戦略を踏まえた支援・法制度等の在り方について
(議事次第及び委員名簿.pdf, Page 1)
1つ目の主要な論点は、感染症危機対応医薬品の開発から供給に至るエコシステムの構築と法制度の検討です。
新型コロナウイルス感染症への対応では、有事に需要が急増する一方で、平時は市場需要の予測が難しいという課題が顕在化しました。
民間企業の投資だけに依存すると、研究開発や生産能力の確保が困難になる市場メカニズムの構造的課題があります。
こうした課題に対し、政府は他国に依存せず自立的に国民の健康を確保する能力の維持を目指しています。
具体的には、複数年度にわたる計画的な取組や、企業の事業予見性を高める制度的枠組みの構築が検討されています。
我が国が、他国に依存することなく自立的に国民の健康を確保する能力を維持するためには、平時からの研究開発、製造等に係る人材確保及び環境整備が必要
(資料1 MCM戦略を踏まえた支援・法制度等の在り方に係る主な検討事項(案)について.pdf, Page 2)
感染症有事に備え、研究開発、生産、供給等に係る国の支援について、複数年度にわたる計画的な取組や企業の事業予見性の確保の観点も踏まえつつ、どのような制度的枠組みが考えられるか。
(資料1 MCM戦略を踏まえた支援・法制度等の在り方に係る主な検討事項(案)について.pdf, Page 4)
2つ目の主要な論点は、令和9年度予算概算要求におけるMCM確保支援策の本格的な推進です。
厚生労働省は、感染症危機対応医薬品の確保支援として、総額2,129億円と事項要求を盛り込みました。
この中には、国が示す製品像であるTPPと連動したマイルストーン型支援の223億円が含まれています。
また、国内大規模ワクチン生産体制の構築と維持のために760億円が要求されています。
さらに、治療薬などの国内製造体制を支援する事業に対して840億円が提示されました。
これらの予算措置を通じて、実用化と供給確保に重点を置いた中長期的な支援を実施します。
危機管理投資の観点から、官民連携により感染症危機への備えを強化するため、各フェーズでの支援の強化・制度化を目指す。
(資料2 令和9年度予算概算要求等.pdf, Page 2)
国が示す製品像(Target Product Profiles:TPP)と連動させた国主導のマイルストーン型支援 223億円
(資料2 令和9年度予算概算要求等.pdf, Page 2)
整備したワクチンの国内生産体制を維持し、次なる感染症有事に全国民分のワクチン製造に即応できるよう、持続可能な生産体制の維持・構築に係る費用を継続的に支援する必要がある。
(資料2 令和9年度予算概算要求等.pdf, Page 16)
3つ目の主要な論点は、プル型インセンティブの導入と備蓄体制の強化です。
致死率が高く平時に患者が発生しない感染症や、適正使用により販売量が制限される抗菌薬の支援が強化されます。
これらに対し、国がTPPを設定し、薬事承認後の収入保障や備蓄の支援をあらかじめ約束する仕組みが導入されます。
薬剤耐性菌の新規治療薬の開発を促進する抗菌薬確保支援事業には16億円が計上されました。
また、製薬企業における国産抗菌薬の原薬や原材料の6か月分の備蓄支援が行われます。
さらに、鳥インフルエンザ等の発生に備えたプレパンデミックワクチンの備蓄経費として55億円が要求されています。
実用化後に継続的に製造環境等を維持するための支援(プル型研究開発支援)の充実が必要
(資料2 令和9年度予算概算要求等.pdf, Page 13)
企業が国の薬剤耐性対策(販売量の適正水準維持)に協力することで生じる減収に対して、一定額の収入を国が支援すると同時に、抗菌薬の開発を促す仕組みを実施する。
(資料2 令和9年度予算概算要求等.pdf, Page 14)
国内で重要な抗菌薬の海外からの供給途絶リスクに備え、製薬企業における原薬・原材料の備蓄を6か月分確保する。
(資料2 令和9年度予算概算要求等.pdf, Page 5)
厚生労働省は、有事に即応できる体制を平時から維持するため、法制化や複数年度の予算枠組みの検討を進めています。
市場原理のみに委ねるのではなく、国が責任を持って生産基盤や研究開発環境を維持する考え方が重視されています。
今後は、日本成長戦略や政府の行動計画との整合性を保ちながら、具体的な制度設計と予算編成が進められる見通しです。
感染症有事に平時から備える考え方は重要であり、複数年度の予算や法制化を含め、長期を見据えた取組が必要
(参考資料2 厚生科学審議会感染症部会における主なご意見(未定稿).pdf, Page 2)
市場原理のみに委ねると企業撤退や研究基盤喪失のおそれがあり、国が責任を持って維持する考え方が重要
(参考資料2 厚生科学審議会感染症部会における主なご意見(未定稿).pdf, Page 2)
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