北海道 › 札幌(二次医療圏)

CrossHealth / 薬局アクセスレポート

徒歩10分では薬局に届かない人は、圏内の16.2%。
誰かにとって、歩いて行ける唯一の薬局は、275軒。

誰かにとって、歩いて行ける唯一の薬局は、値を出していない当別町・新篠津村を除いた値です。

北海道 札幌医療圏・17市区町村/いま=2025年・将来=2040年/薬局は厚生局 保険薬局名簿(2026年7月1日現在・近畿厚生局の管内=福井・滋賀・京都・大阪・兵庫・奈良・和歌山の7府県は6月1日現在)/概要版・無料 数字の出どころと数え方 →

16.2%
徒歩10分では薬局に届かない人(北海道31.3%・全国25.3%)
275軒
誰かにとって、歩いて行ける唯一の薬局(圏内の薬局の28.0%)
3.6〜55.9%
徒歩10分では届かない人の割合の、市区町村ごとの開き
989軒
圏内の薬局

なぜ数えるのか

「ここがなくなると遠くなっちゃって困るのよ」——閉局が心配されている薬局で、患者さんから聞いた声です。米国では、薬局が閉まったあと、残された人の服薬が続かなくなることが報告されています(処方薬を切らさず手元に持っていた日数の割合が、閉局のなかった人と比べて閉局後3か月で約6ポイント低くなり、その差が12か月続いた)。私たちが確かめた範囲では、日本で薬局が閉まったときに、服薬がどれくらい続かなくなるかは、まだ調べられていません。車を使えない人にとって、歩いて行ける1軒は、便利さではなく薬を受け取り続けるための足場です。制度の上でも、健康の相談や自宅への訪問を担う薬局が位置づけられています(健康サポート薬局・地域連携薬局/医薬品医療機器等法 第6条の2第1項第4号・同施行規則 第1条の2第2項第5号)。どこにその1軒があるかを知っておけば、閉まる前に、別の届け方を用意できます。

文・木内翔太

いま(2025年)── 歩いて届くか徒歩10分で届かない人は16.2%。市区町村では3.6%から55.9%まで開く

圏全体の16.2%は、北海道全体(31.3%)より小さい。開きの両端は札幌市豊平区と当別町である。

札幌市中央区:徒歩10分を超える人 3.9%/誰かにとって、歩いて行ける唯一の薬局 6軒(クリックで詳細)札幌市北区:徒歩10分を超える人 15.2%/誰かにとって、歩いて行ける唯一の薬局 32軒(クリックで詳細)札幌市東区:徒歩10分を超える人 8.0%/誰かにとって、歩いて行ける唯一の薬局 18軒(クリックで詳細)札幌市白石区:徒歩10分を超える人 8.6%/誰かにとって、歩いて行ける唯一の薬局 19軒(クリックで詳細)札幌市豊平区:徒歩10分を超える人 3.6%/誰かにとって、歩いて行ける唯一の薬局 15軒(クリックで詳細)札幌市南区:徒歩10分を超える人 39.0%/誰かにとって、歩いて行ける唯一の薬局 29軒(クリックで詳細)札幌市西区:徒歩10分を超える人 10.8%/誰かにとって、歩いて行ける唯一の薬局 14軒(クリックで詳細)札幌市厚別区:徒歩10分を超える人 19.7%/誰かにとって、歩いて行ける唯一の薬局 20軒(クリックで詳細)札幌市手稲区:徒歩10分を超える人 26.7%/誰かにとって、歩いて行ける唯一の薬局 18軒(クリックで詳細)札幌市清田区:徒歩10分を超える人 29.2%/誰かにとって、歩いて行ける唯一の薬局 21軒(クリックで詳細)江別市:徒歩10分を超える人 23.3%/誰かにとって、歩いて行ける唯一の薬局 21軒(クリックで詳細)千歳市:徒歩10分を超える人 27.1%/誰かにとって、歩いて行ける唯一の薬局 17軒(クリックで詳細)恵庭市:徒歩10分を超える人 25.7%/誰かにとって、歩いて行ける唯一の薬局 16軒(クリックで詳細)北広島市:徒歩10分を超える人 40.9%/誰かにとって、歩いて行ける唯一の薬局 13軒(クリックで詳細)石狩市:徒歩10分を超える人 20.5%/誰かにとって、歩いて行ける唯一の薬局 16軒(クリックで詳細)当別町:徒歩10分を超える人 55.9%/誰かにとって、歩いて行ける唯一の薬局 —(クリックで詳細)新篠津村:徒歩10分を超える人 48.4%/誰かにとって、歩いて行ける唯一の薬局 —(クリックで詳細)11 札幌市中央区22 札幌市北区33 札幌市東区44 札幌市白石区55 札幌市豊平区66 札幌市南区77 札幌市西区88 札幌市厚別区99 札幌市手稲区1010 札幌市清田区1111 江別市1212 千歳市1313 恵庭市1414 北広島市1515 石狩市1616 当別町1717 新篠津村

10%以下10〜20%20〜40%40〜60%60%超
色=徒歩10分では届かない人の割合。市区町村をクリックすると、その市区町村のページへ進む。

番号=地図の市区町村(市区町村コードの順)・%=徒歩10分では届かない人

  1. 1札幌市中央区3.9%
  2. 2札幌市北区15.2%
  3. 3札幌市東区8.0%
  4. 4札幌市白石区8.6%
  5. 5札幌市豊平区3.6%
  6. 6札幌市南区39.0%
  7. 7札幌市西区10.8%
  8. 8札幌市厚別区19.7%
  9. 9札幌市手稲区26.7%
  10. 10札幌市清田区29.2%
  11. 11江別市23.3%
  12. 12千歳市27.1%
  13. 13恵庭市25.7%
  14. 14北広島市40.9%
  15. 15石狩市20.5%
  16. 16当別町55.9%
  17. 17新篠津村48.4%

いま(2025年)── 歩いて行ける唯一の薬局誰かにとって、歩いて行ける唯一の薬局は275軒。圏内の薬局の28.0%にあたる

その唯一の薬局は圏内の薬局の28.0%にあたる(北海道37.3%・102市区町村を除く、全国35.2%)。

この数は、徒歩10分という1つの物差しで見た場合です。どの薬局も、在宅の訪問・健康の相談・夜間や休日の対応などで、地域を支えています。

その市区町村の薬局のうち、誰かにとって、歩いて行ける唯一の薬局の割合(色は地図と同じ)。軒数は補足の表に。「—」は、数字が1つの店を指してしまうため値を出していない市区町村です(薬局が1〜2軒の町、誰かにとって、歩いて行ける唯一の薬局が1軒の町など。1枚レポートと同じ線)。

2040年 ── 処方せん2040年の処方せんは、いまの分業率のままで0.1%増える

圏内の院外処方せんは2025年の1,594万枚から2040年に1,596万枚へ、0.1%増える。院外処方率(圏内85.6%・北海道85.5%・全国80.7%)は全国の医療圏の中央値81.2%以上にあり、分業率の仮定は当てていない。

では、どうすればよいか薬局が10軒以上ある15市区町村のうち9で、誰かにとって、歩いて行ける唯一の薬局が3割を超える

3割で選び分けても対象は絞れないため、圏内で徒歩10分では薬局に届かない39万人(16.2%)に、備える手立て(承継の相談先・自宅への訪問・オンライン服薬指導と配送)が使える状態にあるかを、確かめておくことができます。

無料レポート

札幌医療圏の市区町村の1枚(A4)

薬局の数と、歩いて届く範囲を、A4の1枚にまとめました。出典と作成時点を入れてあるので、そのまま会議やご相談の資料にお使いいただけます。受け取る地域をお選びください。

無料・パスワード不要です。ご登録のメールに確認リンクをお送りし、そこからレポートをお読みいただけます。あわせて、隔週の便り(街の数字をひとつ、薬剤師の目で翻訳したもの)もお届けします。登録済みの方はログイン(対象地域は順次拡大しています)

補足数字の中身と数え方

17市区町村の数字(表)
番号市区町村人口薬局数徒歩10分では
届かない人
徒歩10分以内に
1軒しかない人
歩いて行ける
唯一の薬局
1札幌市中央区 →257,2491903.9%5,4856軒(3.2%)
2札幌市北区 →290,12511115.2%38,63932軒(28.8%)
3札幌市東区 →265,235978.0%25,13418軒(18.6%)
4札幌市白石区 →212,421808.6%20,81019軒(23.8%)
5札幌市豊平区 →226,015873.6%17,04415軒(17.2%)
6札幌市南区 →129,8284039.0%30,53929軒(72.5%)
7札幌市西区 →217,1109310.8%17,26714軒(15.1%)
8札幌市厚別区 →121,6994219.7%27,34320軒(47.6%)
9札幌市手稲区 →140,4925826.7%13,97918軒(31.0%)
10札幌市清田区 →109,9702829.2%29,39421軒(75.0%)
11江別市 →118,4495423.3%27,23021軒(38.9%)
12千歳市 →97,7973627.1%24,30217軒(47.2%)
13恵庭市 →69,3672625.7%19,55816軒(61.5%)
14北広島市 →56,1531840.9%12,59413軒(72.2%)
15石狩市 →55,4172120.5%13,73116軒(76.2%)
16当別町 →14,480755.9%3,604—
17新篠津村 →2,790148.4%1,441—

番号は地図と同じ(市区町村コードの順)。人口は2025年の推計。「1軒しかない人」は、徒歩10分以内に薬局が1軒しかない人の数(1枚レポートと同じ値)。「誰かにとって、歩いて行ける唯一の薬局」の割合は、その市区町村の薬局数に対する割合。「—」は、数字が1つの店を指してしまうため値を出していない市区町村です(薬局が1〜2軒の町、誰かにとって、歩いて行ける唯一の薬局が1軒の町など。1枚レポートと同じ線)。見出しの275軒は、「—」の市区町村を除いた値です(表の軒数の合計と一致します)。

限界と数え方・地図の使い方
  • 出所:厚生局・GMIS・NDBオープンデータ・社人研の将来推計人口など。検算と不確実性は方法論のページに。
  • 言えること:地域単位(二次医療圏・市区町村)で、住民が歩いて薬局に行けるか。
  • 言えないこと:個々の薬局の見通し・個店の順位・出店や撤退の判断は扱いません。
  • 徒歩分:250mメッシュ(2025年推計人口)ごとに道路網(OSRM)で計算。札幌医療圏の外の薬局も歩いて届けば数えます。
  • 歩いて行ける薬局が1軒しかない人:徒歩10分以内にある薬局がちょうど1軒の人。その1軒が閉まると、歩いて10分では届かなくなる。
  • 薬局の数:厚生局 保険薬局名簿(2026年7月1日現在・近畿厚生局の管内=福井・滋賀・京都・大阪・兵庫・奈良・和歌山の7府県は6月1日現在)。調剤を行う薬局のみ。
  • 人口は2020年国勢調査をもとにした推計(社人研2023年推計)で、2021年以降の人口の動きは反映していません。薬局は2026年7月の名簿です。
  • なぜ10分か:国の都市評価は徒歩圏を半径800mとしています。これを不動産広告の換算(道路距離80mで1分)に当てると10分。CrossHealthはこの10分を目安に用いています(国土交通省「都市構造の評価に関するハンドブック(改定版)」令和8年1月 p.16・p.21/不動産の表示に関する公正競争規約施行規則 第15条第9号)。道路網の徒歩10分は、直線でおよそ600m相当で、800mより狭い範囲です(大阪・茨城・鳥取の72,834メッシュで一致率95.4%)。
  • なぜ数えるのか(出典):Qato DM, et al. JAMA Netw Open. 2019;2(4):e192606(米国の閉局と服薬の継続)/医薬品医療機器等法 第6条の2第1項第4号・同施行規則 第1条の2第2項第5号(薬局の役割)。
  • 地区の物差し:医師には、国が地区ごとに数える「無医地区」があります。薬局について国が公表しているのは、私たちが確かめた範囲で、町村に1軒も無いかどうか(無薬局町村)までです。
  • 誰かにとって、歩いて行ける唯一の薬局:徒歩10分以内に薬局が1軒しかない人がいて、その人にとってのその1軒。北海道内に住む人について数え、その1軒が北海道内にあるものに限ります。圏・市区町村の値は、その1軒の所在地(圏内・市区町村内)で数えています。
  • 処方せん:NDBの医療圏別実績に、年齢ごとの受療率を固定して将来人口を当てた推計(医療圏の単位。市区町村ごとの推計はしていません)。分業率の仮定:院外処方率(処方箋料の算定回数を、処方料と処方箋料の合計で割った値・NDBオープンデータ)が全国の医療圏の中央値(81.2%)より低い圏は、2040年までにその値まで上がるとしました。
  • 閉局:閉局の数は、名簿の版をそろえたあとに、この圏と都道府県のページで一緒に出します。
  • 医療圏は国土数値情報A38由来のマスタ(第8次医療計画準拠)。市区町村の境界は国土数値情報 行政区域(2024年1月1日)。
  • 県の「誰かにとって、歩いて行ける唯一の薬局」の数と割合は、数字が特定の店を指すことになる市区町村を除いて数えています(全国の値は除いていません)。
  • 全国の値(25.3%・35.2%・80.7%)は、47都道府県を同じ名簿・同じ物差しで数えた値です(1枚レポートと同じ計算)。