2040年への岐路、医療・介護・福祉の現場を救う「テクノロジー活用」の現在地
引用元:https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/26/index.html
引用元: https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/26/index.html
令和8年版厚生労働白書が公表されました。
今回の白書では、急速な少子高齢化と人口減少が進む中、2040年頃を見据えた医療・介護・福祉の現場における担い手確保と、テクノロジーを活用した生産性向上の取り組みが大きな柱となっています。
我が国は、急速な少子高齢化と人口減少が進行する大きな転換期にあります。2040 年頃には高齢者人口がピークを迎える一方、いわゆる生産年齢人口は大きく減少することが見込まれています。
(大臣巻頭言.pdf, Page 1)
論点1: 2040年に向けた深刻な担い手不足と需要の複雑化
2040年に向けて、85歳以上の高齢者人口が大きく増加する見通しです。
これにより、医療や介護を複合的に必要とする人が増え、需要はさらに拡大し複雑化します。
その一方で、現役世代である生産年齢人口は急激に減少するため、現場の維持は極めて困難になると予測されています。
総人口の減少が進む中で、高齢者人口はピークを迎え、特に85歳以上人口は、2025(令和7)年から2040年にかけて約300万人増と大きく増加する見通しである。これに伴い、医療、介護、生活支援を複合的に必要とする高齢者が増加し、医療・介護サービス需要の拡大が見込まれる。一方で、生産年齢人口(15~64歳)は今後も減少が見込まれており、2040年には2025年と比べて約1,100万人減少すると推計されている。
(第1章 医療・介護・福祉を支える現場の現状と、2040年を見据えた課題と対応の方向性.pdf, Page 51)
論点2: テクノロジー活用による「直接ケア」時間の創出
人手不足に対応するため、AIやロボット、ICTといったテクノロジーの導入が進められています。
この取り組みの目的は、単に人を減らしたり作業を効率化したりすることではありません。
間接業務を省力化することで、専門職が患者や利用者と直接向き合う時間を増やすことに本質的な意義があります。
医療・介護・福祉分野における生産性向上は、単なる効率化・省力化が目的ではなく、業務の進め方や役割分担を見直し、業務効率化による負担軽減を図りながら、創出された時間や人的資源を, 直接的なケア・支援等に再配分し、サービスの質や安全性の向上を図るとともに、働きやすい職場環境の実現を図り、人材の確保や定着につなげることにより、限られた人材の下でも持続的なサービス提供の確保を目指すものである。
(第2章 2040年に向けた、医療・介護・障害福祉の現場における取組み― テクノロジー(ICT、AI、ロボット等)の活用による生産性向上 ―.pdf, Page 57)
論点3: 診療報酬や介護報酬を通じた政府の支援体制
政府は、現場でのテクノロジー導入を後押しするため、制度面での見直しを進めています。
具体的には、診療報酬や介護報酬の改定において、ICTなどを活用した業務体制の整備を評価する加算を新設しました。
また、ガイドラインの策定やワンストップ相談窓口の設置など、多面的な支援策が講じられています。
2024(令和6)年度診療報酬改定以降、医療DX関連サービスの活用による質の高い医療の提供を評価する観点から、医療DX推進体制整備加算や電子的診療情報連携体制整備加算が新設され、オンライン資格確認等を通じて取得した診療情報の活用、電子処方箋への対応、診療情報の共有体制の整備等についての評価がなされている。
(第2章 2040年に向けた、医療・介護・障害福祉の現場における取組み― テクノロジー(ICT、AI、ロボット等)の活用による生産性向上 ―.pdf, Page 79)
結び:
2040年に向けて、限られた人材で質の高いサービスを維持するためには、現場の主体的な工夫と政府の支援が欠かせません。
テクノロジーの適切な活用と業務プロセスの見直しを一体的に進めていくことが、今後の持続可能な提供体制の鍵となります。
人口減少と担い手不足が進む2040(令和22)年に向けては、テクノロジーの力を適切に活用しつつ、人が担う支援の価値をより一層高め、安全性・効率性・利便性・サービスの質を総合的に向上させていくことが不可欠となる。その実現のためには、現場における主体的な取組みと、それを支える政府の支援や関係機関の協力が相互に連携しながら着実に積み重ねられていくことが重要である。
(第2章 2040年に向けた、医療・介護・障害福祉の現場における取組み― テクノロジー(ICT、AI、ロボット等)の活用による生産性向上 ―.pdf, Page 122)
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