香川県小豆(二次医療圏)

CrossHealth / 薬局持久度レポート

外来の処方せんの半分以上が、いまも院内で出ています

小豆医療圏2町の薬局を、供給・高齢化・経営体力で見える化した概要版です。

対象 小豆医療圏 2町期間 2025年 → 2045年概要版・無料

小豆医療圏(土庄町・小豆島町)は、薬局12軒。圏まるごとが離島で、香川県で唯一の島だけの医療圏です。院外処方せん率は47.6%——外来の処方せんの過半数がいまも病院・診療所の中で出されています(県平均76.8%)。65歳以上人口は2045年までに-25.8%、総人口は-34.1%と減り、高齢化率は46.3%→52.1%——2045年には住民の半分以上が65歳以上になります。

12
圏内の薬局数(県内2.3%)
47.6%
院外処方せん率(県内最低)
-26%
65歳以上人口の変化(→2045)
52.1%
2045年の高齢化率

小豆医療圏は土庄町・小豆島町の2町(薬局6軒・6軒)だけで構成されます。2町しかないので、この圏では順位づけをしません。2町の65歳以上人口の減り方は-26.0%と-25.6%でほぼ同じ、経営体力(薬局1軒あたり処方せんの圏内相対値)の差も0.6ポイントしかありません。つまりこの圏の中に「濃淡」はほとんど無く、圏ぜんたいが同じ方向に動きます。見るべきは圏内の差ではなく、圏そのものの位置です。薬局1軒あたりの面積は14.2km²で香川県3医療圏で最も広く、薬局1軒あたりの処方せんは7,244枚で県内最少。かかりつけ薬剤師指導料の届出率は58.3%、在宅は25.0%ですが、分母が12軒なので1軒で8.3ポイント動きます——他の圏と率で比べないでください。そして院外処方せん率47.6%。島の外来処方せんの52.4%は院内で出ており、年間95,876枚が薬局には届いていません(薬局に届いているのは86,924枚)。この12ヶ月、この圏では薬局の廃止届が1件も出ていません(0件)。ただし0件は「安全」を意味しません——薬局12軒という分母では、1件出るだけで数字の見え方が変わります。承継されなかった割合(承継率)は、分子も分母も無いので計算していません(0%ではなく「算出できない」です)。件数は2026年07月29日時点の値で、名簿の掲載遅れにより今後増える可能性があります。多年に広げて件数を増やすこともできません——廃止名簿の収録が2024年11月以降しか確認できないためです。

地図 ── 地域差を見る薬局1軒あたり処方せんの、町ごとの将来

色は薬局1軒あたり処方せんの2025→2045変化(=経営体力・圏内での相対値)。ただし小豆医療圏は2町しかなく、2町の差は0.6ポイントしかありません——ほぼ同じ色になります。この地図は濃淡を読むためではなく、圏の位置と広がりを見るためのものです。圏全体では処方せん需要が-25.8%と減る推計です(絶対量の変化は各町の chg_abs をご覧ください)。

土庄町:薬局6/1軒あたり処方せん -0.3%土庄町小豆島町:薬局6/1軒あたり処方せん +0.3%豆島町
色=経営体力の変化(→2045・圏内での相対値)
減る(±0%)増える(±0%)
市区町村そのものの形で塗り分けています。
地図は離島を別枠(インセット)で描くことを推奨します。同じ縮尺の1枚に載せると島が小さくなりすぎるためです。

離島 ── 島の外の薬局まで海を渡らないと、次の薬局はありません

小豆島(土庄町・小豆島町・薬局12軒)は、島の外にある最寄りの薬局まで直線で12.7〜20.3km(中央値14.5km)。この距離は海上を含む直線距離であって、所要時間ではありません。香川県の離島はいずれも架橋されていないので、実際には航路とその便数が効きます。橋・フェリーの有無や便数はこのデータに入っていません。

徒歩アクセス ── 歩いて行けるか徒歩10分圏に住んでいるのは34.8%

最寄り薬局まで徒歩10分以内に住んでいる人は、小豆医療圏で34.8%(香川県全体は61.8%)。20分以内なら54.1%で、10分を超える人は15,754人います。町別に徒歩10分圏カバー率を見ると、小豆島町の40.7%から土庄町の28.4%まで開きます。小豆島については、供給点を島の中の薬局だけに限った参考値も出しました。結果は34.8%で、越境ありの標準値(34.8%)と一致しました——つまり小豆島の徒歩圏は島の中の薬局で決まっており、海またぎは数字を歪めていません。この数字は直線距離による近似です——直線距離×迂回係数1.3÷分速80mで、実際の道路網(OSRM)で測ったものではありません。実測にすると数ポイント下がる傾向があります。最寄りの薬局は市町・医療圏の境界を越えて探していますが、県境は越えていません

人口動態 ── 需要の源小豆医療圏は、県内で最も速く縮みます

なぜこうなるのか。もとをたどると人口の動きです。小豆医療圏全体では、総人口が2.4万→1.6万人(-34.1%)と減り、65歳以上は1.1万→0.8万人(-25.8%)と減ります。高齢化率は46.3%→52.1%へ上がりますが、それは総人口がもっと速く減るからです。65歳以上のピークは2025年——推計の起点の年で、つまり高齢者の実数はもう減りはじめている、という意味です。圏内2町のうち2町がすでにピークを過ぎています。香川県全体では3医療圏のうち2圏がピーク済みで、県の65歳以上人口は2045年までに-1.7%減ります。

総人口65歳以上
0万2万5万8万10万2025203020352040204520501万1万
実データ(社人研 将来推計人口・2023年推計)。総人口は-34.1%、65歳以上は-25.8%、65歳以上のピークは2025年。

2町の対比順位ではなく、2町の並びとして見る

土庄町(薬局6軒・65歳以上-26.0%・徒歩10分圏28.4%)・小豆島町(薬局6軒・65歳以上-25.6%・徒歩10分圏40.7%)。2町とも薬局8軒未満なので、率での比較・順位づけはしていません。どちらも同じ島の中にあり、動きの方向も同じです。

この地図の使い方(3段階のドリルダウン)

  • 香川県(ひとつ上・Lv1)=3つの二次医療圏で「どの地域が細るか」をざっくり。
  • 小豆医療圏(このページ・Lv2)=2町の概要。薬局12軒と分母が小さいため、詳細版(Lv3)は作りません。

医療圏の型 ── 競争で減るのか、需要で減るのかこの圏は郊外型(需要減)に寄りますが、軒数が少なく目安です

薬局が閉じていく筋道には、大きく2つあります。ひとつは近くに薬局が多く、競争のなかで数が絞られていく道(都市型)。もうひとつは周りに薬局が少ないまま、患者そのものが減っていく道(郊外型)。小豆医療圏にいまある12軒それぞれについて、どちらの効き方が強いかを計算し、閉局の起こりやすさで重みづけて足し上げると、競争側の比率は0.00です(0.5以上なら都市型、それ未満なら郊外型)。この地域は郊外型(需要減)にあたります。需要の側は、この地域の総人口が2025→2045で-34.1%です。社人研の推計では、この地域は減り方が急な側(20年で15%超の減少)に入ります。ただしこの圏にある薬局は12軒と少なく、比率は1軒の性格に引きずられます。目安として読んでください。全国47都道府県・335の二次医療圏・65,634行(うち移転や承継を除いた本当の閉局3,952件)を学習した統計モデルによる分類です。特定の地方だけで学んだモデルを他の県に当てはめたものではありません。共通の係数は47都道府県すべての実データから学習しており、この地域の値は、この地域に実際にある薬局の実測値から計算しています。名簿の欠号が54%あります。閉局の件数は下限値(実際はこれ以上)として扱ってください。この分類は「どの筋道で薬局が減りやすい地域か」を示すもので、個々の薬局の見通しではありませんし、出店や撤退の判断もしません。

機能の届出 ── 厚生局の名簿で数える地域支援・医薬品供給対応体制加算は、名簿の全店が届け出ています

薬局の機能は、これまで薬局機能情報提供制度(GMIS)の自己申告で数えていましたが、ここからは地方厚生局の「施設基準届出受理医療機関名簿」で数え直しています。小豆医療圏でこの名簿に載っている保険薬局は10軒で、そのうち届出があるのは──地域支援・医薬品供給対応体制加算 10軒すべて、かかりつけ薬剤師(服薬管理指導料の注1)(推定) 5軒=50.0%、在宅薬学総合体制加算 3軒=30.0%、電子的調剤情報連携体制整備加算(推定) 4軒=40.0%です。名簿の版は令和8年7月1日版(東北厚生局=青森・岩手・宮城・秋田・山形・福島の6県のみ令和8年6月1日版。7月分が未公開のため入手可能な最新を使用)。8つの厚生局・47都道府県をすべて同じ月の版でそろえてあるので、県どうしを並べて比べられます(GMISの自己申告は県によって取り込みの穴があり、これができませんでした)。推定を含む項目があります。「かかりつけ薬剤師(服薬管理指導料の注1)」は令和8年度改定でかかりつけ薬剤師指導料・包括管理料は服薬管理指導料に統合され、単独の届出名称が無くなりました。新様式の名簿にある「服薬管理指導料の注1」を代理指標として数えた推定値です(告示・通知文の逐語確認はしていません)。「電子的調剤情報連携体制整備加算」は令和8年度改定で「医療DX推進体制整備加算」の後継と判断して数えた推定値です(同一制度の後継という対応関係は未確認)。このページがこれまで載せていた届出率は、改定前の版の名簿を店名で突き合わせて数えたものでした。並べると、かかりつけ薬剤師(服薬管理指導料の注1)は今回50.0%/これまで58.3%(差-8.3ポイント)、地域支援・医薬品供給対応体制加算は今回全店/これまで16.7%(差+83.3ポイント)、在宅薬学総合体制加算は今回30.0%/これまで25.0%(差+5.0ポイント)です。差の主な理由は3つで、(1)令和8年度改定で後発医薬品調剤体制加算が地域支援・医薬品供給対応体制加算に統合されたこと(地域支援の届出率が跳ね上がる)、(2)かかりつけ薬剤師指導料が服薬管理指導料に統合され、代理指標に切り替えたこと、(3)これまでが店名の突き合わせ、今回が医療機関コードでの集計であること。どちらかが誤りという意味ではありません。これから先は、47都道府県を同じ月の版でそろえた今回の数え方を主に使います。分母は名簿に載っている薬局の数で、このページの他の場所に出てくるGMIS由来の薬局数とは出典が違うため一致しません。また届出は「その体制をとると届け出た」という記録で、実際に提供された量ではありません。

このレポートの範囲と、正直な限界

  • 薬局数は `pharmacies`(香川県・調剤あり)のうち小豆医療圏の12軒。調剤をしないドラッグストア専業は除いています。
  • 市町→二次医療圏の対応は `medical_area_master` を唯一の正としています。
  • 薬局の位置は届出上の市町村コード。12軒すべてにあり、座標からの推定で補った店は0軒です。
  • 地図の色(chg)は圏内での相対値です。圏全体では需要が-25.8%と減る推計なので、色が緑でも絶対量が増えるとは限りません。絶対量の変化は各町の `chg_abs` を見てください。
  • 閉局は2025年5月〜2026年4月(12ヶ月)の12ヶ月。この圏の廃止届は0件です。0件は「閉局が起きない」という意味ではありませんし、承継率は分子・分母が無いので算出していません(0%ではありません)。件数は2026年07月29日時点の値で、名簿の掲載遅れにより今後増える可能性があります。
  • ★町ごとの閉局の多寡は読まないでください。また香川県では圏どうしの閉局率・承継率の順位づけもしていません(廃止届が5件未満の圏があり、順位の母集団が成立しないためです)。
  • ★閉局率を他の地方厚生局ブロックの県と比べることはできません。比較してよいのは中国四国9県どうしだけです。承継率はブロックの中でも県間比較しません(取り込みソースが違うためです)。
  • ★暦年ごとの推移や複数年の窓は出していません。廃止名簿の号が確認できるのは2024年11月以降で、それ以前は収録が部分的だからです。
  • 町別の処方せん枚数は実測ではありません。NDBの最小公表単位が二次医療圏のため、65歳以上人口で按分した推計です。
  • 薬局数は2025年で固定しています。将来の開局・閉局は見込んでいません。
  • 徒歩10分圏カバー率は直線距離による近似です(直線距離×迂回係数1.3÷分速80m)。OSRM実道路網での実測ではなく、実測にすると数ポイント下がる傾向があります。最寄り薬局は市町・医療圏の境界を越えて探しますが、県境は越えません。
  • 面積は国土数値情報の行政区域ポリゴンから球面積を積算したものです。面積・密度の比較は中国四国9県の中でのみ行っています。
  • 機能の届出(かかりつけ・地域連携・在宅)はGMISの届出ベースで、小豆医療圏の12軒すべてに申告があります(欠測ゼロ)。
  • 2045年の薬局店数の推計は、いまも掲載していません(参入と退出の数え方がそろわないため)。医療圏の「都市型/郊外型」の分類は、供給の統計モデルが47都道府県フル学習になったので掲載に切り替えました。
  • 個店のランキング・名指しの閉局予測・出店戦略の助言は一切含んでいません。地域単位の事実のみを扱っています。
  • 離島(土庄町・小豆島町)の「島の外の最寄り薬局まで」の距離は海上を含む直線距離で、所要時間ではありません。香川県の離島は架橋されていないため、実際には航路と便数が効きます。徒歩カバー率でも直線は海をまたぐので、島の中の薬局だけを供給点にした参考値(island_ref)を併記しています。
  • 薬局8軒未満の町(土庄町6軒・小豆島町6軒)については、1軒あたり処方せん・閉局比率・届出率といった「率」を本文で語らない(分母が小さく、1軒の動きで大きく振れるため)。数値表には載せる。
  • この圏は薬局12軒(`small_n_area`)です。届出率・閉局率は1軒で8.3ポイント動くため、他の医療圏との率の比較には使えません。
  • 構成2町のため、圏内のランキング(順位づけ)を作らない。2町では順位が事実以上の意味を持つため(福岡・宗像で確立した薄型の定義)。
  • このページで言えないこと:将来の薬局店数、町ごとの閉局の多寡、圏どうしの閉局率・承継率の順位、暦年ごとの推移、他ブロックの県との比較、実道路網で測った徒歩時間。いずれも手元のデータからは言えません。

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